2025年度の探査機打ち上げ断念 エンジン爆発影響、搭載機をH3に変更し28年度に - 産経ニュース
SLIMといい、乗り換えが多いわね。PLANET-Cも元々はM-Vの予定で開発していたのにロケット側の都合(運用終了)で液体ロケットに乗り換えたし。最近のISASのミッション規模は固体でやるにはちょっと厳しそう。
DESTINY+は順調に進めばイプシロンで打てたんだろうけど、とはいえイプシロンSの飛行テストを行う前に(次のロンチビークルが用意できる前に)イプシロンの運用を終了する意思決定とか、ISASの組織としての問題もあるだろうし。その点ではM-Vも、後続機の影も形もない頃に運用を終了してるしな。イプシロンはH-IIAの運用とも連動しているからISASだけで決められる話ではないとしても、それならそれでH3の開発とH-IIAの運用終了はだいぶ前から既定路線なんだから、イプシロンSをもっと早く作り始めるみたいな判断もできただろうし。イプシロンが残ってたとしてDESTINY+のミッションに使えるかは別としても。
大学の研究室が会議室で意思決定する、みたいな流れは最初の頃の宇宙研では有効だったんだだろうけど、ここ四半世紀のミッション規模ではISASの組織運営は無理がありそう。ASTRO-Hの事故だってそういう環境が少なからず影響していただろうし。LUNAR-AやPLANET-BやASTRO-Gみたいに背伸びしてうまくいかなかったミッションも多いし。ASTRO-Eみたいにロケット側で失った例もあるし。MUSES-Cはかろうじてミッションを達成できたから美談になってるけど、首の皮一枚といった感じだし。SLIMも最後に転んだし。
ISASの比較的大型の衛星・探査機で、大きな問題がなく長期間運用できたやつって、ここ20年だとASTRO-F、SOLAR-B、SELENE、SPRINT-A、はやぶさ2、ERG、位しかないのか。IKAROSは運用期間は長いけど、そもそもISASの尻拭いみたいなミッションなので除外。ASTRO-EIIは含めるか微妙なところ。20年で6機は十分と見るか少ないと見るか。そもそも最近は打上げた数が少ないとか、その元を辿れば国の予算配分とか、そういう方向にもなるんだろうけど。/* ISASの宇宙機一覧のページ、いくつか足りない気がするんだが、広報も手が足りてないのか */
SAOオルタナGGO14、久しぶりの続編。SAO本編は最初の方しか読んでない(アニメはかろうじて2期あたりまでしか見てない)からよくわからない点がいくつか。そりゃ公式同人誌なんだから本編知ってなきゃわからん場所もあるわな。バトルシーンとかは、まあ、いつも通りかな。同じ舞台で14巻も続けてりゃ形も決まってくるだろうて。
カロリーメイトリキッド、時々探してたんだけど、近所のコンビニとかスーパーでは売ってなくて、薬局系列の店でようやくゲット。と言ってもカフェオレとフルーツミックスの2種類が棚の下の方に乱雑に詰め込まれている程度の扱いだったけど。
カフェオレはだいぶ前に飲んだことがあるはず。あまり口に合わなかったような記憶。飲み直してみても、ちゃんと苦手な後味だった。鉄っぽいというか、なんというか。体には良いんだろうけど、みたいな味。もっとも、缶をちゃんと見ずに飲んだから「良く振って飲め」の指示を見逃していたわけで、沈殿物を撹拌してから飲めば問題ないのかもしれない。やっぱ転がしたり振り回したりするべきじゃないか!!!
フルーツミックスはかなり飲みやすかった。愛飲するかはわからないけど、1カートン(6本)くらいなら買い置きしておいてもいいかな、くらい。さすがにamazonの30本とかはちょっと多すぎる感。賞味期限もあんまり長くないし(田舎の実店舗で買ったから回転が悪すぎるだけかもしれないけど)。
ヨーグルト味も試してみたいんだけど、どこに行ったら買えるんだろう。
田舎じゃ手に入らないような日用品(主に食料品とか)を気軽に注文できるという点で、amazonパントリーは便利だったんだよなぁ。飲み物は3本単位とかだったはずだけど、そのくらいならお試しで買うにもちょうどいいし、それで気に入ればまたパントリーで買い直すなり、amazonで箱買いするなりできるし。パントリーが無くなったamazonはちょっとした食材を買おうとすると販売単位がデカすぎて使いづらい。
PCに有線で接続しているイヤホン、時々音が極端に変になることがある。といっても気がつけば明らかに変だけど、気が付かないとあまり違和感がない。接続端子をグリグリ動かすと戻る。おそらくGNDが接触不良になってL-Rの差信号だけが聞こえている状態なんだと思う。聞いてる内容によっては短時間ではあまり違和感がなかったりするので、人間の耳が(or僕の耳が)いかにいい加減なのかという。
これだけスマホ用のイヤホンが普及しているのに、デスクトップPCの音声端子がいまだに3極なのが謎なんだよなー。4極でリモコンに対応してくれればだいぶ便利だろうに。まあ、スマホももうイヤホン端子のない製品が数多く出てきて、有線イヤホンの将来性を考えると今更4極に対応しても、という感は無きにしもあらず。とはいえスマホみたいに常に動かすわけじゃないし、イヤホン挿しっぱなしみたいな需要もありそうだけどなー。
あるいは、ケースのフロントIOに4極のジャックを乗せて、そこからイヤホン端子を分離してマザボのフロントIOピンに差しつつ、リモコン信号はUSBヘッダに入れる、みたいな製品は考えられるか。
リモコンは分圧抵抗で表現しているだけだから、マイクが不要ならマイコンのADCで読んでUSB HIDで投げる、みたいなこともできそうではある。別件でUSB HIDで遊びたいやつもあるし、近々そっちもやりたいな。
このページの一番上や一番下のCIC Filterの図、右側の遅延器はZ-MじゃなくてZ-1じゃない? 微分器にM段の遅延器が必要なSincフィルタを、デシメーション用に整理して1段の遅延器を使えるようにしたものがCICフィルタだと思うんだけど。
GPS、一応キャリア追尾は動くようになってきた。0度/180度に位相ロックできているから、実部を取り出せばBPSKベースバンドも得られる。ただ、計算量がめちゃくちゃ多いので、ほぼ1倍速程度しか出ない。例えば15秒のIQファイルを処理するのに14秒くらいかかる。衛星数が増えても並列処理はできるけど、とはいえ遅い。2.4MspsでサンプリングしてCICやFIRで帯域幅を絞って1kspsまで落としているから、そのあたりで重いんだと思う。例によってVisual Studioのプロファイラが動かないのでどこが遅いのか確認できていないけど。
GPSの同期はコードとキャリアに分けられて、コードはDLLで、キャリアはコスタスループで、みたいなのが標準的な実装?
コードの同期はEarly - LateのSカーブで処理する、みたいな話だけど、この場合、信号強度が変わるとSカーブの振幅も変わってしまうはず。DLLの前にAGCが入っているはずなんだけど、GPSのブロック図でAGCが入っているのを見たことがない。衛星の距離や周辺環境(見かけ上の衛星付近の障害物とか)で衛星ごとに信号強度は変わるから、衛星(相関器チャンネル)ごとにAGCが必要になるはずなんだけど。
コスタスループもググれば色々と例が出てくるけど、非ゼロIFの図しか出てこないような気がする。実部信号にVCOからIQ信号をかけてIQを出力する、みたいな。アナログ回路(VCO)で作るなら入力にはある程度の周波数があったほうが扱いやすいだろうし、移相器も周波数を決め打ちしてるだろうけど、デジタルで処理するならゼロIF用のほうが作りやすいはず。ゼロIF用のコスタスループってどんな処理になるんだろう?
あと、コスタスループは変調信号を無視できるのが利点らしい。これは航法メッセージみたいな信号を除去できる点で有利だけど、BPSKを無視できるなら拡散符号も無視してしまわないんだろうか? コスタスループが拡散符号に影響を受けないのであれば、同じ相対速度を持つ複数の衛星に対してマズイことになりそうなのだが。望むと望まざると、結局のところは航法メッセージの50bpsと拡散コードの1023kcpsが重なった1023kbaud変調の信号しか受信できないわけだから、逆拡散してあろうがなかろうが関係ないのかな。
SカーブのDLLは、符号だけ見て振幅は使わない、みたいな方向性なのかな? そもそもSカーブは例えばズレ0.4と0.6、あるいは0.4→0.3と0.6→0.7の違いを区別できないから、振幅情報があってもそれを利用して比例制御やPID制御を行うことはできないはず。とすると、符号だけ見てコードNCOの位相を一定値スライドするだけ、みたいな実装でも良さそうな気がする。それなら信号強度由来のSカーブ振幅は無視される。Sカーブが0付近ならスライドを止めるとか、あるいは0付近でもスライドは止めず、0チップ付近では前後(Early/Late)に振動(ディザ)させて、擬似距離を後段のLPFで滑らかにして使う、みたいな感じなのかな。
NICT(CRL時代)の衛星搭載機器(ETS8の時刻比較実験機器)のPDFを読んでたら、異常検出に「watch doc timer」とか言うやつが出てきた。ぐぐってみると結構大量にヒットしてびっくり。富士通が申請した特許の文章にも出てくる。よくあるヤツなんだな。キーボードでタイプすればどちらも左人差し指だが…… これだけ頻出するなら誤入力は無いだろうなぁ。語源を知っていればやらないミスだけど、語源を知らずに語感で覚えてれば間違いそう。
https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/85049/1/d605.pdf
2003年。宇宙太陽光発電(SPS)のレトロディレクティブ用パイロット信号にスペクトラム拡散信号を使う手法の研究。
20年以上前の話なので、アナログ回路で頑張っている感。もっとも、前述のNICTの資料は同時期にフルデジタルでDLLやPLLを構成しているから、時代というよりはその機関が得意とする手法の違いなんだろうけど。NICTは情報処理特化の実験機器だから精度重視でフルデジタルだし、SPSは大電力メインの研究室だろうからアナログ回路が好きだろうし。NICTのはフライト品だから潤沢な計算リソースとは言えず、デジタル処理でもある程度は妥協しているけど。
DSSSの利点はいろいろあって、送信電波の干渉を減らせるとかの他にも、秘匿性の高さからなりすまし(盗電とか)を防げる、みたいな理由も。まあ、SPSが実用化したらレトロディレクティブ用パイロット信号の拡散コードなんてあっという間に漏洩するんだろうけどな。GPSのPコードだってあの当時にすぐに無効化されたわけだし。結局はパイロット信号といえど認証用の公開鍵みたいなのを垂れ流すような使い方になるんだろう。それに、送ってほしい電力量とか受電する場所や面積みたいな情報もある程度はパイロット信号に乗せて送るだろうし。送信側の余力(供給可能な電力量)とかも放送するだろうから、結局は双方向でハンドシェイクするような形にもなるだろうし。
SPSの送信出力、全体で見るとでかいけど、1素子あたり0.17W(23dBm)程度らしくて、めっちゃ少ないのな。例えば秋月で売ってるクレジットカードより一回り小さいサイズの太陽電池セルが300mWだから、それよりさらに一回り少ない程度の電力でしかない。
システムとしては、太陽電池は太陽を追尾するし、アンテナは地球を追尾するから、いわゆるデスパン系のスピン安定な静止衛星みたいなシステムに近くなるので、発電面積と送信アンテナ面積を一致させる必要性はなく、RF電力密度は太陽光エネルギー密度の20%程度(光電気変換効率と電気RF変換効率の積、クレジットカードサイズで1W程度)に縛られるわけではなく、波長とアンテナサイズで決まるビーム幅のほうが拘束条件としては強いはず。GEOから数GHz程度の電波を出す場合、どう頑張ったって物理的な制約でアンテナ直径はkmオーダーになるから、1素子自体の送信電力はあまり高い必要はなさそう。
1素子1W未満なんて2.45GHz程度ならSiで出せそう。5.8GHzを使おうとするとGaAsあたりになりそうだけど。SSPAが使えるならパッシブフェーズドアレイよりアクティブフェーズドアレイのほうが作りやすそう。FPGAというか、この数を並べるならASICでも十分にペイするだろうけど、PDM+BPF+SSPAでアクティブフェーズドアレイを作って、フェアリングに入るくらいの大きさを1モジュールにして、軌道上で並べていく感じで。ある程度の集積密度の半導体を乗せるならその片隅に移相器を並べてDSSS復調器とかも載せられるだろうし。
日本のSPSはなまじ研究期間が長いだけあって、古い方法に固執しそうだなぁ、という悲観的な感想。最近はどういうトレンドなのか知らないけど。そのうちアメリカか中国あたりの会社がSPSの実験機を飛ばしてそのまま実用化しちゃいそうだよなー。悲観的な予想の中で精一杯楽観的な空想をするなら、UAEがオイルマネーで研究をゴリ押しして三菱電機が下請けで衛星システムを作って、H3で打上げ、あたりか。将来的に化石燃料厳しいですよねー、ウチはSPSの研究も歴史ありますから一緒にやりませんか?打上げ費用ちょっとお安くしておきますよ~、とかそそのかして……
https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/267462/1/rish_01700_16.pdf
2021年。マグネトロンの発明から100周年の節目として、最近のマグネトロンの話とか。
電力(振幅)と位相を制御できるマグネトロンの構成。出力の一部を取り出して移相器とサーキュレーターを経由してマグネトロンに戻すと、位相制御ができる。投入電力で振幅も制御できる。ノイズレベル-50dB以下、位相精度1度、制御時間100us以内、だそうだ。出力の波を戻すあたりレーザーみがあるな。制御時間が長いからレーダーみたいな短パルス出力は難しそうだけど、CWなら問題ないだろうし、あるいはFMCW的な用途でも使えそう。
このマグネトロンをアレイ化したビームフォーミングの例。
電子レンジを改造して、マグネトロンから変調信号を出力して、テレビの映像と電力を同時に伝送する実験。2.45GHz309WのFMを出してテレビ側で48Wを得て映像を表示。大きなホーンアンテナをつけられた電子レンジが不思議な様相。2.45GHz300Wなんて生活空間で使えるはずもないだろうし、見た目も相まってデモンストレーションとしての用途しかないだろうけど、見た目のインパクトはすごい。
SPSの話。サイドローブ対策に中央は高出力で、周辺は低出力で電波を出す必要があるから、周辺はSSPAで、中央部はマグネトロンで出したいよね、みたいな話。マグネトロンはコスパはいいけど、非修理系で使うには寿命の問題を解決しなければならない。
変調できるマグネトロン、面白いけど、どんな用途で使えるかなぁ。SSPAでビームフォーミングして食材を選択加熱できる電子レンジの提案とかあったけど、マグネトロンは共振させなきゃいけないから、出力電力を下げても大きさはあまり小さくできないはず。電子レンジに低電力マグネトロンを16個とか25個とか乗せてビームフォーミングするのは厳しそう。既存の大電力な変調波が必要な用途はTWTが使われているだろうし。TWTより構造がシンプルな分で低コスト化や高信頼性化はできるだろうけど。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ieejjournal/129/7/129_7_418/_pdf
2009年。IHIエアロスペースのマイクロ波送電に関する解説。SPS以外にも、電気自動車の充電とか、建物内での給電とか。
位相制御マグネトロン(Phase Controll Magnetron)の話も少し。外部から同期信号を注入することで、マグネトロンの発振周波数を引き込む。移相器でフィードバックするような形ではない。
https://www.mhi.co.jp/technology/review/pdf/406/406340.pdf
2003年。三菱重工のSPS用マイクロ波送電の実験。MHIなので、宇宙領域特化(いや、MELCOじゃないのかよ。。。)。9個のマグネトロンを電力合成することで大電力を得る。マグネトロンの制御方法の説明とか。マグネトロンを使っているのはあくまでも大電力出力の実験用であって、ビームフォーミングはSSPAを使った別のシステムかな? ビームフォーミングはPN符号に対するレトロディレクティブ。
マグネトロンを制御しようという話は結構昔からあるんだな。そりゃ電流-周波数(I-f)特性は昔から知られていたわけだし、それを制御に使おうみたいな話も出てくるか。ただ、I-f特性はマグネトロンの設計(特に発振周波数)で特性がだいぶ変わるらしいから、2.45GHzあたりでは使えるけど5.8GHzでは使えない、みたいなものらしい。京大のやつは5.8GHzを含めて様々なマグネトロンに適用できて綺麗な信号が得られるという意味で新しいらしい。
Space Solar Power Incremental Demonstrations and Research Project (SSPIDR) - YouTube
ARACHNE – Air Force Research Laboratory
アメリカ空軍研究所のSPSシステムのプロジェクトがSPIDER(スパイダー)で、そのサブスケール実験機がARACHNE(アラクネ)。前線基地の電力供給のために大量の燃料トラックが必要で、そこが脆弱だから、SPSで解決しようぜ、みたいなプロジェクト。打上げ時期は昔の資料から順に2023年、’24年、’25年、とずれ込んでいるから、もうしばらくはかかりそう。
FOBに置けるような大きさのレクテナじゃものすごい絞り込んだビームじゃないと使い物にならないし、そうするとLEO衛星を使うんだろうけど、LEOのデューティー比じゃよほど大量の衛星を打上げないと使い物にならないだろうし、それにしたって昼間しか使えないわけだから、システムとしての実用性としては結構微妙な気がする。とはいえ、そんなのはわかったうえで、難易度の高そうな研究開発でもDODをATM代わりにしてゴリ押しするのは、アメリカという軍事大国の強さだよなぁ。軍が関わってる以上はSPSを単なる電力システムとしてだけ見ているわけじゃないとしても。
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