2019年11月9日土曜日

洗濯バサミ

 3Dプリンタで洗濯ばさみを作ってみた。



 といっても、もちろん洗濯ばさみがほしいわけじゃない。3Dプリンタで作ったものってどれくらい弾性があるんだろう?と思って、試しに作ってみただけ。

 先に左側のを作って、思ったより柔らかいので柔軟部の厚さを少し増やして右側のを作った。

 右側のものは、だいたい650gくらいで全開になる。
 Fusion360のシミュレーションで、熱可塑性樹脂で解析してみると、6.3Nではあまり大きく変異しない。



 20Nくらいに設定してもあまり変わらないので、変位量が大きすぎる構造は正しくシミュレーションできないんだと思う。そもそも溶かして引き伸ばした素材だと物性もだいぶ変わりそうだし。たぶんFusion360はFDMの造形物はちゃんと計算できない。というかスライサーで中空構造作るので計算しようがない(今回は小さいのでほぼ密だけど)。
 以前にABSの棒をシミュレーションしたときは、軽い静荷重で同じオーダーに出たので、変位量が小さいような状態であればある程度正確に出るはず。


 ところで、3Dプリンタというのは造形段階では応力が発生しないので、閉状態では噛む力はゼロになる。ということで、洗濯ばさみとしてはかなり使い物にならない。というか、使えるレンジが非常に狭い、というか。
 まぁ、「どんな特性の洗濯ばさみでもいいから、今日中に10個用意しないと地球がヤバい!!!」みたいな危機的状況であれば、選択肢としてはアリなんじゃないかと。。。1個作るのに25分、フィラメント量0.6mくらいなので、時間さえかければ量産は容易。近所のスーパーに買いに行ったほうが早いと思うけどね。あるいは隣家に事情を説明して借りてくるとか(どんな事情だ。。。)

 アームを2分割して、それぞれに弾性部を作りつつ、ネジでヒンジを作って、組み立てた状態である程度の噛む力を設定しておく、とかすれば、洗濯ばさみとしても使えるモノになるはずだけど、そもそも洗濯ばさみを作るのが目的じゃないのは前述の通りなので、作らないと思う。


 とりあえず、可動域が狭くてもいいなら、構造によってはちゃんと弾性を確保できる、というのはわかった。簡単に塑性変形しそうだけど。
 バネを使う機構を考えていて、しかしバネを買うにしても注文してから届くまで時間がかかるから、いろいろ買い漁るよりは、3Dプリンタで弾性も作っちまうかな、と思って始めたヤツだが、うーん、どうだろうか。素直にバネ買ったほうがいい気がするぞ……

 3Dプリンタと言っても、FDMだと実質2.3Dプリンタくらいだから、あんまり自由度高い構造は作れないんだよねぇ。機構考えるのめんどくさい……

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