2016年6月7日火曜日

壊れたACスピコン

ACのモーター回転数を調整するコントローラを見せられて「壊れた、直せ」と言われた。もう古いしわざわざ壊れた箇所を探して部品1個を通販で買うのも面倒なので、「どうせすぐ壊れるんだから新しいの買えばいいよ」と言って5000円の新品を買わせた。ということでコイツをゴミ箱に投げ込む口実ができたので、あとのことは気にせず分解して調べてみる。

仕様としては、100V15Aまでで、ボリュームである程度の調整ができる。それと切り替えスイッチが有り、「高速」と「可変」の表示がされている。



ざっと見た感じの回路図はこんな感じ。
1個目のスイッチはメインの電源で、調べてみるとヒューズを内蔵しているようだ。触った感じも通常のスイッチとは違い、なんとなくイメージする「ヒューズらしさ」がある。
2個目のスイッチはロッカースイッチで、本来はONにするとランプが点灯するんであろうが、このコントローラでは電源ONで状態にかかわらずランプが点灯する使い方となっている。スイッチがONの場合は制御対象のACが短絡し、制御回路をブリッジしている。
OFFにすると短絡が解除され、制御回路を通して通電することになる。制御回路はトライアックではなくサイリスタを使用していた。おそらく半波しか使用しないので、Maxに設定しても通常の50%の速度にしかならないんじゃないかな。
ボリュームは500Ω、ボリュームの上の抵抗は6.7kみたいな色のデカい金皮っぽいけど、たぶん6.8kなんだろう。下は半固定抵抗器で抵抗値は未測定。
サイリスタのMaximum Rating, Peak Forward Gate Voltageが10Vなので、抵抗で分圧しつつ、Peak Reverse Gate Voltage -5Vにならないように2個のダイオードで逆流を防いでるんだと思う。サイリスタのゲートは交流の半波整流を分圧してるので、位相は0-90の範囲しかONできない気がする。

アナログ的な回路はほとんど触ったことがないのでイマイチ動作が理解できないが、意外と部品としては簡単っぽい気がする。
サイリスタはヒートシンクの固定とかがあるのでPCBが作ってあるが、ランドは3個しかなく、非常に簡単な作りになっている




分解した時にSW1とSW2の1を接続するジャンパが切れていたので、これが原因かと思って配線を通したけど治らなかった。破裂したとか焦げてるような部品も見当たらないので、何が原因なのかイマイチ分からない。可変抵抗を回すと、VR2側の端子がオープンになるので、AC100Vに近い電圧が入力され、サイリスタが死亡、みたいな流れはありそうな気がしないでもない。サイリスタ自体は秋月で150円で売ってるが、わざわざ送料800円かけて買うのもねぇ。。。


ま、機会が来るまで部屋の片隅で眠っていてもらおう。

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