2020年9月2日水曜日

小ネタ

  湯呑みたいなやつ作ってみた。


 愛想GOODとか適当にのたまって変なマナー講師に売り込めないかな? 重工各社で出てきたら面白そう。
 JPLのオンラインストアでタンブラーとかマグカップとかいろいろ売ってるけど、さすがにアイソグリッドライクな構造のカップ類は売ってないみたい。今のJPLだとロケット本体まで手回ってないだろうし、あんまりアイソグリッド使う環境でもないか。 まぁ、ピカティニーレールがついたマグカップ(持ち手はM16のキャリハン)を作ってる国だから、探せばアイソグリッドのマグカップもありそうな気はする。
 PLAは耐熱性が低いので、マグカップには不適。実用的に使うのであれば、ナイロンやABSも同じ程度なのかな? アルミ焼結とかアルミ切削で作るがよかろう。
 湯呑の取っ手が無いのは低い温度を想定しているから、コーヒーカップに取っ手があるのは高い温度を想定しているから、だそうで、アイソグリッドを全面に施した場合、取っ手はないけど、最外周の表面積はかなり小さいので、熱い流体を入れていても手で持ったときの熱さはそれほどではないと思う。このあたりは熱設計次第だけど。濡れても滑りづらいだろうし、コップとしては結構良さそうな気がする。型で抜けないのと、表面積が大きいので放熱が早そう、というのが欠点らしい欠点か。あと洗いづらい。

 スキンは2層程度なので、結構透過性がある。これは半透明の素材だけど、白色のフィラメントでも2層くらいはいい感じに光が透過する。ランプシェードとしてもいい感じ。
 例えば宇宙での有人活動が活発な未来、照明にレーザー蛍光が多用されるようになると、点発光光源だから、それを拡散するためのフードが必要になるわけで、可能な限り軽量化したいから、フードは重量あたりの強度が高いアイソグリッド構造が使われるのではないか……みたいな妄想。まぁ、それほど強度が求められる部分ではないから、普通にシンプルな半球が使われるんだろうけどね。
 そういえば、サイエンスフィクション的な描写だと天井一面とか壁一面が発光するのが未来的な照明、という感じだけど、LED照明はともかくとして、レーザー蛍光だと点光源になるんだな。もっとも、LEDも素子剥き出しなら点光源だけど。重力下環境なら間接照明で点光源を面光源っぽく使うことはできるか。宇宙船内の微小重力環境だと、面は色々使いみちがあるから、間接照明はあんまり使われないかなぁ。



 組子みたいな感じ。

 単純な正三角形を並べた構造は、組子では帝と言うらしい。三角形の頂点をオフセットしたものは籠目というらしい。フィラメントワインディングでアイソグリッドを作ろうとすると正三角形パターンは頂点にフィラメントが3倍乗るから、その部分だけ高くなってしまう。籠目状にオフセットするとそれが抑えられるので、FWで作るにはそのほうが良いらしい。

 組子って平面上に組まれるけど、円筒状に組めないんだろうか? 上のコップみたいな見た目で。それができれば、ロケットのアイソグリッドな推進剤タンクや、段間接続部のビームも組子で作れるから、構造に忠実な木製のロケットの模型が作れる。結構クールな見た目になりそう。LH2よりはホットだろうって?HAHAHA!!それは言わない約束だよ!!!



 ここ数日で3Dプリンタで色々作ってみて、結構雰囲気がつかめてきた。買ってからどれだけかかってるんだ、って話だけど。ある程度の柔軟性(指で力を入れれば少し歪む程度)を許容するのであれば、CAD上では0.5mmとか0.8mm程度でも十分な強度になる。もう少しカッチリしたものを作りたければ、それを2枚作ってリブ渡せば相当な強度になる。

 上の湯呑は終盤で出したやつで、フィラメントを数日間出しっぱなしにしていて吸湿したせいか、印刷品質はかなり悪い。初期に作ったやつはかなり綺麗に造形できてた。手軽に水分抜く方法を考えておくと良さそう。箱に入れてホットガンで40℃くらいの空気を吹き込むとか? あんまり高頻度に印刷しないのであれば、乾燥剤入れた袋に入れておくだけでも十分な気はする。実際、そうやって保管していて、袋から出した初期は綺麗に出てたわけだし。開封済みのフィラメントは色違いで3種類あるので、色に拘りがなければ適宜入れ替えて順番に使っていけばいいかな。


 データはFusionで作っていて、Fusionは変数(パラメータ)を使えるので、寸法の調整とかが手軽にできる。この数値は三角関数やら平方根やらで細工できる。が、sqrtに与えるのは無次元である必要がある。例えばwidthとheightの長さを定義しておいて、sqrt(width^2+height^2)とするのは、引数が面積だからエラーになる。この場合はsqrt((width^2+height^2)/1mm^2)のように単位面積で除して無次元にする必要がある。ちょっと冗長。


 せっかくなので、円柱だけでなく円錐台にもアイソグリッドを作ってみた。


 なんとなくそれっぽい雰囲気にはなっているけど、微妙。Fusionのエンボスを円錐に貼り付けるのがいまいちよくわからない。もう少し試行錯誤して見る必要がありそう。


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