ざっくり計算(前にもやった気がするような…?)。
8kgのキューブサット(6Uサイズ)を想定。
既存のキューブサットの履歴から、6ヶ月の軌道保持(60kmの軌道上昇)にΔV35m/sが必要と推定。
気液平衡推進系を使う場合、比推力40秒として1kgの推薬を使うと50m/s程度の加速ができる。およそ8.5ヶ月の寿命延長が可能。
レジストジェットを使う場合、比推力70秒として15ヶ月程度の寿命延長が可能。
1液スラスタ(ヒドラジンとかグリーンプロペラント)を使う場合、比推力220秒として4年程度の寿命延長が可能。
イオンエンジンを使う場合、比推力2000秒として35年の寿命延長が可能。
さすがに触媒とか電気推進になってくるとドライ質量が大きくなりそうなので推薬は減らす必要があるだろうけども。
しかし、今のキューブサットの寿命が1.5年くらいなので、ここに複雑な推進系を追加して、トータルで寿命が2.5年になったとしても、旨味は無いよなぁ。
電気推進でうまくやれば寿命8年位はできそうだけど、キューブサットとしての旨味はなさそう。
小型衛星の旨味というと、低コスト・高サイクルでどんどん新機能・高性能化した衛星を突っ込んでいく、という部分にあるはずで、軌道寿命の短さ(e.g.1年)はむしろ旨味であって、寿命を長くすればその分高寿命な衛星が必要になって、かつ新機能の追加サイクルが下がる。
もっと高ΔV(3km/sオーダー)が得られれば、地球重力圏脱出とか、いろいろと使いみちはありそうだけど、さすがにそこまで来ると大変すぎる。ちなみに3km/sを稼ごうとすると16kgの衛星(12Uサイズ)として、1液なら12kg程度の推薬が必要になる。残り4kgに推進系も含まれるので、衛星自体は数百グラムとかのオーダーになってしまう。そんなもの月にぶつけたら消えてなくなっちゃう……
設計寿命月面10日(+コースティング/クルージング数日)程度で143MHz/430MHzのトラポン機能だけを載せた月インパクタ、とかは、それはそれで面白そうな気もするけど。H-IIAクラスの相乗りで800kmくらいに乗ったあとに数km/s加速して月突入、とかはできるかも。
ただまぁ、昨今の大学衛星の壊滅的な状況を見ると、そこまで高望みした工学ミッションを行える衛星が出てくるかは疑問なところだなぁ。
おまじない
深夜のテンションでペペっと計算しただけなのでたぶん色々変な事書いてるし数字の信頼性もアレです
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