2018年2月21日水曜日
オフセットパラボラ
自分自身の妨害が結構大きそうな気がするので、オフセットパラボラにしてみました。
焦点距離10cm、開口20cmで、この数値だけを見ると前回と同様です。
画像は障害物の有無で撮った状態です。以前のピクチャとは設置場所・画角が異なります。
感覚的には、前回とそんなに変わらないかなぁ、という気がします。比較したわけじゃないですが。
下の画像、赤矢印が本棚、緑矢印がパイプベッドのフレームかな、という気がします。本棚までの距離は1.5mですが、1.8m付近に見えています。焦点距離が10cmなので、パラボラで20cm分距離が伸びますから、実際には1.7mの距離に見えるはずです。ということは、大体そんなもんかな、という距離感です。
本棚からフレームまでの距離はおよそ20cmで、十分に見分けられる距離なので、方位分解能は15cm/1.5m程度、約6度程度かな、という感じです。
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エコー反射の長さは10cmくらいでしょうか。この距離は0.6msecくらいに相当します。
パルス条件はパルス幅(PW)10msec/ΔF4kHzなので、パルス圧縮比(PCR)40になります。ということで、圧縮後のパルス幅は0.25msecになります。が、実際は送受信機の特性が悪いので、もっと幅の広いパルス幅になるはずです。
エコー0.6msecというのは、0.25msecの2.4倍ですから、多少特性が悪化したとすれば、これくらいの量になるはずです。
距離分解能を改善するには、PCRを大きくすれば、圧縮後のパルス幅が短くなります。PCRはPWとΔFの積なので、PWかΔFを大きくすればPCRが大きくなります。とはいえ、PWを2倍にすると、PCRも2倍になりますが、元のパルス幅が2倍ですから、最終的に得られるエコー幅に変化はありません。
ということで、距離分解能を改善するにはΔFを大きくする、という選択肢になります。一方で、送信機や受信機の帯域幅の問題が有るので、無闇矢鱈とΔFを大きくすればいい、という事でもありません。
超音波の場合、ΔFは3-5kHz程度かな、と思います。ΔFの制限がある以上、圧縮後のパルス幅を大きく改善することはできません。リニアチャープを使った場合、距離分解能は10cm程度が限界のようです。パルス圧縮を行わない場合、例えば0.5msecの超音波パルスを使う場合は距離分解能10cm程度で、パルス圧縮を使っても使わなくても得られる距離分解能に変わりはありません。ただし、パルス圧縮を使った場合はより遠くの目標を検出できる、という利点があります。
この図はパルス幅を変えて撮影したものです。2msecと10msec、25msecの3条件です。以前の画像はすべて10msecで撮影されています。
基本的に、距離分解能に違いは見られません。ただし、方位分解能はパルス幅が長いほうが分解能が高いような傾向が見られる気がします。
また、画像化の際はAGCで信号の強さを正規化していますが、実際にはパルス幅が長い方が大幅に信号が強くなります。
エコーの強さは送信出力と送信時間の積に比例します。一方、目標が大きいほどエコーが大きく、小さいほどエコーが小さくなります。PWを大きくした場合、エコー幅に影響はありませんが、送信エネルギーが増える分、小さい目標からのエコーも強く受信できるようになります。
ということで、パルス圧縮を使う場合、その他の条件を無視すれば、できるだけ長い時間、できるだけ広い周波数帯で送信するほど高性能になります。また、送信周波数を広げるには、中心周波が高いほど有利になります。
なお、これはFMチャープの話で、符号拡散を使った場合はまた別の話になります。
あと、いろいろ資料を見てるとなんとなく解釈が怪しい気がしてきたので、大幅に間違っている可能性もあります。あんまり信用しないよーに。
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