2018年10月30日火曜日

IM920c

 IM920cというモジュールを触ってみました。

 920MHz無線モジュール(コンパクトタイプ): 無線、高周波関連商品 秋月電子通商-電子部品・ネット通販
 IM920c用変換アダプタ: 無線、高周波関連商品 秋月電子通商-電子部品・ネット通販



 モジュール本体は表面実装の小さなコネクタで、そのままでは使いづらいので、変換基板で2.54mmに変換します。なお、コンパクト以外のモジュールの標準的なコネクタは1.27mm(ハーフピッチ)のピンソケットです(変換基板にもハーフピッチピンソケットが生えています)。

 モジュールは3.3V動作なので、USBで使う場合は自分でレギュレータを持っておく必要があります。XBeeの変換基板だと大抵はLDOを載せてますが、その場合は3.3Vを入れたいときにムカー!!ってなりながら引っ剥がすので、どっちもどっちですね。

 とりあえず今回はGND, 5V, TX, RXを結線しています。というかこの変換モジュールはそれしか出てないので。
 メーカーのドキュメントを見ると、BUSYをフロー制御に使え、みたいな事が書いてあります。ビジー中にコマンドを打つとNGが返りますが、フローに使えばハードウェアでディレイしてくれるので良さそうです。

 コマンド自体はクセも少なく素直なもんです。タイミングだけ気をつける必要がありますが、それもシビアではないので、人間が使う分には何も気にする必要はありません。
 19.2kボー/CRLFは注意する必要がありそうです。よくある9.6kボーとか115.2kボーではないです。また改行もCRが必要です。

 それから、通信を行う場合は、登録したIDから以外の送信は受信しないという動作です。なので、一番最初に使うときにはペアリングが必要です。「無線機器なんて送信すれば受信するだろ~」とか油断してるとハマります。subGHzなので特小トランシーバみたいな雰囲気ですが、モノとしてはXBeeに近いです。まぁそりゃそうだ。



 スペクトルはこんな感じです。
 下側の、帯域幅が広くて時間が短いほうが高速モード、上側の、帯域幅が狭くて時間が長いほうが長距離モードです。
 長距離モードは「スペクトラム拡散」と説明されてますが、高速モードのほうが帯域幅はかなり広いですね。
 当然、通信モードが違うデバイス間では通信はできません。

 長距離モードなら帯域幅が狭いので、SDR#からRAWで吐いてステレオミキサ経由で受け取ればソフトウェアデコーダが作れそうですね。どんな変調方式なんだろう。

***

 例の、「2.4GHz帯は使いたくない」用途でこのモジュールを使おうか、と思いっています。通信距離はせいぜい300m未満なので、おそらく足りるはずです。コレで駄目ならXBeeだって駄目だろうし(XBeeのほうが周波数が高いので、地上対地上ならフレネルゾーンが狭い分有利かもしれませんが)。

 どれくらいの速度が出るかわかりませんが、高速モードは50kbpsが出るそうなので、2kbyte/sec前後は通ると思います。それでも低画質なJPEG1枚送るのに5秒以上かかる計算ですが。。。

 スペースプローブ/缶サットでカメラで撮影してダウンリンクする、というミッションをやる場合は、QVGAでガッツリ画質落として、それでも10KB以上あるので、1枚しかダウンリンクできません。もちろん、ARLISSのような、高高度から放出したりするなら別ですが。
 1枚しかダウンリンクできないなら、確実に最初の1枚で写したいものを写す必要があります。そうすると、太陽センサのようなもので自分の姿勢を判断して、カメラが下を向いたタイミングで撮影する、という機能が必要になると思います。ちゃんと下を向くかは運任せなので辛いところですが、何も写ってない青空をダウンリンクするよりはマシなはずです。JPEGならソフト的に判断するのもありかもしれませんね。

 ま、今のところはミッションも何も決まってないので、どうなるかはわかりませんが。とりあえず通信モジュールくらいは使えるようにしておかないと何も作れないので、もうちょっと調べてみます。
 もっとも、自分でプローブを打ち上げると、プローブのほうが気になって、ダウンリンク画面なんて見てる余裕ないんだよなぁ。WinとかMacなら音声合成が簡単に使えるので、ダウンリンクを音声化できるような仕組みを作っておくといいかもね。

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