地元の陸自駐屯地の周年行事に行ってきたので、そこで撮った変な写真をいくつか紹介する。
今年は70周年で、ブルーインパルスの飛行も計画されていたのだが、最近のあれこれの事情で中止になってしまった。
隊員の立ち話を聞いていた感じ、今年は例年に比べてかなり人が多かったらしい。個人的には数年前に行ったときと比べてそう多いという印象もなかったが、毎年開催している側からするとやはりコロナ禍で人数が減ったところから増えて来たのは実感としてあるのかも。
写真はほとんどスマホ(Pixel 6a)で撮影したので、画質悪め。行ったり来たりしながら撮ったので順番もバラバラ。
基本的に当ブログは画像の下に説明テキストを付けるスタイルだが、本記事では画像の概要を先に書いて、続いて画像、必要に応じて下に補足のテキスト、というスタイル。
MLRSのコンテナの着脱式の緩衝スキッド
MRLSコンテナの上についているトゲ、もとい、ロケーターピン? コンテナを重ねて保管するときに位置決めするためのものだと思う。
釣り上げ用の金具
マインスイーパーの弾体
ランチャーレール?の先端部。複雑な機構。
後端部
固体燃料が左右2本ずつ、点火器がノズルに突っ込んである。環境維持(固体燃料の防湿とか)用のプラグも点火器が兼ねているのかな。ノズルは適当なキャント角がついている。1本不点火でも、真正面には飛ばずともまっすぐ飛ぶように、みたいな感じなのかな。あるいは単にアンバランスの影響を減らすためだけか。
クランプバンドは弾体とランチャを拘束するためのものだと思う。バンドはかなり頑丈な見た目だけど、実際にテンションを受けてるのはかなり薄い板材1枚だけ、しかもそれを支えているのはプラスネジ6本程度にしか見えない。締め付けトルクから考えるに、締付用のボルトはM4とかM5とかその程度だろうから(もっと太く見えるけど)、テンションはあまり強くないのかもしれない。バンド自体がゴツいのは荷重の分散かな。鉄パイプだろうし、そんなヤワな物でもないだろうけど。
バンド上部のボルト(見えているのはナット側)がおそらく分離ボルト。画像では上側のボルトにしかケーブルが出ていないけど、同じ大きさのコネクタが下部にも1個あるから、上下2個の冗長系だと思う。片方しかつけてないということは、今は片方しか使っていないのかもしれないけど。10時方向の大きなコネクタがアンビリカルかな。
固体燃料前端のラグ
かなり華奢な雰囲気。たぶんここで推力を受け止めてると思うんだけど。
ドローンと油圧ショベルのシミュレータのテントの前のパネル
ドローンはSOTENのやつで、ちょっと触らせてもらったけど、操作と映像のレイテンシが結構大きくて、慣れないと大変。日本企業製だけど、モード2だった。まあ、そりゃそうか。
個人的にパネルの左下がすごく気になったので聞いてみたら、レーダ衛星を欺瞞するために使うリフレクタとのこと。本来の場所とは違う場所に車両のようなエコーを作ることで、攻撃をそちらにも分散させる、みたいな戦術らしい。さもありなん。ちらっと話しただけなので詳しい話は何も聞けなかったけど、「内輪ノリ」と自虐していたのが印象的だった。金網やアルミホイルでリフレクタを作れば偵察衛星を騙せるってのはあんまり有名な話じゃないだろうしなぁ。/* THE LAST SHIPの中で、敵艦の対艦レーダーを欺瞞するためにアルミホイルでリフレクタを作るシーンがあるけど、描写としてはちょっと間違ってるのよな */
リフレクタは比較的シンプルな構造(物自体は小学生でも作れる)で、電子戦に対してある程度は有効なアイテムだし、使用が簡単だから教育費用も少ないし、費用対効果は高そうだけど。最近はアルミ蒸着PETフィルムをダンボールに貼り付けた製品もあるらしいし、それを使えばレーダリフレクタも安価に量産できそうだ。段ボールだから折りたたんでおけば荷台の隅にでも収納できるし、断熱性も高いからイザとなれば寝袋に重ねて防寒とかにも使える。アルミ蒸着段ボール、そのうち自衛隊に装備されるかもな。SARの分解能が上がったら車両とリフレクタを容易に見分けられそうではあるけど。
88式地対艦の予備弾薬車両のキャニスター拘束部
ナットは12角形状っぽい。航空機とかで特に高信頼のトルク管理が必要な分野でよく使われる形状。ボルトを外したときは外側に倒すから、根本のボルトがヒンジになっていて、それはキャッスルナットに割ピンで緩み止め。
トルクの数字が見づらいけど、169.7-203.4 N m(1730-2075 kgf cm)、とかいう、いかにもお役所仕事みたいな数字で笑っちゃう。設計当時は125-150 lbf ftだったんだろうな。
そもそも、このトルク指定ってヒンジ部と上側のナット、どっちなんだろう? 距離で言えばヒンジ側かな。上側は現場で頻繁に締めたり緩めたりするし、いちいちトルクレンチとか使ってられないって話もありそう。
アイボルトの先端側にも穴がある。ここに割りピンを入れればナットが脱落することはないし、クリアランスも十分にあるっぽいから、ナットを完全に外しきらずにアイボルトを外側に倒したりできそう。ただ、ここに割りピンを入れたら正規のソケットが使えないような気がする。針金で縛ったりすれば問題ないだろうけど。
キャニスター側のヒンジ
同じ締め付けトルクが指定されている。やっぱりヒンジ部のトルクかな。割ピンが入っているけど、キャッスルナットではない。こっちは規定トルクでしっかり締め付けて、緩んだとしても脱落しないように割りピンを入れているのかな。
ミニミの珍しい形態(おそらく)
89式の20発弾倉が入るのか聞いたら入れてくれた。とはいえ、2人いた隊員のうち、一人は入ること自体知らず、もう一人も入ることは知っていたがその状態で撃っているのは見たことがないと言っていた。
89式のブルーガン
うーん、見たことあるロゴ。とはいえ、おそらくブルーガンを作ったのは別メーカーで、エアソフトから形を取っただけだと思うんだけど。
駐車場に通じる道はアスファルト舗装で、装軌車両は進入禁止。
奥では戦車の後ろにつけたカゴに乗る体験をやっている。土埃がすごい(これでもおとなしい方)。
コンクリで舗装した道路
端を除いて装軌車両でガリガリ削られて、骨材の砂利まで削れて平坦になってる。肉眼で見ると色々な色や大きさのドット柄がカラフルで綺麗。意図的に作ろうとすると表面を削らなきゃいけないから大変だろうけど、装飾のデザインとしては良さそう。
戦車砲の先端。どっちだったかな。画像検索した感じ90式っぽい
滑腔砲のはずなのにライフリングが!! いや、ただの傷だろうけど。
太い方のボルトは割ピンで固定して、細い方のボルトはロックワイヤで固定している。
ロックワイヤはめちゃくちゃ細いな。引っ張ったら切れそう。ボルトが緩まないように固定するためのものではなくて、緩んだボルトが脱落しないようにするための、陸上用っぽい思想な気がする。まあ、陸上装備品なので当たり前といえば当たり前だけど。
それにしても、こんな小さな部品を固定するだけなのに太いボルトを5本も並べてあってすごい。戦車砲の発射の衝撃は凄まじいんだろうな。わずかなズレすら許容できないデバイスだし、とにかく頑丈に固定したいんだろうけど。
90式の駆動輪
駆動軸とホイールを固定するナットはセルフロックナットを使用している。スプロケットを固定するのは通常のワッシャとナットの組み合わせ。よく見るとセルフロックナットのボルト側にメーカーロゴとか型番らしい数字が入っている。
スカートめくれ防止のピンが1本無い。
10式の駆動輪
こちらも同様にセルフロックナットと通常のナットの組み合わせ。ボルトのメーカーロゴは無し。
90式と10式の履帯だけ見ると、90式は履帯とスプロケットがツライチで、スプロケットの内側で履帯のコマを接続しているが、10式はスプロケットの外側でコマを接続している。
履帯だけ見ても10式と90式は見分けられる。湿った土とかで条件が良ければ、走行の跡が少し残っているだけでもどの種類が通ったのかわかりそう。
90式の転輪
軸の真ん中に赤く見えているのは、潤滑油の色。小さな窓があって、液面が把握できるようになっている。
赤いオイルはATFと呼ばれるやつかな? ATFは色が変わったら交換のタイミングだそうで、窓は液面の把握だけでなく交換時期の把握にも役に立つのかも。/* アメリカの乗り物系YouTuberが湿式エアフィルタに赤いATFを染み込ませながらジョークを言ってたな(アメリカには別の有名なATFがあるので) */
スカートで見づらいけど、スリットから覗いた10式の転輪の軸部分
窓が省略されて、90式のように転輪1個ずつ液面を管理する必要がなくなっている。90式に比べて整備性がだいぶ良さそう。個別で管理すると1箇所液漏れしても他の場所には影響がない利点もあるけど、平時の運用コストがな。。。
96式多目的誘導弾の起立用油圧ロッド
断面が円形以外の油圧ロッドって初めて見た。おそらく円形の外側を四角形に切り落とした形状だと思うんだけど。シールの部品交換とかで汎用品が使えないから大変そう。それともこういう形状でも汎用品が売ってるんだろうか?
75式ドーザの履帯
ここもセルフロックナット。
写真を眺めてると、ここの写真撮ればよかったとか別の向きから撮ればよかったとか色々後悔あるんだよなー。次機会があったら躊躇せず撮りまくろう。
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