NTSC その2

　4Msps(36MHz/9)で80kポイント記録して画像化してみた。



　「アップデートしますか?」みたいなダイアログが出てるっぽい。
　サンプリングレート低めなので横解像度が足りてなくて縦長になってる。そもそもインターレースの1フレームしか受信してないんだから、かなり横長になるのが正しいはず。
　フレーム位置とかは合わせていないけど、偶然にも一番左に水平同期が出てるし、上下に垂直同期が見える。
　垂直同期のすぐ右の斜めの縞模様はバーストサイクルのはず。ダイアログ下側は、何かの色がついていて、それを低spsで受信してるから縞模様に見えるんだと思う。

　たまに発振器探してるときに、恐ろしく中途半端なヤツがあるけど、あれってNTSCのバーストサイクルに合わせてあるやつがあるのね。STMのクロックもソイツを使えば整数倍でサンプリングできそう。とはいえ、STBee F4miniだと12MHzの表面実装だから、Nucleoとか買ってきて実装する感じか。たぶんUSBとか使えなくなると思うのでFT232Hとか使う必要があるのも面倒。


　とりあえず、サンプリングレートをガッツリ下げたら1フレーム分は取れるのはわかった。
　最初、CR LPFを組もうと思ってたけど、特性悪すぎるので最終的には直結にした。アクティブにガッツリ3.6MHzを切るLPFを作って、輝度情報だけ取り出せば、もっと綺麗な画像をキャプチャできそうな気もする。
　STM32F3のオペアンプでLPF作って、サンプリングしたら片っ端にSRAMに転送して、1フレーム分くらいサンプリングしてからまとめて画像化、とかやったらモノクロでキャプチャできそう。ただ、STM32F3はアナログ系が強い分、ADCのサンプリングレートが結構高く設定できて、シングルADCでも8bitで7.2Mspsまで行けるらしい。トリプルADCはできないみたいだけど、デュアルADCはできる。そのときにどれくらいのサンプリングレートが出るかはわからないけど、10Mspsくらいまで行けるんだろうか? とすると、むしろカラーでキャプチャできそうな気も……

　F4miniでも、7.2Mspsでサンプリングして2kポイントくらいのタイミングでFIR LPFを通す、とかしてもいいかも?
　多分NucleoF303REは手持ちにないので、F4miniを進化させる方向でもうちょっと色々やってみようっと。

　その前に、Xbox 360SをHDMIで起動してアップデートなりやっておきたいな。もっとカラフルな画面をキャプチャしたい。

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追記
　7.2Mspsで80kポイントキャプチャしてみた。





　上はそのまま画像化、下はFIR LPF2.16MHz(127タップ)を通したもの。同期してないのでFIRを通すと遅れる。
　FIR無しではモザイク状のパターンが見えるが、FIRを通すとだいぶ改善する。LPF通したなりのぼやけた画面になるけど。

　ちなみに、2ポイントの移動平均だと、こんな感じ。



　サンプリングレートがカラーバーストのほぼ2倍なので、2移動平均が結構有利な感じ。とすると、適当なバッファにADCを受けて、割り込みで2サンプルの平均を出した後に別のバッファに溜め込む、という感じにすれば、1フレーム分くらいはギリギリ取り込めそうな気もする。
　あるいは、受信したデータを直接FFTにブチ込んで低周波成分だけ保存する、とか。JPEGっぽくタイル状に分けるのは大変だけど、同期さえできれば、8ライン分くらいなら十分バッファできるだろうし。

　STM32F303REって、STM32F405REのVCAPをVSSに落としただけなのね。F3って結構不思議だよなぁ。ピンアサインはF1コンパチなのに中身はCortex-M4だし、アナログ周りが強いオリジナリティもある。「F1にCortex-M4を載せてアナログ系も強いでっせ!!」って感じなんだろうか。
　STBee F4miniからチップ引っ剥がしてチプコンを2個短絡すればSTBee F3miniが作れる。むしろSTBee miniにSTM32F3のQFP48を載せたほうが便利かも。秋月でF3のQFP64やQFP48の取り扱いがないのが難点。
　モノタロウでSTM32チップを取り扱ってるのが結構驚きだけど、やはり単価は高め。1万個単価が2ドルちょっとのチップが800円くらいする。でもamazon.comだと同じチップが10ドル+送料5ドルかかるから、そう考えると安いのか。数を使うわけじゃないので、何個か買うくらいなら選択肢としてはアリな気がする。
　STBee miniが2000円にF303CBTチップが1000円弱、STBee F4miniと同じくらいの値段で、STBee F4よりちょっとスリムでアナログ系が強い「STBee F3micro」みたいなボードが作れるとすると、結構魅力的かもなぁ。少なくともF303REのQFP32を変換基板に乗せて電源周りとかを作り込むことを考えれば、かなり楽ができる。1年くらい前に気がついてればアレ楽に作れたのになぁ。。。まぁ、始まってすぐコケたプロジェクトを悔やんでもしゃーない。

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追記

　STBeeにはSTM32F103VETが乗っているが、STM32F303VETがモノタロウで2000円ほどで売ってる。納品15日なので本当に売ってくれるのか不明だけど(ウッ…頭が…ッ)。
　スペックは、Cortex-M4 72MHz FPU ROM512K RAM64K という感じ。ほぼSTM32F103VEと同じで、そのまま載せ替えて使うことを想定している感じ。ほぼピンコンパチで、いくつかの電源ピンがGPIOとして使えるようになっている。これらのピンをデフォルトで使うなら特に問題はないはず。
　処理能力でいうと、整数演算なら全く同じ性能だが、浮動小数点演算では、F3のほうが有利。
　アナログ周りはF3らしくオペアンプとコンパレータが大量に乗っているので、アナログ信号処理を行うなら便利そう。
　ただし、F103VEにはSDIOがあるが、F303VEにはSDIOが無いので、ファイルアクセスが必要なら自分でSPIの処理を作る必要がある(USB HostがないのでUSB MSCは使えない)。
　浮動小数点演算を多用するとか、オペアンプがいくつか欲しいとか、そういう場合はSTM32F303VEに換装したSTBeeという選択肢は良さそう。FMCが乗ってるからSRAMとかも外付けできるし。

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追記
　詰め物しないで画像化したらそこそこ見やすくなった気がする。



　そういえば、このデータ取ったときってCR LPFつけてたんだっけか? その影響もあるかも。切った張ったで色々試してるからどのデータがどのコンフィグだったか覚えてないという、典型的なダメなやつ。。。

　NTSCってこんなに画質悪かったっけ? と思ったりするけど、NTSCでつないでた頃を思い出すと、ゲーム画面の小さい文字とかは読めなかったような気もするし、こんなもんかも。

　3579545Hzの整数倍のサンプリングレートでサンプリングすればもっと見やすくなりそう。Nucleo303RE買ってきて14.31818MHzの水晶載せてやるのがいいんだろうなぁ。
　ただ、Nucleo使う話になると、DCMIで適当なカメラ積んでもいいよね、という話にもなってくる。あ、いや、それこそ「STBee F3micro」の出番になるのか……あ、でも今度は水晶がダメなのか。。。難しいなぁ。STBee系は全部表面実装の水晶だから大変。
　あと、中途半端な(1MHz単位じゃない)水晶を使うと、USB DFUが使えない気がする。そこもネックになりそう。うーん、先は長い。。
　F3はクロックがかなり柔軟だけど、ADCに関してはあんまり自由度高くない感じ。そもそもHSEが2系統使える、みたいな話じゃなく、コアクロックを分周するか、HSEの逓倍・分周を直接使うか、みたいな話だし。ADCのクロックを選べるのも、コアクロックは下げて消費電力を減らしつつ、ADCは高速に回したい、みたいな使い方が目的っぽいし。

　NTSCは今更感が凄まじいけど、DCMI使うんだってデータ量を考えたら解像度は落とさなきゃダメだし、コンフィグとかのブラックボックスを考えれば、NTSCは意外とアリな気がしてくる。某ロケットもNTSCをJPEG圧縮してダウンリンクしてるらしいし。
　缶サットとかのオンボードで使うにも、DCMIだとパラレルバスだから配線量が大変。NTSCなら信号1本で取れる。順次ADCチャンネルを切り替えながらキャプチャすれば複数のカメラ(画角)も撮影できるわけだし。そのためには、歪み(傾き)の無い画像と、カラーでのキャプチャが必要になるけど。。
　やっぱりNucleoF303RE買わなきゃだめかなぁ。だからNucleo64はデカすぎとあれほど(ry

　そういえば、SiTimeのライタ買う話も流れちゃったけど、SiTimeの3225のブランクを買えば、STBee系の水晶を換装できるんだな。とっとと予算申請して買っちまえば良かった。。。