2022年6月2日木曜日

小ネタ



 仲間や家族を惨殺された特殊部隊員の復讐劇なので、みんなにおすすめしたい作品というわけでもないけど、そういう作品が嫌いじゃない人はどうぞ。

 翻訳に少し違和感があるけど、EFP(自己鍛造弾)が成形炸薬と書かれていたりとか、その程度の、読むのには支障ないようなものばかり。ミリオタ視点だと馴染みの薄い用語が少し多いかな、という気はするけど。

 退役軍人が書いた小説だからこそ、細かい描写は大部分が省かれている。例えば日本のミリオタが書いたWeb小説のほうがはるかに細かいところまで描写していたりするから、どちらを「リアル」とするかは読者の好みによる(ミリオタが詳細に書き込んだ描画が正しいか否かは別の問題として)。

 これはFPSゲームのレビューの、グラフィックが綺麗だからリアルだ、1発被弾で大ダメージを受けるからリアルだ、みたいなのと同じような部分な気がする。そのレビュアーが実際に戦場を経験していて、それに照らし合わせて「リアルだ」「リアルじゃない」と言うならともかくとして、戦場を知らない読者からすればリアリティの判断基準はないわけだから、結局はどういう文章が好みか、という話になる。


 amazon.comでは7月1日からprime videoでTVシリーズとして配信されるそうだ。


 .comには商品ページがあるけど、.co.jpには無い。.comの情報だと日本語字幕も提供されるようだから、たぶん.co.jpでも配信すると思うんだけど。/* テザー見る限り原作読んでからTVシリーズ見ると期待を裏切られそうな感じが。。。 */

***

彩 oO(空中給油…… zzz) /* 寝起きドッキリの様子 */


 DCS F-16のinstant actionにあるair refuering、KC-135に接近して空中給油

 空中給油にバブみを感じるのは間違っているだろうか (フランス映画のせいだ)

 上に見切れているのがKC-135。HUDの右の箱(AR Status/NWS Indicator)にAR/NWSと表示されているのが空中給油中のサイン(AR/NWSはAir Refueling/Nose Wheel Steeringの意味)。ブームが入っていない場合はRDY(準備完了)あるいはDISC(切断された)の表示が出る。

 DCS KC-135って後方乱気流とか考慮してるのかな? なんとなく押し返されるような感じがある。まぁ、操縦が下手なだけかも。

 KC-135に無線で連絡するとブームを下ろしてくれる。接近してからチェックリスト完了を報告してブームに近づいていくと、ある程度近づいたところで上に跳ね上げてくれる(左じゃない)。チェックリスト完了を報告し忘れるとブームを避けてくれない。バグなのか、接近してもブームを除けてくれないことがある。当たり判定は無いから、無視して突っ込む。/* Owners'にはF-16パイロットの話として「左に振る理由はわからない」と書いてあるけど、F-15の受油システムが左にあるからじゃないかな? */

 KC-135の胴体下部両側に設置されたライトが上下と前後の誤差を示しており、それぞれ5個のライトの中央が点灯している場所に機体を維持する。左右ズレのインジケーターは無いけど、HUDの真上に機体が位置するように維持すればいい。

 前後方向を維持するには、まず椅子にしっかりと座って、背もたれやアームレストを使用して肘が動かないように場所を固定し、スロットルを手先だけで動かす。そうすればスロットルの位置を手首の角度を通じて脳で認識できる。少し前に進みすぎたと思ったら、スロットルをわずかに後ろに下げて、1秒くらい待ってエンジンの音程が変わったところでスロットルを元の場所に戻す。逆も同様。肘の場所を固定できていないとスロットル開度を把握できず、前後のPIOに入る。ただし給油の開始時点と終了時点で迎角が大きく変わるし、それに応じて空気抵抗も変わるので、スロットルはドラスティックに操作する必要がある。


 旋回中の空中給油

 旋回半径は速度とバンク角が変数なので、同じ速度で飛んでいるなら、同じ角度だけ傾けば同じ半径で旋回できる。中心線を合わせるよりも、バンク角を合わせることを意識する。バンク角が同じであれば相対運動は小さくなるから、あとは直線飛行と同じように軽く左右にエルロンを当てて中心線が一致するように修正する。ゾーンに入ると、ピッタリ一致して、直線飛行と同じくらいのミスの量で空中給油を行える。入れないと、いつまで経ってもフラフラして、結局直線飛行に戻ってから給油することになる。

 DCS F-16の予備姿勢計、あっという間に誤差が溜まっていく。


 空中給油は予想以上に早い。一瞬で、というほどではないけど。1機1機時間をかけていたら延々終わらないし、終わったと思ったら最初のやつが燃料使い果たして……みたいな事態にもなるから、早く終わらせなきゃいけないんだろうけども。KC-135は2000lb/minで移送できるんだって(KC-10は3000lb/min)。F-16Cだと内部燃料タンクが約0.68万lb、外部燃料タンクを合わせると最大1.6万lbくらい。0.2万lb/minで割ると3分25秒から8分くらいで満タンになる。このミッションでは外部燃料タンク無しで燃料がある程度残った状態でスタートだから、2分くらいで給油完了かな。体感だともっと早いけど、そのくらいかも。/* 2000lb/minはF-16の資料に書いてあった数字だけど、en.wikipediaだと135は最大6500lb/minと書いてある */

 さすがにエースコンバットシリーズの空中給油ほど簡単ではないが、だからといって素人には絶対不可能、というレベルでもなく、頑張ればできる程度の難易度には調整されている。吊り物ぶら下げて重くなったり、特にアンバランスだとどんどん難しくなるけど。


 F-16には(実機にも、DCSにも)燃料投棄機能は無いようだから、連続して空中給油の練習をするには燃料を燃やし尽くさなければいけない。周りの迷惑とかは気にしないので、高度8000ftでアフターバーナー全開、3G旋回で750ktを維持するようにエアブレーキを操作、という状態で燃料流量は表示範囲(8万lb/h)を振り切る。4分弱で燃料の3分の2を燃やし尽くすので、燃料が無くなる前にHSIをTCNモードに設定してタンカーへ戻る(つくずくアフターバーナーとは燃費の悪い装置である。低高度を飛行してるからだけど)。

 HSIはTCNモードで、スラントレンジにはカバーが出ていないので測距できていることがわかる。右45度方向にTACAN送信局があり、距離は10.6海里。右のキャノピーレールに見えている白い線がタンカーのコントレイル。TACANやVORは送信局から放送された方位信号をもとに表示を行うので、機体姿勢に関係なく地図上での方位が表示される。


「5000ft下のボーイングの航跡は何本だ?」

「4本…… いや、5本だ。見つけたッ!」



 ナイト・オブ・ザ・スカイは映像も綺麗だし、気軽に見れる飛行機映画としてオススメ。

***

 SAOカタログをモルワイデで画像化

 恒星1個を5pxで表示しているのでぼやけているけど、一応輝度は10^(vmag/-7.5)で重みを付けている。色合いは別として、とりあえずちゃんと動いてるんじゃないかな?

 円周状に明るいのが天の川。右側の縁の外にあるのがオリオン座。その少し左下、天の川の中にシリウス。

 こうして見ると、SAOカタログって全天に均一なカタログではないんだな。一部の赤緯が明るかったり、南の高赤緯領域が暗かったり。北天はある程度安定している感じ。南側で輝度が重要な用途に使う場合は要注意かも。


 暖かくなってきたのでそろそろ外での作業もやりやすいなーということで、久しぶりに天体関係の準備。ジンバル作りたい。マシニングセンタ…… ウッ


 スタートラッカ(OPMアルゴリズム)で遊んでる。

 とりあえず、以前に撮った写真の姿勢推定

 白のドットが恒星、緑のドットが事前生成したデータセットで、橙のドットが事前生成データと入力データの一致を示している。

 OPMは低精度(入力データによるが、今回の場合は5分角程度)の姿勢決定を担当するが、アルゴリズムの特性から、誤マッチングも著しく多い。OPMによって得られた推定姿勢を元に、精度の高いマッチングを行って、成功すれば姿勢誤差を補正し、失敗すれば再び別のOPMマッチを探す(ベリファイや誤差の吸収もOPMの処理の一部ではあるが)。

 上の図では15h、30dに四角い枠があるが、橙で書かれた枠が正解姿勢で、緑の点線で書かれた枠が推定姿勢を示している。ピッタリ重なっていることから、正しい姿勢が推定できていることがわかる。他に枠がないから、正しくないマッチングをすべて弾いていることもわかる。


 事前生成のデータセットは1arcsec(4.85urad)に正規化したデータ群で、写真からの点群はまず1arcsecに変換した上でマッチングを行っている。これによって画角が変わってもデータセットの再生成をせずに済む。今回は水平視野8度くらいの画像を使っているので、誤差300arcsecでマッチ率が3割を超えたらマッチしたと判定している。実際には6割以上にマッチしているけど、誤マッチは後処理で弾けるので、見逃しを防ぐように低めに設定している。

 とりあえず概念実証はできたので、綺麗に書き直して、いろいろ機能追加して。っていうか、姿勢決定が目的じゃないので、本来の目的の部分もゴリゴリ書かなきゃいけないのだが。

 今回はライブラリを書いたり用意するのが面倒だったので、System.NumericsのQuaternionやVector3を使っている。これはfloat実装なので、精密な計算が必要な用途には精度が足りない。例えば10秒角のcosは0.9999999988247くらいになるので、floatでは心もとない。大量のデータセットの保持とかはともかくとしても、内部処理はdoubleで書き直したほうがいいかもしれない。


 今回は換算155mmくらいの視野角。データセットを作り直せば、910mmの画像でもマッチングはできた。ただ、天の川の方を向いている画角で、ある程度恒星の密度が高い範囲でありながら、この視野範囲にはカタログには10個の恒星しか含まれていない。自動処理するにはサンプルが少ないし、もっと疎な領域では更に少ない数しか含まれていないから、少なくともSAOカタログを使っている範囲では、換算焦点距離300mmくらいの光学系が限界だと思う。910mmみたいな狭視野の光学系を使うなら、姿勢決定用に別の光学系を併用するみたいな工夫が必要になるはず。同軸の広視野で姿勢を決定しておけば、その姿勢を使ってさらに狭い範囲で姿勢を推定することは可能なはず。そのあたりは追々。


 本物のスタートラッカだと、例えばNASDA系で初めてSTTを採用したALOSでは、視野角8x8度の光学系でバイアス誤差0.74arcsec 3σだそうだ。CCDのスペックは見当たらないけど、高くてもSXGA程度であろう。光学系の角分解能はせいぜい数十分位しかないはずなのに、いったいどんな魔法でそれだけの精度を得ているんだろうか? ピント外して重心測ると言っても、3桁も改善するとも考えづらいが。

***

 小ネタ中の小ネタ


 Logicoolのマウス、PC変えたときにPC側のソフトも変わったんだけど、変なバグでもあるのか、設定が悪いのか、よくわからない挙動を呈している。電池交換して以降なので、オンボード側のRAMに入ってたコンフィグが消えたのかも。多機能なやつはこれだから。。。


 そういえば……と思って古い写真フォルダを漁ったら、TRDIが大樹町でP-1のエンジンの試験をしていた時の写真が出てきた。2010年にとあるイベントに参加したときに見学する機会があって、敷地内は写真撮影禁止と言われていたので、敷地外から撮ったやつ。奥の方に小さくエンジンがぶら下がってるのが見切れている写真。

 当時はイベントに参加する程度の興味はあれども、宇宙も航空も防衛もそれほど興味はなかったからなぁ。あんまり記憶がない。

 時期的には設計凍結直前か直後辺りで、施設を撤収する直前くらいだったのかな?

 某社の射場の歴史とかの記事を書きたくて防衛省時代の写真を探している人がいればお声がけくださいな。お世辞にも使いやすい画角の写真じゃないけど。


 今週は進捗だめだったなー。

0 件のコメント:

コメントを投稿