2020年3月13日金曜日

全能兵器AiCO

 と、いうのを、読んだ。

 作風の傾向としてはオービタル・クラウドに近いかな。
 あまり僕好みではなかったが、好みでない作品の中ではかなり高く評価できる。

 僕は結構楽観してる方なので、ターミネーターみたいな「AI兵器が暴走する」という未来はあんまり想像してなくて、フィクションの中だったり、それこそ前に書いたハンターキラーの日本語版解説だったり、そういうところで出てくるとちょっと違和感あるけど、でもまぁそういうところでそういう設定が出てきて話題になって実世界での規制につながる、という面では、フィクションの中ではAIに大暴れしてもらったほうがいいのかな、と思ったり、しかしそういうの設定が出てくると冷めるんだよなぁ、とも思ったり。



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 作中でテストパイロットが使う評価基準、正式名称がCooper–Harper rating scaleというやつで、日本語のPDFでも色々言及されてて「多用されている」と書かれている割に、ちゃんとした説明が見当たらないんだよな。
 いちおう、en.wikipediaのリンク貼っとく。
 Cooper–Harper rating scale - Wikipedia

 テストパイロットが使ってるからか、空軍だからか、1から10の評価段階のうち、1が最高の飛行機、10がヤバい飛行機、という感じ。あと、本来は操縦性に関する評価しかできない。
 10-7が大きな欠陥、6は好ましくはないが許容できる、5はやや好ましくない、4は迷惑な欠陥、3は軽度な欠陥、2は無視できる欠陥、1は優れている、という感じ。

 「どのくらい優れているか」ではなく、「どのくらい大きな問題を抱えているか」という評価基準か。

 調べてないが、例えばF-16の非公式な初飛行は8か9あたり、セスナ172は2あたり、くらいだろうか? F-35とか手放しでまっすぐ飛んでくれるよな機体だと0とかかな?(1までしか無いけど)。
 昔の飛行機だと、8とかに評価されると治すのが大変そう。ソフトウェア制御ならパラメータの調整なり、ソースコードの変更なり、修正の余地はありそうだ。

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 作品の評価、2次元空間でやると良さそうな気がする。実部は好みか否か、虚部は好みを除いた上で作品全体の評価。1+1iとの正規化内積が+1に近ければ星5、-1に近ければ星1、みたいな感じ。非正規化で2.5を超えればすごく好き!とか。
 その評価で行くと、AiCOは0.3+0.8iくらいかな。
 この評価基準(「C評価」とでも言おうか?)を複数組用意して、他の人と比較して相関が大きければ好みが似ているとかも判断できるし、好みが似ている人が高く評価したものをリコメンドする、とかもできる。
 評価基準が5個とかあるレーダーチャートだといちいち考えるのが面倒だけど、かといって1次元評価(星5段階とか)だとあらっぽすぎる、とも思うし、2次元でレビュー投稿して、レビュアー同士で相関取って読んでないやつをレコメンドしてくれる、みたいなレビューサイトが有ればいいな。
 まぁ、Twitter初めSNSで好みが似てる人探すのが手っ取り早いんだろうけど。

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