2018年6月6日水曜日

パルス圧縮

 ポカミスで変なバグ仕込んだ挙げ句に一晩熟成されてて全く原因わからず全波形ダンプしたので、ついでにパルス圧縮前と圧縮後の比較。

 全期間の波形

 10msec前後の拡大

 青が入力波形、赤がパルス圧縮後の波形。
 青は12bitADCの信号そのまま、赤はFFT後の値そのまま。横軸の単位はミリ秒。

 条件はパルス幅5msec、計測時間80msec、ディレイ2msec、Fc40kHz、ΔF5kHz、DAC500kSPS、ADC125kSPS、観測時30.3degC / 349.4m/sといった感じ。

 上の図では2msecのオフセットをしていないので、実時間に変換するには2msecを足す必要がある。

 0msecからの大きなピークは直接波を見ている。10msecのピークは天井からの反射波を見てる。
 パルス圧縮すると7msecにピークがある。実時間だと9msecあたりで、実際の天井の位置とおおよそ一致している。

 受信波がかなり乱れてるが、7msecから受信が始まり、パルス幅が5msecなので、12msecで受信が終わっている。心の目で見ると実際にそういうふうに受信されているように見える。
 パルス圧縮後の波形はおよそ0.3msec程度くらいに見える。ということは、実測の圧縮比は5msec/0.3msecで16くらいか。
 計算上は5msec*5kHzでパルス圧縮比25になる。だいぶ特性悪化してる。それでも半分までは落ちてないが。

***

 ゲート幅を狭くすれば意外と短時間で処理が終わる。
 受信素子を2個にすればモノパルス2次元追尾レーダーくらいは作れそうな気もする。うまく作れればサバゲの自動砲台とかも作れそう。
 ただ、探知距離が極めて短く、10m未満くらいが実用的な範囲。エアガンの射程を考えるともう少しレンジがほしい。直径15cmくらいのパラボラが有ればいいかな? パラボラの軸に合わせて送信素子を置いて、少しずらした2個の受信素子を置けば良さそう。

 捜索モードは素子1個を使ってゲート幅を広くし、レンジ内に十分な強度のエコーが有れば捕捉モードに移行して2個の素子で十分に受信できるようにし、その後に追尾モードに移行して2個の素子の強度の差が規定値になるようにする、というような挙動が必要なはず。

 砲台として使う場合は、ある程度の距離に入り、かつ接近率が0以上の場合は射撃を行い、接近率が0を下回った場合は射撃を停止する、という感じか。おそらく接近率が0未満の目標は無視して捜索モードに移行する、という処理になるはず。
 ということは、走って砲台に接近し、捕捉モードに入った時点で後退し捜索モードに移行させ、というサイクルを繰り返せば砲台の直近までは移動できそう。となると、ある程度の距離未満になった場合は接近率にかかわらず射撃する、という処理も必要かも。

 CIWSファランクスだと自前のレーダーで自分の弾丸の弾道を調べてフィードバックさせるけど、さすがに波長8mmの超音波でそれをやるのは無理な気がする。
 数百kHzの素子もあるから、それを使えばBB弾を捜索できるかもしれないけど、Cortex-M4じゃ無理そうだなぁ。

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