ISSの撮影のついでに星空撮影してテストデータ稼ぎ。
スタートラッカだと単純に輝点が得られれば十分なので、かなり暗めの写真になる。明るめに撮っても閾値上げればいいだけだけど、暗いほうがノイズ少なく済むのでどうしても利得下げ目に撮ってしまう。
「こんだけスペースデブリ多いんだから何枚か取ればTLE出てる物体写ってるだろ?」と無計画に乱写。無事写ってた(右上の部分)。
丸いマーカーがタイムスタンプ時の衛星の位置、マーカーの接線2本は、指定秒数後の衛星位置を挟むように描画。今回はシャッターを開いた時間分だけ指定しているので、輝線を挟むように線が描かれている。
タイムスタンプはカメラのGPS(EXIFデータ)で設定し、地方恒星時の計算にオフセット-7.75秒、TLEの計算にオフセット-0.55秒、で、ほぼ正確な位置に線が引ける。θやTLEのオフセットは衛星に固有な雰囲気。それでも±10秒くらいの範囲なので、おおよそ問題なく処理できていそう。
別の写真の物体。θ+6sec、TLE+4.4secくらい。
画素の端の方なので恒星の位置はあまり正確に出ていない。
θ+1sec、TLE+0.3secくらい。
上2枚はロケットボディ、下のZY-1 02Dは中国の資源衛星。R/Bはかなり明るい。さすがに衛星は暗いが、マーカーがあれば見えなくもないかな、という感じ。
アロングトラック方向(衛星進行方向の前後移動)はTLEのオフセットで補正できて、東西方向はθ(恒星時)で補正できる。ただ、軌道傾斜角が低い衛星は南北方向に特異点が出て、補正できなくなる。
θに関しては、数日程度であればほぼ変動せず固定値でいいはずなので、衛星ごとに変えなければいけないのは、どこか計算に問題がある気がする。
EXIFの焦点距離は、分解能は結構悪そう。数mmくらいはずれてる気がする。OPMアルゴリズムはスケーリングにかなり敏感なので、焦点距離は手動で正しい値を与える必要がある。テレ端60mmのレンズでテレ端で撮っても61mmくらいを与えないとスケーリングが大きいので、EXIFというよりはレンズの個体差とかも影響しそう。スケーリングが大きすぎると姿勢決定ができず、推定恒星位置も表示できないので、拡大してるのか縮小してるのかの判断もできない。地道に数値を変えながら捕捉できるまで試すしかない。
大まかな推定の段階でスケーリングもある程度は推定できているので、その際にスケーリングの補正も処理したほうがいいかもしれない。
軌道計算、あんまりしっかり作り込んでいないので、それほど正確ではないと思っていたけど、思った以上に正確に計算できてる。びっくり。誤差数度くらいを許容できるなら全く問題なさそう。アロングトラック方向は結構誤差が出てしまうが、見かけ上の速度が大きいので、少しの誤差がかなりの誤差になってしまう。
いろいろ試していて気がついたのは、仰角が低いエリアは絶望的に精度が出ない(ほとんどの場合で、捕捉できない)。
ざっくり計算してみると、大気差の成分が支配的。画角がある程度広め(仰角方向で20度程度)だと、画角の上端と下端では30分くらいの差になる。分解能が15秒くらいなので、ものすごい誤差になる。許容値の10倍以上のエラーなので、当然弾かれる。可視光域の屈折なんて大したことないだろ? と油断してたが、想像以上に大きい。
ある程度の望遠レンズであれば、視野内の大気差はほぼ一定になるので、望遠レンズのほうが影響は受けづらいかもしれない。
今のアルゴリズムでは、計算はすべて慣性空間で行っているので、仰角という概念は無い。なので、大気差の補正も行えない。
一人で撮影していると、2台のカメラで撮影するのが結構大変。1台は固定画角の動画、もう1台は経緯台に乗せて追尾だけど、固定側も画角はさほど広くないので頻繁に向きを変える必要がある。いっそのこと、経緯台に載せてる鏡筒に一緒に載せてしまおうか、とも思ったり。どうやって乗せるかは考えてないけど。
3Dプリンタでバンド作ってもいいけど、さすがに乗せるものがモノなので、3Dプリンタの部品はあんまり使いたくないんだよなぁ。重いし、落ちるとダメージでかいし。
静止画の撮影は、相当条件良くないとまともに写らないので、動画に専念する、という手もある。あるいは、はやくジンバル作ればよかろう、という可能性もあるが。35mmフルサイズf55mmと、1/3くらいの画素にf400mmくらいを同軸に乗せて、追尾できるようなシステムかぁ。後者はISS狙い用なので、不要といえば不要。まずはデジイチ1台動かせるジンバル、かなぁ。うーん。。。ま、Fusionで形考えるだけはやってみよう。
0 件のコメント:
コメントを投稿