2019年1月23日水曜日

小ネタ:キューブサットのダウンリンク

 キューブサットに長焦点距離の光学系を載せて撮影する場合、精密な姿勢制御が前提となる。また、長い光学系も乗ってる。
 なら、受光素子を発光素子にすれば、ビームを出すことができるんじゃね?

 例えば、小型の受光素子を4個並べて、その中心部にレーザーダイオードを置くとする。撮影する場合は、受光素子のスキマが撮影できなくなるが、まぁたぶん運用でどうにでもなるはず。
 撮影する場合は4枚を撮影してもいいし、任意の1-4枚を使ってもいい。素子が故障しても、冗長系として使える。
 ダウンリンクする際は、地上局に向けてレーザーを出せば良い。
 観測衛星ならアップリンクはそれほど多くないだろうから、レーザーはダウンリンクだけできれば十分なはず。
 地上局からのビーコンビームを画像素子で受信してもいいし。

 キューブサットで地球観測だと、高度300km程度にばらまく感じだろうから、地上との可視ウインドウはかなり狭いはず。できれば高度1万km程度にリレー衛星があれば嬉しいかなぁ。

 ISARAだと、太陽光パネルの面積が通信能力に直結するけど、レーザーでダウンリンクするなら、運用上のテレコマに使うアンテナはパッチアンテナ1個程度でいいはず。とすると、大面積のソーラーパネルは不要になる。低軌道で運用するなら面積の大きい物体は少ないほうが嬉しい。慣性モーメントも減って、姿勢制御も楽になる。

 コンステレーションを構築するとして、1回に30機打ち上げるとして、年3回打ち上げるとすると、5年の観測でも15回打ち上げることになる。750機も飛ばすならキューブサット規格にこだわる必要もないだろうから、構造設計は自由度が高くなるはず。
 1機5kg程度として、1回あたり300-800kgくらいのペイロードかな。ただし投入軌道を変える必要があるから、軌道投入ビークルにもソコソコの性能が求められる。トータル1.5トンくらいか。ちょうどイプシロン1機くらいの重量。
 厳密に散らすなら投入ビークルを高性能にするか、衛星側に推進機構を乗せる必要があるけど、どっちがいいかな。衛星側にスラスタがあれば便利だけど、大量生産大量消費の使い捨てにするならできる限りシンプルにやりたい。
 姿勢制御をリアクションホイール+磁気トルカでやるなら、スラスタは1個あれば良いだけか。となると、なんとかなりそうな気がしないでもない。

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 NEXUS運用情報 (Operational information of NEXUS)

 ちゃんと情報が出てるという一点だけで、NEXUSのチームを高く評価できる。
 衛星情報が「Coming soon」でもなく、「打ち上げ予定!」でもなく、「ログインしてください」でもなく、開けば見れるというだけで素晴らしい。

 最後に書いてあるTLEが壊れてる(連続スペースが消えてる?)のが残念だけど、まぁわざわざブログからTLEをコピペして運用する人もいないだろうから。

 他の打ち上げ機会の衛星も含めて、なんとなく、オフィシャルページのデザインに凝ってるチームはほとんど情報出してない気がする。
「こんな衛星を作るよ!(支援ちょーだい!)」みたいな感じで、打ち上げがゴール、という感じ。
 衛星は打ち上げ成功がスタートであって、衛星の製作とかは「大会参加前の準備段階」のハズなのに、そこで力を使い切ってる感じ。


 まぁ、そんなこと言ってる自分は衛星もロケットも関係ない部外者だけども。

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