2023年4月12日水曜日

小ネタ



 電装系に強い人が参加して移動制御とかをバイワイヤ化したら楽しそう。例えば推進用のEDFを4個に増やして簡単な制御を行えば回転と移動が自由に制御できる。加速度センサと組み合わせれば姿勢変化を検出して推力を制御したりできるから、自転車やバイクみたいに左右の傾きでヨーイングするとか、前後の重心移動で加速度を制御するとか、いろいろ遊べそう。

 浮上はEDFでなく大径のペラを使ったほうが良さそうだけど、静圧が足りないとか色々ありそうだなー。しっかし、ホバークラフトってでかいブロアとか100Vの掃除機のイメージだったけど、こんなシンプルな構成で作れるようになってるのか。パワエレ恐ろしや。









 アルミのドライで2Dくらいの溝加工。サクサク削って見てて気持ちいい。その他ドリルとかタップとかも。


 米宇宙企業のヴァージン・オービットが破産申請、ロケット成功も資金繰り悪化 | TECH+(テックプラス)

 英空軍が買い取ってGCAP機に適用して空自でもコンステの代替機打上げ等で使うように、みたいな空想。L-1は戦闘機で打つにはでかいからなぁ……

 アメリカ宇宙軍がボーイングに小型衛星の打上げをまとまった数発注して、ボーイングがリース落ちなりのB747Fを改造して運用、みたいな方向性とかはどうかな。2-6機のロケット+支援設備の輸送まで含めて飛行機1機で運べるようにして、必要ならC-17や予備のB747Fで追加のロケットを運んだり。B747Fは頭を上げて機軸上に荷物を出し入れできるからロケットの輸送にも便利そう。L-1は液体燃料ロケットだから、長距離輸送はドライ質量で済む(固体燃料ロケットみたいに打上げ質量まるごとを輸送する必要がない)。アセンブリ済みのロケットを運んで、フェアリングは別途先に運んでおいて衛星を収缶し、飛行場でロケットと結合、みたいな。ヴァージンはグループ内で使っていた旅客用を使っていたから、前回はわざわざ空軍のC-17で運ぶ必要があった。コストマシマシ、運用の手間もマシマシ。理想的にはロケットにもジェット燃料を使えるようになれば、飛んでいった先の飛行場で燃料を買えるから、液体酸素の確保だけ考えれば、それ以外は普通の飛行場から人工衛星を打上げられる。世界中のどこからでも飛行機を1機派遣するだけで小型衛星を数機打上げられるサービスは便利そうな気はする。大量に打上げる需要があるなら追加でB747Fを飛ばせばロケットを運べるし、数を打つなら母機も予備があったほうが安心だろうし。ただ、数を打とうみたいな話を始めると、ならFalcon9を買いきろうよみたいな話になるんだろうなぁ。スモールランチャーは市場が大きくなると需要が減るジレンマが。。。

 DARPAがF-15で打とうみたいなコンセプトを出していたような気がするけど、B747改造のほうが運用は楽そうな気がする。F-15(ハイローミックスのハイの方)とB747(民間航空機では最大級)のどちらが使いやすいかは微妙な気もするけど。ただ、F-15の腹に抱えるサイズのロケットだと大きさの制限が厳しそうだから、運用が多少面倒だとしてもB747のほうが有利そう。多少効率は悪いとは言え、打上げがないときは輸送機としても使えるし。エンジン輸送と同じように数時間の作業でB747にロケットランチャーを追加できれば便利だけど、重さが10倍くらい違うし、さすがに無理だろうなぁ。


 月面での測位等に使うのに、ちょっと高い塔を立てるってのは意外と便利そうな気がしてきた。RF/光を使った各種通信の中継にも使えるし、月面から見て空中になる高さに設置すれば背景の恒星から精密なベクトルが得られるから、2箇所が可視なら測位(θ-θ)に使える。1点しか見えなくても方位が得られるし、ToFを組み合わせればρ-θで測位できるから、少し足を伸ばして遠くに行くときに、遠くからでも見える塔が1個あれば安心(ユーザーがカメラで見るだけでいいθ-θはシステムが簡単な利点がある)。原点が空中にあれば月面を見る必要がないから、光学系の設計次第では昼間でも使えそうな気がするし。月は重力が少ないのと風や地震がないので、地球に比べて高さのある建物は10倍くらい簡単に建てられそう。資源投入のコストが高いけど、地球で使われているアンテナタワーより桁違いに華奢な構造でいいはずだから、宇宙開発のコスト感で作れそう。

 ただ、月開発が進めば、月にも衛星測位システムの配備が進みそうな気はする。6-8機のGNSS衛星を月軌道に入れれば月面や月軌道上の大部分で測位ができるだろうし、2万km先で使っているGNSS衛星を38万km先で使うのはあまり大きなリスクは無さそうな気がする。例えばアメリカと欧州と日本で各々衛星を持ち寄って月測位システムを作る、みたいな方向性はアリな気がする。地球で使っているGNSSの信号をそのまま月に持ち込めば受信機は地球周回軌道で使っている機器のソフトウェア改修で使える利点がある。コンポーネントレベルだけでなく、例えば補給機のドッキング等も(円軌道であれば)地球と同じ運用ができる(ゲートウェイみたいな楕円軌道だと微妙な気はする)。距離が遠い分だけ光速度の遅延があるから運用には影響がありそうだけど、そんなこと言ったら地球低軌道だってTDRSの遅延が大きいから、トータルでは地球低軌道と月周回軌道はほとんど違いなく運用できそう。

 ただ、測位用に10機弱の衛星を運用して見合うためには、相当な規模の月開発が行われる必要がある。民主的に進めようとするとコスト的に月測位システムは厳しそう。むしろ中国がBeiDouを整備するほうが早そうな気がする。一旦どこかの国がGNSSを月で整備してしまえば、あとは技術開発ではなく政治判断になるから、アメリカとか欧州の動きは早そう。そうなれば日本もズルズル引っ張り込まれるだろうから、QZSのコンポーネントをHTV-Xに乗せて測位衛星に仕立ててお茶を濁す、くらいはやりそう。


 航空機の測位システムの分類→ (ρ-ρ) (ρ-θ) (θ-θ) ←顔に見える


 WitMotionのWT901Cというセンサを買ってみた。amazonで3千円台前半で売ってる安いIMUモジュールで、製品によっていくつかのプロトコル(UARTとかUSBとかいろいろ)で姿勢が出力される。今回買ったのは9軸センサを内蔵したTTL UARTのモデルで、6軸or9軸のアルゴリズムで姿勢を求めて四元数で出力できる。おそらく工場出荷時はキャリブレーションは行っていないと思うので、6軸で使うほうが安全そうな気がする。数字を眺めた感じだと、9軸では安定していないような雰囲気。

 普通の9軸センサ素子がストリナで1個2000円くらいだから、それにCortex-M0とかが乗って3000円台というのはかなり安い印象。自前でセンサを叩いたりする必要もないから、吐き出される値をそのまま使えるし、四元数を使う分にはセンサ内で広帯域に処理されるから、出力レートも10Hzとか遅くても良い(最小0.1Hzとかコマンドで1回出力とかもできる)。

 デフォルトでは9600baud/10Hzで9軸とオイラー角が出力される。製品によってはNMEA 0183の簡易的なデコーダとか気圧センサとかADCも載っているけど、今回の製品には無し。データはバイナリで出てくるので、自力でドライバを作るのはちょっと面倒。座標系に関しては、Z上向きの右手系で、四元数はWXYZで出てくる。オイラー角も右手座標に従ってXYZ順で出てくるから、AHRSとして見るとちょっと違和感(飛行機とか人工衛星で使われるZ下向きの右手座標系だと、北から東回りに正、水平から上向きに正、の比較的直感的な向き)。

 RTCを内蔵しているので、スタンドアロンなら起動後は経過時間が出力される。ただ、リセット時は2000年0月0日からカウントして、24時間後に0年0月1日、0年0月30日の次が0年1月1日だから、環境によっては例外で死ぬ。コマンドで年月日を指定したりできるけど、バックアップBATとかは入ってないから、電源を入れるたびに初期化される。せめて2000年1月1日始まりなら楽なのになぁ。。。閏年は、普通に使う分には特に問題なさそう。ただ、2100年を閏年であると判定しているので、80年近く使い続ける予定なら、気をつけた方がいい。

 今回買ったパッケージには、本体以外にクイックスタートガイドとケーブルが1組付属していた。QSGはアプリのQRコードが貼ってある程度でほとんど情報は無い。ケーブルは片側にコネクタが付いていて、反対側がハンダメッキだから、適当な長さに切って好きなコネクタを圧着すれば良い。Google Driveのデータシートにはコマンド表とかが乗ってないので、自分でコマンドを叩いたりしようとするとGitHubのリポジトリをダウンロードしなくちゃいけない。コマンドもデータシートに書かれていないコマンドを送る必要があったりとか。まぁ、安物ですからね。各コマンドの前に毎回アンロックコマンドが必要なのと、コマンド間に数ミリ秒くらいのディレイが必要なあたりが注意点。設定とか簡単な動作確認に関しては、メーカー公式サイトからEXEが落とせるので、中国メーカーが配布するソフトウェアに抵抗がないのであれば、それを使って設定するのが楽ではある。GUIでいろいろ見れるからセンサを手で振り回して遊ぶくらいなら見てて面白いはずだし。

 このセンサ、少し前に買って放置してたやつ。前回紹介したローバーみたいな物の写真にも、このメーカーのロゴで同じ形のモジュールが乗っていた。で、ウチにも積んでるなぁ(比喩表現)、ということで、通電してみた次第。モジュールとして売られているだけあって、細かい精度とかを気にしないのであれば、楽に使えて便利。欲を言うと3軸モード(角速度を積分)とか、カルマンフィルタに外部から姿勢を与えたり、みたいなモードがあったら嬉しかったかな(コマンドには四元数を送るコマンドもあるので、もしかしたら外部からより正しい姿勢をカルマンフィルタに与えられるのかもしれない。未確認)。

 中身はたぶんどれを買っても一緒で、レベル変換の違いとか、GPS用のコネクタの有無とか、そのあたりでいくつかの製品になっていると思われ。ケースを開ければ小さいモジュールが変換基板の上に載っているのが入っていた。もしかしたらこれにコネクタを追加すればGPSデコーダが使えるのかもしれないけど、せっかく手を加えずに使えるモジュールだからなぁ。いろいろ改造して使うんなら自前でセンサ叩くほうが……

 いちおう、使いたい用途があって買ったセンサなので、それもそのうちやりたいんだけど、だいぶ複雑なプログラムになる予定なので、ちゃんと本腰入れて始めないと。とか言ってる間にどんどんやる気無くすんだよなぁ。


 C#のDateTime.ToString()、Windowsに設定しているフォーマットで表示されるんだな。Win11でスタートメニューに曜日を表示するためにカスタムの書式を設定しているので、C#でもToString()だと曜日が出てくる。便利っちゃ便利な気もするけど、半角文字が並ぶ中に入り込む全角文字の違和感よ……

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