
1つの色が1つのTLEを表している。次のTLEの元期までに1周期未満の時間しかないTLEは省略している。
空気抵抗が大きいので遠地点が急激に下がっている。が、近地点も大きく失っている。また、TLE間での連続性がない。
MeanMotionDot(1st弾道係数)の割合を変えると、近地点、遠地点、軌道長半径、を選択して連続性を作れるが、1箇所を連続にすると他の連続性が失われる(上の画像は軌道長半径の連続性を選択しているので、遠地点と近地点の連続性が得られない)。
おそらく、軌道長半径の連続性を選択するのがいい気がする。が、そうすると近地点・遠地点の誤差が大きくなる。
今使っている計算手順では、離心率は常に一定である、という前提がある。が、実際には離心率が大きい軌道が空気抵抗によって平均運動が大きくなる場合、離心率が小さくなる変化も同時に発生する。とすると、平均運動を補正するのと同じように、離心率も補正してやる必要があるはず。
ただ、離心率の変化は単純な線形では近似できないような変化をするはずだから、補正が難しいんであろう。現在のアルゴリズムで弾道係数を使わないのはそのあたりに影響があるのかもしれない。B*は空気抵抗のパラメータだから、太陽活動とかのパラメータもあれば離心率も補正できるはず。あるいは、2ndBCも使えばいいのかもしれないが。
そもそも、空気抵抗で1日に遠地点が10kmも下がるようでは、すでに衛星の寿命は尽きているわけだから、厳密に計算する必要は無い、というような妥協に基づいて、軌道変化の計算はある程度簡略化しているのかもしれない。あるいは、TRICOMのような離心率の大きな衛星はそもそも想定していないとか。モルニヤみたいなごく一部を除けば、大抵の衛星はほとんど円軌道に近いはずだから、離心率はさほど問題にならないのかも。
衛星の軌道の計算方法って、調べてもあんまり出てこないんだよなぁ。
富士通曰く「軌道計算は空気のようにあって当たり前。でもブラックボックス化させてはいけない」とのこと。「あって当たり前」だから、それに関しての詳しい話はあまり出てこないのか。/* 宇宙屋さんが比喩表現として空気を使うのは面白い。むしろ軌道屋さんだからこそ「空気はあって当たり前」なのか。 */
SGP4のソースコードとか読めばそのあたりちゃんと実装してあるのかな? 開いたことはあるけど、自分のコーディングスタイルと全く違うので読むのを諦めてる。。。1回位ちゃんと読んでおくべきか。
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