最近ちょっとPCの調子が悪いような感じがしている。普段は問題ないんだけど、時々調子が悪くなる。雰囲気的にストレージアクセスのボトルネックっぽいかな。ブートドライブがNVMe SSDのRAID1、データドライブがSATA HDDのRAID5で、RAIDはチップセット処理、CPUはAIOだからチップセットの冷却は不足気味。ストレージアクセスにトラブル出そうな構成ではある。最近暑くなってきて顕在化してきているという可能性もある。そうすると夏場にかけてはより一層悪化していく予測。まあ、相変わらず様子見の姿勢。
Cドライブに使っているNVMeの1本が、CrystalDiskInfoで62%くらいなのが気になるな。昨年10月時点で70%未満だったらしいから、1%/月くらいで下がってる。PC組んだのが’22年4月だから38ヶ月が経過、1%/月として62%だから、ちょうどピッタリ。このまま線形で経過するならあと5年は持つわけだが、いくらRAIDとはいえ明らかに寿命が目前なのを放置するのも嫌なので、それまでにはどうにかせねば。とはいえ、組んでから6年とか経てばもうPC自体交換時期ではって気もするし。
物の本によると、大陸横断鉄道で東向きと西向きの線路を複線で分離すると、レールが摩耗する速度に差が出ることがあるらしい。地球の自転速度に列車の速度分が増えたり減ったりするので、遠心力でわずかに貨車の重さが変わるから、とのこと。とはいえ、その差はごく僅か(0.1%程度)だから、実際は積載物(東西の輸送量)の違いが支配的だろう、とも書いてある。
軽くググっても出てこないので、有名な話ではないのだろうし、遠心力が有意な差にならないのも事実なんだろう。
光格子時計、NIST曰くサブミリメートル(髪の毛1本文程度)の高さの変化も検出できる、とのことだけど、イオンの雲ってどのくらいの大きさなんだろうか。
2010年のNICTのSrの資料にある画像だと、ざっくり0.5mmくらい? 本当に0.1ミリメートルの感度があるとして、一般論的効果の感度に対してイオンの広がりが広めな気がするけど、光格子時計の精度が一般相対論で制限されたりするんだろうか。あるいは、上と下で効果を打ち消し合って問題ないんだろうか。見かけ上は輝線幅が広がるわけだから、精度の低下に繋がりそうではあるが。
NICT-東大間の標高差60mで87Sr光格子時計の周波数差が3Hzだそうだから、0.1mmだとマイクロHzのオーダー。輝線幅が10Hzとしても、7,8桁下。本当にそんなものが比較できるんだろうか?
将来的に光格子時計の運用性や信頼性が向上して宇宙に持ち出せるような時代になると、UTCのアンサンブルに超高高度の周回衛星が参加したりするようになるんだろうか(軌道高度だけで言えばいまだってUSNO経由でGPS衛星が参加しているはずだけど)。
地球-月ラグランジュ点あたりに置いた光格子時計なら、一般相対論で発生する輝線幅の広がりをある程度は回避できるし、十分な強度で符号列を送信すれば、光格子時計の超高安定なクロックを使って大陸間の時刻比較にも使える。E-M L3,L4,L5に120度ずつ配置して、それぞれのラグランジュ点に2,3基の時計を置いたりして。あるいは、太陽系の他の天体(木星とか)との影響を直接計測するためにも、惑星間軌道にもいくつか光格子時計を置いたりして。
GPS衛星の運用寿命(現役で一番古いものは27年9ヶ月)を考えると、惑星間軌道に乗せて十分に意味のあるミッション期間が得られそうだよな。木星のラグランジュ点とかに突っ込んでおいて、数周分くらいは使える。
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CICでデシメーションとインターポレーション
振幅2048pp、f0.21の正弦波を10倍(N5)、5分の1(N10)でインターポレーションとデシメーション。振幅はfのゲインで補正済み。波形は概ね正しそうだけど、インターポレーションは振幅がちょっと低く出ている。
CICでリサンプリング(ダウンサンプリング)
R256N3でインターポレーションして、R315N3でデシメーション。多分ちゃんと動いてるんじゃないかなぁ。
10Mspsで0.1MHzから4.9MHzまで100kHz間隔で正弦波を作って、CIC2段(それぞれN=3)で8.127Mspsにダウンサンプリング
CICのSinc特性が綺麗に見えている。
FIRでSinc補償フィルタを作成
ISDB-Tの帯域幅が5.57MHzでその半分が2.79MHzだから、2.8MHzまでフラットになればOKで、FIRは10MHzの段階で処理するから、内側の2.8MHzがフラット、その外側2.2MHz(折り返して4.4MHz)程度でロールオフすればいいから、かなり緩やかなフィルタでも十分な特性が得られる。ロールオフより先に折り返しが問題になる。
今回はカットオフ周波数3.3MHzでCIC2段分の補償係数を27タップ、係数ゲイン4096で作っている。0.1MHzの正弦波に対して2.8MHzの正弦波は3dB程度低いけど、この程度なら問題ないと思う。そのためのパイロット信号なわけだし。そんなこと言ったらSinc特性だって問題ないだろみたいな話になるけど。
折り返しが-60dBくらいのところにいる。3桁下なので多分問題ないと思うけど、これの対応は結構面倒な気がする。FIRタップ数を増やしても折り返しの利得は下げられない。CICを3段でなく4段にすると処理利得が大きくなりすぎて64bit整数だと簡単に飽和してしまう。入力信号が8bitなら多少は余裕があるけど、FIRゲインを下げても結構ギリギリ。それに、N=4にしても78dB程度だから、18dB程度しか変わらない(といっても8倍の差だから結構な違いだけど)。CIC単体では1段あたり13dBだから、CIC2段で26dB下がるはずだけど、Sinc補償フィルタで上がってくるんだと思う。
とりあえず、10MspsでサンプリングしてFIR(27tap)-CIC(x256, N3)-CIC(/315, N3)でもかなり良さそうな特性で8.127Mspsへダウンサンプリングできることはわかった。ということで、Airspy R2がたとえ10Msps以外を選択できないとしても、フルセグの復調はできそう。
いくらCICといえど256倍とか315分は計算量がかなり多そうだけど、とはいえそもそもフルセグを復調したところで地デジ放送は全チャンネルがスクランブル化して放送されているから、視聴できるわけでもないし、実用性は最初から問題外だから、学習用として使えればオッケー、程度の期待値だし、多少の計算コストは許容できる。ISDB-Tを復調するなら少なくとも数十秒程度は処理しないと意味のあるデータが取り出せないから、トータルの計算量はだいぶ多いはずだけど。
2.56Gspsとして、16bytes/sampleとして、40.96Gbyte/sec、30秒で1.2Tbyte程度のデータ量、計算量で言えばCICでその数倍になるから、10TBオーダーをCPUに通さなきゃいけない。さすがに現実的な処理時間は無理かも。。。SIMDで1命令16byteが通るとして、隙間なく3GHzで処理して200秒くらいか。30秒のIQファイルの処理に10倍くらいの時間がかかる? とはいえ、サンプリングレート変換は1回やればあとは必要ないから、ISDB-T復調処理を書き換えるたびにこれをやる必要はない。
さーて、Airspy R2を買う上での懸念点がまた一つ消えたぞ。
残る一番大きな懸念点はR2が発売からそろそろ10年で、後続機の噂もちらほら聞こえてきている点なんだよな。新しい製品が出たとして、R2よりは高くなるだろうし、発売当初はバグも色々あるだろうから、そういうのを勘案するとある程度枯れていることが期待できるR2を買うというのも有力な選択肢ではあるんだけど。
ISDB-Tはサンプリングレートが512/63Msps≒8.127だけど、高度化方式は512/81Msps≒6.321MHzと、若干下げられている。今回は10M*256/315のCICを組んだけど、同様に10M*256/405のCICを組めば、10MspsのADCで高度化方式もサンプリングできる。帯域幅が少し広がるのでFIRのキレは良くする必要があるけど、おそらく問題ないはず。
まあ、高度化は誤り訂正が複雑化している(なんたって現代の情報通信技術四半世紀分の技術の進化がある)から、気軽に受信して遊べるようなものでもないだろうけど。少なくともコンスタレーションや制御チャンネルは復調できるだろうけど、映像信号を取り出すのは難しそうだ。
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試しに1575.42MHzのQFHアンテナのフレームを3Dプリンタで出力
VVFの中身を巻いてみた。
Fusionは演算精度があまり良くないのか、曲面が複雑な形状をデザインしようとすると誤差やエラーが色々出てくる。3桁下駄履かせたりすればいいのかもしれないけど。
適当な同軸線をはんだ付けして、受信テスト
ドップラスキャンしても、相関が全く得られない。ノイズだってもう少し強いだろ、というレベルで静か。LNAが無いからノイズフロアも低いんだろう。やはりGPSを受信するならSAWやLNAが必要っぽい。
試しに普通のGPS受信機(異様に安いNEO-6M)で、最初に普通のGPSアンテナでエフェメリスを覚えさせてからQFHに交換したら、再捕捉までだいぶ時間がかかったけど、ちゃんと測位できたから、アンテナとしては一応機能しているはず。しばらく放置しても受信衛星数は5個程度だから、かろうじて受信できている、といった程度だけど。SDR(ワンセグチューナー)はGPS受信機に比べて桁違いに受信感度が悪いはずだから、パッシブアンテナで使うのは無理そう。
QFHアンテナ、VHF(NOAA APTとか)だとかなり巨大だけど、L帯はめちゃくちゃ小さい。キューブサット狙いのUHFだと直径が10cm、高さが22cmくらいで、ギリギリうちの3Dプリンタでも一体で出力できる大きさ。まあ、フィラメント使用量とか造形時間とかで非現実的というか、作りたくないような大きさだけど。試しに直径10cm、高さ20cmくらいで厚さ3mmの円筒をスライスしてみたら、フィラメント90m(270g)、造形時間6.3hくらい。作れないことはないにしても……
NOAA APTも受信したいとは思いつつ、QFHを作るのは面倒なので、手っ取り早く3素子の直線偏波八木あたりかなー。クロス八木もVHFだと遅延線が50cm位になるのでな。固定で(自動で)受信できるQFHも魅力的なんだけどね。
直線偏波を2入力して円偏波として出力するSAWフィルタみたいなのってあるんだろうか? 遅延線を1本内蔵したSAWフィルタ。あるいは、SAWフィルタが2本入っていて、偏波毎にフィルタを通してから遅延線経由で合成するような形でもいいけど。水平偏波2入力、円偏波2出力(RHCP+LHCP)みたいなSAWデバイスがあると便利なところはありそう。SAWで作るほど売れるかはさておき。
軽くググってみた感じ、バランとして使えるSAWフィルタ(機能性SAWフィルタ)みたいな物はあるらしいけど、偏波合成ができるみたいなのはなさそう。大量に売れる移動体通信みたいな用途は直線偏波でいいし、衛星通信みたいな用途だとアンテナ自身で必要な偏波を受信するだろうしな。GPSみたいに普及した技術で左旋・右旋多重化していればそれ用の偏波合成デバイスも量産されるだろうけど、そういうものも無いし。
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