2013年10月27日日曜日

時間の単位

タイトルは"フィクションにおける時間の単位"とかにしようと思っていたんですが
現実の地球ベースなので単に"時間の単位"としました

さて、異世界転生モノの小説とかを読んでいるとよく時間が出てきます
「1日は24時間なのか」とか季節を1年で表す時もあります
しかしその時間というのは正確に現代の地球の時間と一致しているのでしょうか?

元々の時間の由来は
1日:太陽が現れてから次に現れるまで
1年:星座が同じ場所に帰ってくるまで
がベースとなり
1時間:1日を正確に24等分した長さ
1分:1時間を正確に60等分した長さ
1秒:1分を正確に60等分した長さ
となります
なぜ24/60等分するのか や1年を12に分けた月は今回は触れません
(まだ調べていないので。。)

この時間の単位で、他の惑星等で相対的に変化させることにより対応できるのは1日をベースにした単位で、日以外には時間・分・秒です
これは太陽が1回廻る時間が基準になるためです
年は相対的に変化させることができず、実際に観測をして1日の回数を数えるしかありません
例えば地球なら1年はおよそ365日ですが、太陽系第四惑星の火星ではおよそ687日です
これは火星が地球よりも公転半径が長いためであり、円周が長い分1周するための時間も長くなるからです

このように惑星の位置に応じて1年の日数は変化するため、例えば転生した先の恒星や惑星が太陽系と違う場合は1年の日数も変化してしまいます

1日の時間は地球では86400秒ですが、火星ではおよそ88950秒です
このように1日の長さは星ごとに違い、おそらく転生先の星も同様に変化すると思われます
また地球の自転速度も少しずつ変化するため、現在では太陽基準ではなく、セシウム133という原子を基準にしています
原子時計は簡単に作れる装置ではないため、おそらく転生先が剣と魔法の世界であった場合は正確な地球基準の秒を作ることは不可能でしょう
それに魔法が存在する世界であれば現代の物理と全く別の法則である可能性もあります


転生先の星の時間を測るには星座の観察で1年の日数を測定するのが一番簡単だと思いますが、それでも1日の長さが異なるので地球との変換はできません
もしも腕時計などを持ち込むことができればそれでおおよその時間はわかりますが、月差20秒の時計であれば365日で5分以上ズレるため、正確な時間は測定できないでしょう


他の物理単位として、距離の単位"メートル"があり、この単位もよく出てきますが、メートルの単位はそもそも1秒に進む光の距離の299792458分の1と定義されているため、時間単位が「日」とそれを数等分した世界では基準として存在できません
他の方法としては子午線を使う方法がありますが、これは惑星の直径に影響を受けるため使うことができません

他の長さの単位としてフィートが有ります
これはヒトの足のかかとからつま先までを基準とした単位なので、比較的異世界でも使いやすい単位といえます
ただし個人差があるので、予め異世界に行く前に自分の換算値を計測しておく必要があります

重さの単位としてキログラム(1000グラム)がありますが、これは1リットルの水の重さで、まず1リットルを測定するための基準(たとえば正確に10cm立方の箱)が必要なため、異世界で使いやすい単位とは言えないでしょう
他の単位としてはポンドがあり、これはひとりの人間が1日に消費する大麦の重さが基準であり、異世界に都合よく麦が主食とされている場合は比較的使いやすい単位です
もしかしたらすでに「1人が1日に消費する食材」という単位があるかもしれません
(そのような単位があったほうが買い物するときに楽だからです)


フィートやポンドは現代日本では使いづらい印象がありますが
SI単位系は相当技術が進んでいる世界でしか使えなく、基準が1つもない世界ではむしろ使いづらい単位となってしまいます

フィクションで他の惑星に移動するような作品を書く/読む場合は単位の違いも考慮にいれる必要が有ります

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