2024年4月10日水曜日

小ネタ

 




 クォーツ時計だから「これはただの電波時計です」はできない。まあ、女子高生が使うにはゴツいしな。



 GPSスプーフィングの話題とかも。

 GPSクロックが逆向きに動いたり、みたいな例もあるらしい。素人考えだと時計が逆向きに動いていたり、そうでなくてもRTC(航空機グレードなら数ppmとか?)に対して明らかに範囲を逸脱した時刻が与えられた場合、その信号は棄却しそうなものだけど、そういう実装にはなっていないんだな。与えられた信号をそのまま解釈して次に送って、情報の確度は後ろで判断する、みたいな思想なんだろうか。

 イプシロン#5の時の地上レーダのトラブルで、GPSのRFラインが緩んで、30弱の間にGPS時刻が1時間弱もズレたみたいな話題があって、そんなばかな、とか思ってたんだけど、産業グレードのGPS受信機ってだいたいそういう感じの実装になってるのかな?



 造形エリア310x330x700mm^3のSLSが$2999!?


 「木そのものを直接糖化発酵した新しいお酒~国内林業の起爆剤となる新産業創出を目指して~」 2023年度なのセルロース工房講演会 - YouTube

 使用済みのウイスキー樽とかを使ったらまたそういう風味の酒になるのかな?

 樹齢100年の木の中心部だけを使えば、平均して90年前の木材だけで醸造されて、放射性炭素年代測定を行うと90年物の酒になるんだろうか。今どきだと蒸留直後に計測した放射性炭素年代測定の結果をブロックチェーンで保存してボトルの封印にNFTを紐づけて売るみたいなこともできそうだな。「この酒は◯◯年に蒸留し、その時の放射性炭素年代測定の結果は××年でした」みたいな感じで。

 あるいは、醸造に使う木材と同じ個体から木樽を作るって手もある。中身が入れ替えられていないことが確実であれば、醸造に使った木材は木樽の木材と同一だから、その木のDNAを醸造時にデータベースに保存しておけば、あとからその木樽をちょっと削ってDNA鑑定することで個体をトレースできる。耐タンパー性がネックか。とはいえ、酒の中身と容器が個体レベルで同一ってのは面白そう。中心部の木材を主要な原料として使うのであれば、外側の木材を樽に流用することもできるし、あるいは丸太1本から容器を削り出して、削った材料を醸造するとかもできるし。

 他の原料と違って、構造材として使えたりとか、単一の材料である程度のボトル本数を作れるとか、木材由来の酒は商品の付加価値として色々と方向性があって面白そう。麦やらぶどうやらを容器として使うのは難しいからな。/* 酒を作るのと近い工程で途中から分岐すればバイオプラスチックとかも作れるわけで、DNAの保存とかにこだわらなければ大抵の穀物(特に酒の原料に使える材料)から容器を作れるわけだけど */

 ソメイヨシノとかの酒は商品として面白そうだけど、DNAトレーサビリティが劣悪。。。ま、瓶詰めして売るなら関係ない話だが。

 御神木とか、樹齢の長い木とか、由緒有る木が倒れたり伐採せざるを得なくなったときの後始末の手段の一つとしても面白そうよね。御神木を酒にして飲むってーのはちょいと罰当たりな気もするけど、まあ、日本の神様ならできた酒を何本か奉納しておけば怒るまいて……

 アルコールは飲む以外にも使えそうよね。ロケット燃料とか…… 木を(間接的に)焚べて飛ぶロケット。太陽のエネルギーをかき集めてアルコールを作れるので、ゼロエミッションの燃料にもなる。単に太陽から植物経由でエネルギーを集めたいだけならサトウキビとか植えれば楽じゃねって話ではあるけど、木を使えば治水事業もまとめてできる利点がある。サトウキビとかトウモロコシとかだと土壌の保水性はさほど大きくないだろうけど、ある程度成長した木なら表面の土を抱え込んで保水できるので、単に太陽エネルギーを集める以上の意味がある。特性の良い木材は建材にして、使いづらい木材や端材は燃料にして、みたいな方向性も。もっとも、建材と燃料価格がカップリングする欠点があるけど。化石燃料の供給が絞られてゼロエミッションの木材由来のバイオエタノールの需要が急登すると木造建築が建てられなくなる、みたいな未来。高層ビルも木で作ろーぜって話もあるしな。建築やら燃料やら治水やらが一つのリソースに集中すると舵取りをミスったときに面倒なことになりそう。


https://www.jrias.or.jp/books/pdf/201504_JIYUKUKAN_SAITO.pdf

 酒類の放射性炭素の測定とか。過去の実験でC3植物とC4植物で分けられるはずなんだけど、中間値的な値が得られた事の原因とか。


https://www.hro.or.jp/upload/7866/1105-12.pdf

 木材のDNA鑑定に関する話題。曰く、木はクローンで増やしやすいから、DNA鑑定で個体を識別するのは難しい、とのこと。逆に、あるエリアの木材はクローンの苗木を植林したものだという前提で、そのDNAと一致すれば産地を決定できる、みたいな方向性はあるらしい。

 そもそも木はDNAが少ないし、製材する過程や経年でDNAが壊れやすいという点もあるらしい。

 ブロックチェーンで木のDNAと酒の製造時期を紐づけるのは結構面倒そうだな。もっとも、40年くらい古い木材でもPCR増幅はできるみたいだし、将来の技術発展に期待してDNAと紐づけて酒樽の保存・醸造みたいな方向性は面白そうではある。


 月などで活動する基準の「月の標準時」 アメリカ政府 策定へ準備 | NHK | 宇宙

 一般相対論的な効果を含んだ標準時を作ろう、みたいな話。月面なら比較的やりやすいだろうけど、軌道上、特にゲートウェイは極端な楕円軌道だから、重力ポテンシャルや速度が頻繁に変化する。それらも考慮して「月探査系」標準時を作るんだろうか? それとも「月面」標準時を作るんだろうか。当面の月探査を考えると月面よりも月周回軌道上のほうが重要だと思うが。


https://www.jstage.jst.go.jp/article/nictkenkyuhoukoku/45/1.2/45_103/_pdf/-char/ja

 1999年。太陽系の時刻静止軌道。

 地球の場合は地球半径の1.5倍の軌道長半径(高度3200kmくらい)に時刻静止軌道がある。太陽系周回軌道の場合は0.955A.U.、木星の場合はr17万km(alt.10万km)くらい。軌道の許容幅は地球と木星で1.5km、太陽で1000km以内であれば地球に対して10-13を達成できる。

 この時刻静止軌道というアイデアは現在のところ、通信や気象観測に活躍している位置の静止衛星のようには応用目的が見つかっていない。このため技術的には可能でも、実際に時刻静止衛星をこの軌道に打ち上げる予定は残念ながら今のところは無い。将来宇宙空間で非常に精密な時刻合わせを必要とするような応用技術が開発されれば、見直される日が来よう。

 例えば測地衛星は精密な時刻合わせが必須だけど、GNSS衛星は3200kmのような(比較的)低い高度はとらず、ほとんどが2万km程度の高度を飛んでいて、時刻のズレは原子時計の微調整で補正している。よほどのことがない限りは、時刻静止軌道を使うよりもその場所に合わせた時計を使うほうが色々と利点が大きそう。

 宇宙機の管制(軌道伝播)にはその場所の重力値を知っている必要があるし、軌道計算できているのなら運動量(速度)だって既知だから、相対論的効果は計算である程度推定できる。その場所に合わせていちいち時計を作るより、軌道要素から時刻の進み方を補正して地球に合わせてくれるような時計を1個作るほうが簡単そう。リアルタイムに軌道要素から補正する時計があればゲートウェイみたいな長楕円軌道でも安心。

 そもそも宇宙空間の実験で10-10クラスの精度が必要かどうかという問題もあるしな。GNSS以外で宇宙機で精密な時計が必要なミッションと言うと例えばMUSES-Bとかがあったけど、とはいえこれの場合はKu CWを地上から上げてそれに位相ロックして観測してたわけで、必ずしも宇宙空間に高精度な原子時計を置く必要も無いし(GNSSみたいに多数を連続的に運用したい場合はオンボードで原子時計を置くほうが楽な場合もあるだろうけど)。VLBI観測とかをやるなら高精度なクロックがほしいけど、じゃあ月面でVLBI観測を行う利点があるのかというと、ほとんど無いだろうし。VLBIでは基線長の長さも重要だけど、単に長いだけだとあまり使いやすくなくて、その点で人工衛星ベースの宇宙VLBI(MUSES-Bとか)は衛星の運動量を観測に使える利点があって、月面ではそれがほとんど使えない(地上VLBIは地球の自転成分を使うけど、月の自転速度は地球の30分の1程度しかない)。

 地球の環境(主に重力)とある程度切り離した環境で精密な物理量を計測して違いがあるかどうかを見てみたい、みたいな実験だと、10-15程度の精度があるといいかもしれないけど、そういう観測を行う場合は実験ごとに原子時計を持ち込んでもいいだろうし。まあ、たかだか1桁にも満たない重力の差で物理量に差が出るかどうかは怪しいところだけど。とはいえ10-15精度で長期間比較すればなにか見えてくるかもしれないしな。

 話を戻して、月の標準時の話題は、どちらかといえば政治的な話題(西側でイニシアチブを取りたい)な感じがするな。


 Omni-SLR: First Success of Satellite Tracking | 一橋大学地学研究室 (Geoscience Hitotsubashi)

 Omni-SLR、'23年12月末に観測に成功。当初の予定では23年度中にLEOの観測を行いたい、みたいな話だったので、オンスケジュールで進んでいる感じか。


 属人的なテレビ番組は好きじゃないので、今期からの「ザ・バックヤード」の方向性はちょっと苦手。あと、今までは「素人が案内されるだからこのくらいでもしょうがないよね」という免罪符があったけど、今回の東京スカイツリー回は「東大博士を使ってもこの程度の番組しか作れないのかよ」という感がある。あんまり専門的すぎる内容にすると見てくれないって問題もあるんだろうけど。

 ナショジオとかディスカバリーで好きだった番組もたいてい属人的じゃねーか、という気はするけど。結局はメインキャストの役割とかかな。


 ペルチェ素子内蔵マドラーとかないかな、みたいな妄想。サーモスみたいな断熱性の高い容器であれば比較的少ない電力で保温できそう。USB電源かなにかで、温度スパイク直後(マドラーを液体に入れた時)の温度を維持するような制御。熱交換先がネック。あるいは蓋から棒を突き出して液体を保温してもいいけど。

 コップを保温するソリューション、大抵は小型のホットプレートみたいなものにペルチェ素子を内蔵したような形なので、断熱性の高いコップでは使えないのがびみょい。断熱性の高いコップとはいえども熱交換は起こるから、アクティブに保温はしたい。

 サーモスの底部の真空層にペルチェ素子を内蔵して、底面から電極を出す、みたいな製品があれば一番いいんだよな。で、ペルチェの温度特性を使って温度を測って、それを維持するような制御をすればいい。電極(&制御回路)のパッドを用意するのが面倒であれば、外部から5Vを突っ込んだらコップの中で制御してくれるとか、あるいはQiまでコップに内蔵してもいいけど。これなら電極が外に出ないから食器としても便利だし。コップの外層と熱交換することになるから外側が熱くなったり冷たくなったりして、断熱コップの利点が若干下がるのがネック。とはいえ熱湯を入れたら90℃位になるとか、氷水を入れたら0℃近くまで下がるみたいなことにはならないから、それほど不便にはならないはず。

 一番のネックはやっぱりコストかな。あとは断熱性が悪化するのでパッシブに使うときに性能が悪くなるとか。


 STM32G431KBが結構良さそう。QFP32で小さい用途に使いやすいし、オペアンプ3本(G4なのでPGAは64倍まで)とかDAC4本とかコンパレータ4本とかアナログ系色々乗ってるし、タイマも11本乗ってるし、CORDICやFMACも乗ってるし。色々遊べる。RAMが22Kなのでメモリでゴリ押す系の処理には向かないけど。電源周りもスッキリしてるし、QFP32だから適当な変換基板でブレッドボードに乗せてもいいし、Nucleoボードがあるからそれで手軽に遊んでもいいし。


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