
ゴチャゴチャしてる。とりあえず目安に固定する必要のある部分(緑)を作ったので、その他の部分とつなげて構造を作る必要がある。かなり複雑な形状。FDMの3Dプリンタで作るようなものじゃない。。。
FDMだと大きな形状は勝手に中空のモノコックとして作れるので、必要なところに板を作って構造とするのでなく、大きな塊をくり抜くような形状のほうがいいのかな、とも思ったり。これならある面を突起のない平面として作っておけばそこを底面として造形できる利点もある。
さすがにここまで複雑だと5軸ミリングでも一体で作るのは大変だろうなぁ。
逆に、1.5mmくらいのステンレスの板をレーザーで切り出してロウ付けする、みたいな作り方なら、それなりに良さそうなものが作れそうな気がする。レーザーで切り出すとかロウ付けの手間とか考えたら大変だけど。
まぁ、ないものねだりをしてもしょうがないので、FDMで作れる構造を考えなきゃ。
加圧方式も懸念事項。気液分離をどうやるか。
今の所ベアタンクを採用する見込み。ストリーマーで抵抗を作って重力で分離、というのが一番ラク(安直)なパターン。ただし必然的に大きな外乱が入るので姿勢制御に影響が出る。積極的に外乱を活用する手もあるけど。あと、ストリーマーの抵抗を使えばパラシュートを引き出せるので、開傘の即時性が高くなる(高速で落として低高度で開く、がやりやすくなる)。
ゴム膜で分離するのが理想的だけど、どうやってゴム膜を設けるかが問題。膜の内外は基本的に差圧はあまり無いので、しっかりとした耐圧構造を作る必要はないけど、それでもある程度の強度は必要だし、工具もろともタンクの細い口(Φ20mm程度)から入れて作業する必要があるのであまり大きな構造は作れない。内部が見えるので作業しやすいのが救いか。。
気液分離が正常にできれば微小重力下でも吹けるので、運用条件的に魅力。例えばロケット放出直後にdVモードで吹いて離隔する(ロケット側のパラシュート類に巻き込まれないようにする)といった運用が可能になる。他にも、将来的な発展(観測ロケットに乗せて、姿勢制御を担当して紫外線観測を行うとか)を謳える利点がある。最近はS-520上段に乗せる姿勢制御機器がメーカー撤退で製造されてないので天体観測ができないらしい(ので、ISASインハウスで開発中らしい)。
***
昭和後期の資料で、イオンエンジンの推薬に水銀を使っててびっくり。たぶん液体で保存できて容易に気化できて密度が高い、といった理由で選ばれてるんだろうけど。
当時は化学推進は1液も2液もあまり期待されてなかったっぽい。1液は構造がシンプルなのが利点、とも。電気推進(レジストジェットとかイオンエンジン)が期待値高め。ただ、宇宙開発の例に漏れず、実績の低さで採用が伸び悩んで、そうこうしてる内に地道に改良された1液スラスタが高性能化、みたいな感じなんだろうなぁ。今でこそ全電化の開発・実用化が進んだり以前から南北制御は電気化されてたりするけど。
当時は1液で230秒前後、2液で270秒前後、1液は触媒の寿命が短く、2液は実績不足とN2O4の腐食性に懸念、という雰囲気。今では1液でも大型ノズルを使えば300秒、触媒の劣化もだいぶ抑えられてる。それでも相変わらず電気化が期待されるあたり、性能が向上すれば要求も増すということか。
0 件のコメント:
コメントを投稿