2017年6月3日土曜日

久しぶりの

 久しぶりの衛星ネタです。


 JS Orbit

 ご存知の通り、数日前にH-IIAロケットの打ち上げがあり、無事にQZS衛星が打ち上げられたようです。
 新しいTLEがいくつか登録されていますが、2017-28系が2個、2017-29系が4個、登録されています。おそらく28がH-IIAで、29がアリアンだと思います。28は衛星本体とH-IIAのロケットボディで2個、29は2個同時打ち上げの衛星2個とロケットボディ、衛星を接続するフレーム(sylda)で計4個、という感じだと思います。

 準天頂軌道も静止軌道も離心率の違いが有る程度で、それ以外はほとんど同じ軌道です。しかし、アリアンは北緯5度からの打ち上げ、H-IIAは北緯30度からの打ち上げ、ということで、初期の軌道傾斜角が大幅に違います。
 29系はまだ軌道傾斜角が5度前後ですが、28系はA(衛星)が40度あたり、B(ロケット)が30度あたりで、ロケットは射点の緯度を表していますが、衛星はすでにかなり離れた位置に居ます。軌道傾斜角は準天頂軌道のそれに近づいてきており、もうすぐ一致するようになるはずです。その後は軌道を大きくして、いよいよ準天頂軌道に入るという感じになると思います。QZS衛星は軌道の変更が行われてることからして、特に大きな問題もなく動作しているのでしょう。


 今の両者のTLEは射点の違いや軌道の違いが手に取るように見えて面白いです。

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