2022年9月7日水曜日

小ネタ

 普通のアニメで「地球の重力や経緯度の測定」なんてセリフが聞けるなんて…… っていうかこれ地元じゃねぇか!! まさか1ヶ月で回収するとはなぁ。

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 トウキョウ遠いですわ~~

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 ひまわり8号周辺の食狙いで長時間撮影。トータルで3時間くらいインターバル撮影。

 内蔵電池だと持たないので、カメラ・PC共にAC電源を接続。ノートPCは内蔵電源があるので停電とかになっても1時間程度なら動くはずだけど、カメラ側はバッテリーパックを抜いてアダプタを挿入する形なので、バックアップ電源がない。おそらくスタジオでのテザーとかフォトグラメトリのリグみたいな固定運用を想定していて、電池入れっぱなしで劣化したりするのが嫌、みたいな設計思想だと思うんだけども、屋外で長時間運用みたいな使い方だとちょっとつらい。

 とりあえず静止衛星の食入り/食終わりは撮影できた。動画にして吐き出せばちゃんと東側から日陰に入って東側から出てくるのも見える。まぁ、それだけ。特に面白い映像ではないな。


 長時間の撮影で暇だったので別カメラで遊んだり

 普段のLEO狙いだと前後含めたインターバルでも5分程度だけど、今回はその数十倍の時間待たなければいけないので、絞り込んで被写界深度深くして長く露光したり。このくらいの焦点距離だと絞り込んでもあんまり影響ない気もするけど。


 Gen1NVを通して撮影

 視野狭いしダイナミックレンジも狭いし解像度低いのでなぁ。瞳孔が閉じていても十分な数の恒星が見えるから、天候の確認とかに窓から外を見て雲の有無を確認する、くらいの使い方には便利。


 オリオン座

 もうすぐ寒くなるんだろうなー。

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 試しにレンズ歪みのモデルを画像化

 radial distotionの第1項(k1 r2)と第2項(k2 r4)を配置。文脈によってk3/k4がそのままradialに使われることもあるし、tangengialに使われることもある。

 ステレオカメラで使う場合はわずかな歪みで大きな深度誤差になるので、12次で補正する試みもあるそうだ。

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 最小二乗法で歪みの推定

 r^n (n=2,4,6,8)まで。実装に自信ないけど、たぶん動いてるんじゃないかな? 古いCRTみたいな感じだ。

 緑系の丸が輝点、赤系の丸が恒星カタログから求めた位置。輝度は、明るいものは輝点とカタログのペアが見つかったことを示し、暗いものはペアリングできなかったことを示している。ペアリングは歪み補正前に行っているので、周辺部は歪みの影響で距離が離れており、ペアリングできていない。

 例えば右端の方は、撮影した画像は緑の丸のところに輝点があったが、歪み補正で逆変換をかけることで赤丸(=カタログから推定した、恒星が見えるべき場所)へ輝点が移動しているので、正しく補正できていることがわかる。

 周辺部は歪みが大きいけど、レンズ自体はそこそこ良い製品だからか、中央部はほとんど歪みがない。右端のStarlinkは直線状に見えるべきだが、補正後はグニャグニャ変形してしまっている。

 地球固定姿勢でインターバル撮影すれば画面内でランダムな箇所で大量のサンプルを得られるので、それらを組み合わせて高次まで補正してやればきれいに歪みを取れるのかもしれないけど、手間の割に利点が少ない気がする。ズームレンズだから光学系の安定性も低いし、例えば姿勢(仰角・ロール)が変わるだけで歪みパラメータも変わるはずだから、決め打ちのパラメータで使うのも難しいだろうし。


 試しに歪みの補正処理を書いてみたけれど、最終的に「このレンズは(周辺部を除けば)あまり歪んでないから気にしなくていいんじゃね?」みたいな結論になりそう。補正しなくてもある程度正確に出るのは楽でいい。

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 姿勢推定の処理も場当たり的に書いてるので、どうにかしたいなー。色々手を入れたいところではあるけど、処理が複雑&密結合で大変。

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 最近あんまり晴れないので、適当な機材を組み合わせて遊んでる。CマウントのUSBカメラにAPS-Cの55-300レンズをつけてf55mmで撮影。


 下は偏光フィルタで表面の反射対策。

 デジイチ用のレンズなのでさすがにCCTV用の安物に比べれば高画質で撮れてるかな? 気休め程度の気もするけど。デジイチ用レンズは重いので取り回しが面倒。ガッチリしたフレームでレンズを拘束して撮影対象を3次元ステージで動かすべき。

 投光側と受光側で偏光を変えながら、投光位置も変えてデータ取ってきて、画像処理で表面状態を解析する、みたいなソリューションはリマーク解析とかでありそうだ。投光位置を変えながら撮れば鏡面反射の法線を推定できるので、ピンの歪みとかハンダの上がりも自動で解析できそう。偏光フィルタ無しの上の画像では左側のピンでハンダが上がってきている場所が見やすい。パッケージのエッジ部の形状とかも解析できるはずだから、適切なR面取りがされていれば表面は未加工の可能性が高く、角が出ていれば表層を削り取った可能性がある、みたいな推定もできそう。

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 結構前からモニタに出てる変なシミ(カーソルの左側と右上の2箇所に明るく見える箇所)。焼付きかなーと思ってコンディショニングさせたりしても解決しなくて、そもそもこんな形を表示しっぱなしにした覚えもないし、意識的に見なければ気になるほどでもないので放置してたんだけど、なんかこのシミ、奥行き感がある。つまり、液晶画素の問題じゃなくて、その奥の、バックライトとか拡散シートとかのあたりの不具合っぽい。

 買ったときには気にならなかったから、経年劣化で出てきたものだと思うんだけど、形からしてバックライト(LED)じゃないだろうし、だとすると拡散シートしかないと思うんだけど、拡散シートなんて5年位でこんなに劣化するようなものなんだろうか?

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 特に使う予定も無いけどポチったペンたち



 黄色のマステはモノタロウPBのやつだけど、色が明るいので黒以外はコントラストが低くて視認性が良くない。

 ピンクのやつは3Mのやつだけど、少し色が濃いので黒だけでなく水色にも十分なコントラストがある。

 赤色光ではピンク/白の視認性は劣悪(当たり前だ


 シンワのペンは色ムラが凄まじい。あとインクの粘性が低いのでポタポタ垂れる。

 uniのアルコールマーカーは隠蔽性が高くて綺麗に書けるけど、重力の影響を強く受ける。例えばペン先を上にして立てて置くと顔料が全部軸に落ちて正常に書けなくなる。毎日ポケットに入れてあるきまわってシャカシャカ動かしてる状態なら問題ないんだろうけど、机のペン立てに置いておくような業種には不向き。ペン先を下に向けて保管しておくと、キャップを外したときにはペン先が乾燥しているし、インクを出すと一気に大量に出てくるので良くない。

 水色が中字、ピンクが細字だけど、どちらもペン先は丸形なので、90度の谷みたいな狭いところまで書き込むことはできない。

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 小ネタ中の小ネタ


 再充電可能なサイボーグ昆虫 | 理化学研究所

 “サイボーグ昆虫” 理研など開発 昆虫に電子部品付け遠隔操作 | NHK

 既視感のある基板だ。

 SparkFunのArduino Pro MiniにnRF24L01を組み合わせてMCCP対応のDCDC(LTC3105)で駆動、みたいなシステムかな。


 BS(ゆり)の資料を眺めてたら、何箇所か月による食のイベントが書かれていた。4年弱の間に5回発生していたのかな? 特に1981年1月/2月は連続して発生している。'80年は発生していないが、'81年には12月も含めて3回発生していた。時期の問題かもしれないけど、予想してたより高頻度。

 当時の放送衛星は春・秋分では放送を停止していたけど、停波中はTWTが冷えるので、運用中との温度差は250℃くらいまで行くそうだ。1ヶ月半のあいだ毎日熱衝撃(物理的な変形)にさらされるので、春・秋分の時期に急速に劣化するらしい。最初の数機を除いて以降はバッテリーから電力を得て放送を継続できるようになったが、単純に利便性の向上だけでなく、熱衝撃サイクルが緩和されることによる長寿命化にも効果があるらしい。

 放送衛星もせっかく連続放送できるようになったんだから、もっと東側に置けばいいのに。真南(例えばひまわり8号の位置)なら仰角は10度くらい上がるから降雨耐性とか良くなりそうだけど。21GHzも110度に配置するのかな?


 筑波宇宙センターの13mスペースチャンバを作ったときの話

 https://www.hitachihyoron.com/jp/pdf/1990/07/1990_07_07.pdf

 各部品は分割して現地で溶接、精度が必要なフランジに関しては加工設備を持ち込んで現地で加工。

 日立って電機系のイメージだけど、こんな大物も扱ってるんだな。たしかに蒸気機関車とか原子炉とかで圧力容器も扱ってるから、大型の真空容器とかも作れるのか。


 1984年の資料で「宇宙に大型アンテナの部品運んで組み立てようぜ」みたいな話が出てきて、直径10mから1kmくらいの範囲、周波数は1GHzあたりから10THzあたりまでを想定していて、なかなかすごい。大口径側は宇宙発電所(送電?)を、高周波側はIRあたりまでの観測を想定していたようだ。

 79年の資料だと「100km^2、10万トンの発電所を宇宙に建設してマイクロ波で送電し5-10GW/基の電力を得る、西暦2000年前後の実現を目指す」みたいなことも書かれている。スペースシャトルの初飛行が'81年だが、それよりも前に「スペースシャトルの10倍以上の大型ロケットを年間100機打上げて建設する」みたいな計画をしていたらしい。ISSが450トンくらいだから、200倍以上の大きさ。ビーム固定で運用するなら静止軌道に置く必要があるから、投入能力が半分とすればISSの500倍くらいの輸送が必要。ファルコンヘビーでも数千回の打ち上げが必要な規模。いくら再使用往還機を使う想定でも、さすがに楽観的すぎるというか、夢を見すぎというか、なんというか。


「昭和49年、通産省が発表した「化石燃料に頼らないエネルギーの供給体制をたてるための研究、開発」の中で水素エネルギーの利用が提案されて以来、未来エネルギーとして、水素が脚光を浴び始めている」(昭和49年:西暦1974年)

 ほえー。半世紀も前から水素社会を目指してたんだな。日本で水素が大規模に使えるようになったのって'78年とかその頃のはずなんだけど。第1時オイルショックが'73年だから、それで慌てて水素頑張ろうぜみたいな話が出てきて、水素液化設備も増強されて、みたいな流れなのかな。その延長線上にH-Iロケットの系譜が立ち上がって。


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