2025年7月16日水曜日

小ネタ





 How To Think About Radiation (Entering a Nuclear Power Plant) - Smarter Every Day 309 - YouTube

 20年近く前にナショジオが原子力発電所のタービン建屋でエピソード1本作ってたけど、YouTuberが格納容器の上(原子炉建屋)に行けるようになったのかぁ。しかし、次回予告で後ろに立ってるセキュリティチームが普通にM4持ってんのさすがアメリカって感じ。まあ、「何かやる気なら撃ち殺すけど、それでもいいなら入ってもいいよ」みたいなこともあるんだろうなぁ。日本じゃ(というか大抵の場合は)そういうわけには行かないから、関係者以外は入れない、入るなら身元が確実な人間だけ、という運用になるんだろう。

 ところで、商用原子炉で実績を積んで、その後って何か具体的に考えているんだろうか? 例えば、潜水艦にもう一度行ってみるとか。さすがにそれは無茶か。



 日本とEU、大規模衛星網の構築で協力 米国依存脱却へ首脳合意案 - 日本経済新聞

 タイトルしか読んでないけど。

 米依存を下げてEUと協力したって、EUでまたブレグジットみたいなことが起きたら意味なくね? そこまで大事じゃなくても、どこかの国が異論を出して日本との連携を縮小するみたいな話が出てきたりしたら面倒なことになる。他国のゴタゴタに巻き込まれたくないなら国際協調ではなく、自国独力で頑張るしかないと思うんだけど。そのうえで、各国独自に構築した情報を同志国が共有する協定を結ぶ、みたいに運用で頑張る感じで。

 ただ、日EUで協力する前提でコンステを作るなら、H3とアリアン6の相互運用みたいな方向性は出てきそう。片方のロケットがトラブったりキャパオーバーしたときに、もう一方に振り分けるとか。防衛関係(ある程度の冗長なコストは許容できる)で一旦H3とアリアン6の相互運用を仕様化(できれば実運用)できれば、民間分野でも指針にできる。軍事予算で作った仕様書を民間に公開してくれれば、という前提ではあるけど。H-IIAとアリアン5でもバックアップ運用(打上げ6ヶ月前までなら相互に載せ替えられる)みたいな話はあったはずだけど、実際に運用されたことはないはずだし。

 去年辺りまでは、H3やアリアン6がトラブったらファルコン9に載せ替える、みたいな議論も(性能差を除けば)現実的だったけど、昨今のアメリカ(orイーロン)のゴタゴタを見てると、「いざとなればファルコンに載せ替えよう」みたいな議論は、特に国防用途の衛星では難しいだろうからなぁ。それしか選択肢がないならともかく、それに依存した計画は立てづらいはず。



 白亜紀の海、イカだらけ 新手法で化石大量発見―北大など:時事ドットコム

https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/250627_pr.pdf

 岩石をマイクロメートル単位で研磨しながら各層を画像化して、そこから特徴的な構造を探して層毎に重ねて3Dモデルを作って、普通に岩を砕くと壊れるような柔らかいものを探す手法。破壊的な記録だからしっかりした化石が含まれるような岩石にそのまま適用するのはもったいないけど、とはいえ化石を掘るために割ったあとの岩石をデジタルデータ化して後から処理するみたいなこともできるだろうし。処理速度次第では岩石サンプルのデジタル保存技術として便利そう。一旦デジタル化してしまえばあとは好きに加工したり解析したりできるし。輝度分解能と色分解能、あと一番大事なのはスループットか。

 どれくらいの速度で処理できるんだろうか。撮影自体は、ステッパで駆動してモザイク状に撮影するとかでもなければ、ほとんど一瞬で終わるだろうし、研磨工程の速度次第な気もするけど、それにしたって岩をマイクロメートル程度削るくらいならすぐ終わりそうな気もする。あとはその精度を得るためにどれくらい慎重に(時間をかけて)処理をするか、とか。まあ、人間ができる作業じゃないし、スループットがほしいなら機械を並べればある程度は上げられるだろうから、サンプル量に応じて、といったところか。



『ゴースト・オブ・ヨウテイ』にはLo-Fiに浸る“サムライチャンプルーモード”搭載。高自由度な新システムや日本語リップシンクなどゲームプレイ映像どどんと披露 - AUTOMATON

 ゲームのタイトルからして羊蹄山のあたりだけ(札幌以西)かと思ってたけど、結構広い範囲に行けるのかな? これを遊んだ人が「北海道旅行しよ~」っつって2泊3日とかで北海道一周旅行の計画をポストして突っ込まれる未来がありありと浮かぶ。



 ASCII.jp:東大工学部で富野節が炸裂!ロボットの開発なんかやめましょう! (1/8)

 2008年の対談の書き起こしの抜粋。

 数年ごとにこの人のこういう発言(宇宙開発に否定的な発言とか)をタイトルにした記事が出てくるような気がする。

 何年か前の対談の書き起こし(あまり長くない記事)では本当に科学技術とか宇宙開発を否定する意図で発言しているような印象だったけど、この記事を見る限りはちゃんと方向性を持って発言しているらしいな。



 Ubisoft+、1ヶ月で解約するつもりで、6月12日に登録したから、7月11日に解約の手続きをして、解約のメールも届いたから安心してたら、翌12日に契約更新のメールが来て、ちゃんと引き落とされてた。そんなぁ。。。

 後になって6月に契約した時のメールを読み直したら、「7月11日に更新するよ」と書いてあったし、解約のメールを読み直したら「8月11日までは遊べるよ」と書いてあった。

 2回目の請求書によると次回更新は8月11日だそうだ。いや、もう解約してあるはずなんだけど。。。6月→7月が11日で、7月→8月も11日ってことは、ちゃんと翌月の同日に契約更新ってことで合ってるのかな? 開始日と更新日が1日違うのはシステム上の問題なのか、あるいは契約を管理する地域との時差の問題なのか。

 それにしても、契約を解除してから数時間後に契約更新のメールが届くのは、ちょっとアレだよなぁ。

 せっかく勝手に延長されたんだから他のゲームでも遊んでみるか、と思ったんだけど、Ubisoft+premiumで遊べるゲームってあんまり魅力的なの無いんだよな…… GRBPとかDivision/2はSteam版を買ったし。あと、2,3個インストールしようと思ったやつはアクティベーションキーを要求されて起動ができない。

 UbiはWebサイトもローカルランチャー経由のライブラリも操作感が悪いし、インストールも素直に進まないし。ゲーム販売プラットフォームとしては微妙な感じだ。やはりSteamに一日の長がある(SteamとUbi、プラットフォームとしてどっちが先なのかは知らないけど)。


 試しにUbiのサポートに「サブスク登録してるのにライセンスキーが要求されるのなんでなん?」的な質問を投げてみたんだけど、未だに返信がない。途中で土日を挟んでいるので実営業日では2,3日だし、質問フォームには「最近忙しいから返信遅れるよ」とは書いてあるけど、それにしても。買い切りライセンスなら多少遅れてもユーザーが怒るとかネガキャンを始めるとかその程度だけど、サブスクライセンスだと1日遊べない毎にユーザーにコンスタントに金銭的な損害が増えていくから、もうちょっとマトモに対応してほしいわね。特にライセンス管理なんてプラットフォーマーが真っ先に対応すべき問題点だろうし。


 なお、6月に遊び始めた当初、ACSのプレイ時間は131時間で、契約更新時点で157時間なので、29日で26時間遊んだのか。ちょうど「ゲームは1日1時間まで」位のペースだった。


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 APS-C、910mm、トリミング無し。

 体感だいぶ低い高度を飛んでいたドクターヘリ。レジどころかスポンサーロゴまで読める。TOYOTAとHONDAが並んでるのちょっとおもしろいな。パイロットの口元が白いのはマスクかな。まあ、ドクターヘリだしな。



 当該時刻のMode-3/A/C応答

 3グループあって、上は旭川空港から離陸した民間機、中段は1200、下段はMode-C応答。

 1200の応答は13分程度継続して受信できていて、途中で途切れている。どちらともインコヒーレントだけど、パルスのタイミングによっては若干の角速度が見えることがあって、後ろの方で見えている応答は角速度が下向き、前の方では下向きと上向きが両方見えている。

 タイミング的に、ドクターヘリは上向きの角速度のグループだと思う。



 Mode-Cの拡大

 中央右寄りで上向きが旭川空港から離陸した民間機。その他に低高度を飛行している2グループが見える。


 後半グループの高度応答の拡大

 上の図はIQ軸(色付き線)、その振幅(黒線)と位相(灰点)が表示されているが、この位相が1パルス内で複数ポイント見えているところで、下向きであることを指して「下向きの角速度」と表現している。

 パルス間はインコヒーレントっぽいけど、よく見たらコヒーレントな気もする。周波数差が大きすぎてつながって見えないだけかも。


 上向きの角速度の高度応答

 強度でソートするとかなり強い信号が受信できていて、ドクターヘリを撮影した時刻に一致するから、この応答がドクターヘリからのものと考えられる。


 ドクターヘリの飛行高度がFL24として、当該時刻の旭川空港のMETARからQ1005を得て、このあたりの標高を差っ引くと、600mAGL程度を飛行したという結果が得られた。もっと低いところを飛んでいたような感覚だけど、それでも法定最低高度150mに4倍の余裕がある。

 以前この話題で書いたAH-1と、今回のBK117 C-2(テールフィンをよく見るとそう書いてある)は、全長がほぼ同じ(AHが13.41m、BKが13.03m)。AHは対角で画角からはみ出すような大きさで写っていたのに対して、BKは水平で十分に画角に収まっているから、実際の大きさが同じ程度と仮定すると、見かけ上の大きさの差は距離の差に相当する。実際の高度差は見かけ上の距離差以上に大きいけど、これは対象との位置関係の違いからある程度吸収できるはず。

 体感で結構低そうなところを飛んでいた気がするけど、実際にトランスポンダの応答を見てみると、かなり高い高度を飛んでいた。人間の目(特に素人)の距離感って相当デタラメなんだろうなぁ。


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 室町時代の製材の様子だそう。

 角材とか板材みたいな、製材したものって労働集約的というか、庶民が大量に消費するのって大変じゃね?って気がするんだけど、そうでもないのかな。

 少なくとも床が普及するには製材が発達する必要があるらしい。そりゃそうか。ってことは、床板が敷いてあるような建物が出てくる時代は角材とかも含めて材木(を作る製材業)はある程度発達してるんだろうな。

 丸太を削って形を整えるような方法だと1本の木から取れる木材は増えない。例えば、表面処理を行わない木をそのまま柱にするのと同じ程度の材料効率でしかない。板材として使った場合も同様。鋸で切った場合、例えば丸太を半分に切れば、木2本分の面積の平面が得られる。細かく切れば切るほど材料効率が改善するから、輸送コストの高い丸太をいかに低コストに使うか、ということを考えると、製材したほうが低コストになりそうな気もする。


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 一般社団法人日本硝子製品工業会 | 日本のガラスのはじまり

 ビーズとか勾玉みたいな服飾品的なガラスは日本だと8世紀前半あたりから作られ始めていたらしい。ただしこの系譜は一旦途切れることになる。

 光学部品としてのガラス製品はザビエルが1549年に持ち込んだ鏡や眼鏡に端を発するようだ。


 一般社団法人東部硝子工業会のホームページ

 長崎の商人が1620年前後に海外でメガネの製法を習得した、らしい。



https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhsj/54/274/54_53/_pdf

「江戸時代前期の日本望遠鏡」(2016年)

 日本に望遠鏡がもたらされたのは1613年で、オランダでの特許申請が行われた1608年からわずか5年後のこと。また、アジア人で最初に望遠鏡に接したのはタイ人の1608年だそうで、使節団が望遠鏡の実演に居合わせていたらしい。

 望遠鏡は遠方の目標や軍隊を見ることができるから、欧州では武器と同様の扱いをしていたそうだ。日本では戦国時代が終わって平定されたあとだから、そういう扱いは受けず、高級玩具という扱いになっていたらしい。

 あとは当時の望遠鏡をいくつか調べた結果とか、考察とか。



https://www.jstage.jst.go.jp/article/jshit/24/e/24_2401/_pdf

「機械時計初伝来の時期に関する考察 -ザビエルから大内義隆への贈り物-」(2023年)

 タイトル通りの内容。機械式時計と一緒にいくつかのアイテムが持ち込まれていて、その中には「眼鏡」「鏡」「望遠鏡」のようなものもある(ただ、本当にこれがすべて含まれているかは疑問である、と)。この資料の中では主に時計を目的としているから光学系のアイテムの話題はあまり触れていないけど。

 日本では鏡は反射する物の認識だけど、中国では透過する光学系(レンズとか)も鏡と表現することがああって、鏡というのは眼鏡の意味ではないか。望遠鏡はこの時点ではヨーロッパでも未発明だからありえないが、反射式望遠鏡は発明時期が早いとする説もあって、それが持ち込まれた可能性もある、みたいな感じで、光学系に関する考察はだいぶふわっとしている。



 1603年の北海道に望遠鏡があるのって「歴史的に正しくない」んじゃねー?と思って日本のガラスの歴史とかを軽く調べてみたんだけど、ガラスに関しては古代の服飾品的なものとか、江戸以降の器(食器)みたいなものは出てくるけど、光学部品としての話はあんまり出てこない。もう少しあとの時代になると日本で作った望遠鏡の話も結構出てくるんだけど、最初期の話はほとんど見当たらないな。

 少なくとも、定説としては1613年に献上されたものが最初らしい。その10年以上前に北海道まで持ち込まれていたと考えるのはちょっと厳しそう。

 まあ、ゲーム(フィクション)の話だしね。メインストリーに関わるわけでもないし。そもそも本人が望遠鏡を使っている描写は無くて、あくまでも視界が丸くなってズームしているだけだから、そういう超能力(集中したら遠くが見える、とか)を持っている、みたいな設定かもしれないし。


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 Korean Positioning System - Wikipedia

 韓国も衛星測位システム(RNSS)を作るのか。数年以内には最初の1機が上がるのかな? アジア地域、日本、韓国、中国、インドと衛星測位システム(中国以外はRNSS)がたくさんあるな。それだけホットなエリアということか。。。

 韓国は対北朝鮮を考えて、北朝鮮が使うGPSジャマーに影響を受けないように、みたいなことも考えているんだろうか? だとすると、軍用(政府用)の信号は特にジャミング耐性の強い信号を使うのかな。それとは別に受信しやすい民間用も出すんだろうけど。


 KPS、南北非対称な8の字軌道に4機(or5機)、その中央と両側に静止衛星を3機、という何処かで見たことあるような配置。完全に経度だけ変えたような感じだ。非静止衛星の名前はEIGSO(Elliptically Inclined Geosynchronous Orbit)と言って、やってることはQZOと同じ。地上から見たらQZO、それを実現する軌道要素がEIGSO、という感じ。

 カバレッジはソウルを中心に半径1000kmくらいを想定しているのかな。資料によると半径1000kmの円らしいんだけど、図で表現されたサービス範囲が少しおかしい。この図を信じるなら半径は800km未満しか無い。

 図で示された範囲だと中国は北朝鮮を挟んだ2省と黄海の対岸の1省の半分程度、それとロシアの先端部、日本は九州の大部分と四国の大部分がサービス範囲内。図の「1000km」という数値を信じるなら、中国は10省の大部分が入って、北京までサービス範囲内、日本も能登半島や愛知県までが範囲内、という感じ。

 どちらにしろ、静止軌道付近に7,8機も衛星を置くにしてはサービス範囲がかなり限定的な気がする。ググっても他のページでサービス範囲の情報が出てこないから、実際は電波を受信可能な広範囲をサービスエリアにしているのかもしれないけど。

 カバレッジを限定してサービスを行う場合、電波のビームを細くするなら、静止衛星はともかく、EIGSOは地上との位置関係が変化するから、ナロービーム(スポットサイズが直径3000km弱)位を出そうとすると、ボディポインティングするなり、ビームステアリングするなり、何らかの工夫が必要になるはず。現実的なところだとボディポインティングだろうけど、ちょっと面倒くさそう。ビーム幅を地球と同じくらいの径にして、広範囲で受信可能だけど、カバー範囲(例えばソウルから半径1000km)の外で使うには自己責任で、みたいなシステムにするのかな?


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 GPS受信アプリ

 SBAS IGPを表示したり、受信レベルや天球上の配置を表示したり、といった機能を追加。

 受信レベルはx LSBレベルで表示。例えば0.7と表示されている衛星は、キャリアの振幅が0.7LSBということを示している。はずなんだけど、あんまり自信ない。2~4倍くらいのゲインエラーがあってもおかしくはない。dB(LSB)とかで表示すれば、VGAに指示した利得(dB)と1対1で対応するようにスケールすればいいんだろうけど。本来はN0との差をdBで表示すべきなんだろうけど、dBの取得方法がいまいちよくわからん。適当なPRNから明らかにコード位相やドップラを変えて相関処理をして、振幅を求めるしかないのかな?



 ↓IGPとGPS放送値

 ↓IGPとGPS/QZSS(wide)放送値

 どちらかといえばQZSS放送値のほうがIGPに近いかな?

 IGPはMSAS, SPAN, BDS, GAGAN、あたり。もしかしたらKAASも入ってるかもしれないけど。


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 The predefined global ionospheric grid point (IGP) grids. | Download Scientific Diagram

 SBAS IGPの図なんだけど、バンド9/10が間違っている気がする。バンド0を数えると201個で正しいけど、バンド10を数えると238個ある(本来は192個のはず)。バンド9は数えてないけど、見た感じ似ているからたぶんこっちも違う。


 SBASはそもそも公式な情報が公開されていないはずだから、仕様を調べるのが難しい。本来は秘密というか、有料で販売しているものだと思うんだけど、某国がオンラインで普通に公開しているので、これを参照している。オフィシャルな情報ではないからどれくらい信じでいいのかはわからないけど、MSAS等を含めていくつかのメッセージを復調して明らかにおかしいという結果にはなっていないから、それなりに正しい情報のはず。


 あとは、ESAのWebサイトに少し情報がある。

 The EGNOS SBAS Message Format Explained - Navipedia #Ionospheric information messages

 バンド0から8は201個(ただしバンド8は201個目が無い)、バンド9と10は192個、トータルで2192箇所、という説明(バンド9/10の一部はバンド0-8と重複)。

 なので、前述のバンド10が238個ある図は明らかに誤りのはず。


 ESAの、電離圏は低緯度のほうが活発だから低緯度は高密度に、高緯度は高密度に配置している、という説明、少し違う気がする。IGPは正距円筒図法で定義しているから、実際の球面に配置すると、密度を変えないと高緯度が密になりすぎるってのが半分じゃないだろうか。高緯度地域は経度方向だけじゃなくて緯度方向も抜いてるから、低緯度地域に比べて若干疎な配置になっているのは事実だけど。


2025年7月9日水曜日

小ネタ



「シャングリラ・フロンティア」がゲーム化、『シャングリラ・フロンティア~七つの最強種~』正式発表。“クソゲーハンター”の冒険が忠実再現されてゲームに - AUTOMATON

 スマホゲー、かぁ…… まあ、メディア展開のターゲット層を考えるとスマホなんだろうなぁ。オープンワールドで自由に遊び回るようなゲームじゃなくて、原作のストーリーをなぞるような内容になるんだろうし、それならコンソール/PC用に作るより手軽に遊べるスマホのほうが、という判断かな。




 3Dプリンタで大雑把な型を作って、切削で軽く仕上げて、カーボンファイバーをフィラメントワインディングみたいに巻いていって、穴加工や切断を行って、最後に中身を抜いて、みたいな感じの工程かな。フチ(先端とかの空力や強度的に厳しい部分)はソリッドにも作れるっぽい。

 どれくらいの手間で使えるんだろうか。形状データとファイバーの向きを指定するテクスチャを層毎に与えたら勝手に作ってくれるくらい手軽なんだろうか? それとも人間がいちいちツールパスを指定してやらなきゃいけないんだろうか?

 CADでデザインしてファイバーの層数や向きを指定すれば強度計算して、そのデータから直接出力できて、計算結果と同じ強度のモノが出てくるんであれば、試作開発はかなり楽になりそう。量産する場合も、品質さえ一貫しているなら機械を大量に並べればいくらでもスループットは増やせるだろうし。まあ、従来の製法に比べてコストはそれなりに高いんだろうけど(特に初期投資が)。



 Elgato、タクタイルスイッチ搭載になった「Stream Deck Scissor Keys」 - PC Watch

 従来のStream Deckの操作感が悪いのはそうなんだけど、じゃあタクタイルスイッチで改善するかというと、操作感以上に、寿命が圧倒的に短くなってユーザー的には改悪だと思うのだが。

 あと、「キー個々にLCDを埋め込んだデバイス」という説明はちがくない? 1個1個のキーにLCDが入っているわけじゃなくて、1枚の大面積のLCDが区切られて見えているだけのはず。少なくとも従来のモデルはそう。


 Stream Deck Scissor Keys | Elgato

 まさか本当にタクタイルスイッチを使うわけないよね?と思って公式サイトを見てみたら、シザーキー(薄型キーボードと同様の機構)を採用しているらしい(商品名もそれが由来)。そりゃそうだよな。マウスについてるタクタイルスイッチの寿命を考えたら、Stream Deckで採用できるわけがない。

 タクタイルという単語は「感触的な」みたいな意味だから、クリック感があるスイッチを「タクタイルなスイッチ」と表現することはできるけど、「タクタイルスイッチ」と書いた場合はある特定の機構(ドーム状のバネの非線形領域を触覚フィードバックに使用する構造)のスイッチのみを指すと考えられる。シザースイッチはタクタイルなスイッチではあるが、タクタイルスイッチではない。


 Elgatoからタクタイルスイッチを搭載した「Stream Deck Scissor Keys」と高速大容量通信に対応した「USB 3.2 C to C cable」の販売を開始 | SB C&S株式会社

 たぶんこのあたりが元凶じゃないかな。

「15個のLCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)キー」みたいな記述もある。輸入代理店が不正確な(あるいは誤っている)情報をプレスリリースして、ニュースサイトがそれをそのまま使っている感じ。



 ホンダの宇宙開発本格始動 再利用ロケットとそのビジネスモデル - Impress Watch

 途中のRocket Lab Neutronの説明、社名間違ってるし、ロケットの説明も間違ってね? 社名は複数個所で同じ表記だから、意図的に書いてそうだけど。

「Neutronの特徴は、1段+フェアリングという機体構成で全て再使用可能であるという点です。機体全てを再使用できるようになると、(後略)」

 Neutronは第1段とフェアリングが分離しない形で、その中に第二段が入っているという構造(Neutoronの第2段は前期イプシロンの第3段のイメージ)。再利用するのはこの一体型の第1段とフェアリング部だけであって、最終的に軌道速度を得るための第2段は使い捨て型のはず。そもそも、上記の説明には第2段が含まれていないから、単段で衛星を軌道投入した後に回収して再利用するロケット、みたいな意味合いになっている。

 Neutronの次に説明しているロケットでは「Terran Rは1段を再使用する部分再使用型ですが」と書いているから、Neutronは全段を再利用する前提で、それと対比している意味合いが強そう。

 一つの段落で「ペイロード搭載量が2トンもある中型ロケット」と「搭載量2,000kgの比較的小型のロケット」を明確に区別している部分もあるし。

 全体の平均はともかく、一部だけ見ると、なんだかなぁ、って感じの記事。



 秀和システムが法的整理へ 債務超過で事業継続厳しく:時事ドットコム

 うちの本棚を見ると、昔から最近まで何冊かこの出版社から買ってた(ざっと数えて10冊弱)。昔買ったのは電子工作の解説本とかだったけど、内容は結構良いのが多かった印象。一方で、最近買ったミリタリー系の本は著名な著者の本でも出鱈目な内容が大量に書かれていたり、質はかなり低くなっていた気がする。ジャンルが全然違うので単純に比較はできないとしても。とはいえ、やはり編集部も色々切り詰めて、原稿を確認する余裕もなかったんだろうな(あるいは原稿を確認できるだけの知識・技術を持つ人間を雇う余裕もなかったか)。

 最近のあまりにも内容がひどい本を見ると、めぼしい著者(名前だけで売れるような人)に声をかけて、送られてきた原稿を中身も見ずに印刷所に横流しして、商業誌ルートに乗せるだけの代行業みたいな仕事をしていたのかも。それくらいひどい本も手元にある。例えば「さんすうもんだい」(2,3桁の数字の大小の比較)を間違えているような本とか。まあ、こういうのを見逃すのは出版社の問題としても、そもそも著者の方に問題がある内容だけど、そういう著者にすら頼って本を作らなきゃいけないほどなりふりかまっていられない状況だった可能性もある。


 全然関係ないけど、マイナビニュース(TECH+)も最近(ここ数年)でだいぶ運営方針変わった印象。会員向け記事が増えただけじゃなくて、記事の内容もだいぶ変わった気がする。ファジーに表現すると記事のタイトルに感嘆符が増えた。こういうタイトルの記事って内容もちょっと苦手なんだよな。最近はほとんどすべてと言っていい割合で記事が会員限定公開になっているし、RSSリーダーでタイトルだけ見て流すようになってる。前は会員限定記事でもソース(外部リンク)はログインせずに見れたけど、最近はそれも見れなくなったし。

 TECH+、会員登録で要求するメールアドレスが職場のメアド限定なの、さすが本業が本業だけあるよなぁ。ユーザーが転職したらアカウント作り直させて累計ユーザー数水増ししてるんじゃないかって陰謀論が作れそう。最近は一般市民向けっぽい記事も増やしている印象だけど、そういう人たちにも職場メアド要求する気? 運営方針に一貫性がない印象。


 また関係ない話だけど、サイエンス系の本を探してると、一般市民向けの本は大量にあるけど、そういうのを読んだ後に読む本が無い気がする。別にサイエンス系に限らず、他の分野でも。例えばプログラミング入門の本だと「変数とはなにか」とか、「足し算をするにはどう書くか」みたいな解説の本は多いけど、その言語の文法をある程度知ったうえで、どういうふうに使えばいいか、みたいな本は少ない印象。

 日本の商業的な情報って、たいてい「その分野を知らない人(完全にまっさらな人)相手」と「ガチの専門家相手」の両極端な印象。非商業的な部分だと、たまに個人の趣味で記事を書いてるような人はいても。

 これって「餅は餅屋」みたいな日本の傾向なんだろうか? ある分野をやるには大学とかで勉強する必要があって、そのためには高校の時点ですでに進路を定めて、専門的に勉強せずに社会に出たあとはその分野に入るのは難しい、みたいな。英語圏だと個人の趣味から初めてガチ勢に至る人が多いような気がする。ただ、これは英語の話者数が単純に多いから、という部分もありそうな気もする。単純計算で一つの分野に入る人数が日本語圏の15倍多い。ただ、本当に15倍で足りるかというと、多分足りない気がする。やっぱり文化的と言うか、なにか違いがある気がする。一人あたりの趣味の数の差も結構ありそう。

 あとは、予算構成の違いもありそうか。個人とかの寄付で運営するような研究だと、自分が寄付した金が何に使われているかをある程度突っ込んで知りたい、あるいは寄付する先がどういう研究をしているのかを知りたい、みたいな需要がありそう。日本みたいに税金が大部分を占めるようなところの場合は、税金分の(納税者民向けの)広報活動はしますよ、位のスタンスになりそう。ただ、これはある程度組織的な研究機関には当てはまるけど、個人規模の研究には直接的には関係なさそう。まあ、組織に対する寄付と同じように個人に対して寄付を行って、個人で行う研究が活発になったり、その結果いろいろな情報が出てきたり、みたいな流れはありそうだけど。YouTubeを見てると英語圏の大抵の人はPatreonを使ってる気がするし。

 日本でも個人が当たり前に数十万とか数百万とかを寄付するような社会になれば、寄付をしてもらうために情報公開に積極的になったりするのかな? 今の不景気な世の中じゃ寄付はされないだろうし、されない寄付のための情報公開なんてコストの無駄だ、みたいな判断になりそうだけど。あまり不景気が進むと今度は公的予算じゃ足りねえっつってクラファンとか始めて、いくらか支払った人に謝礼として多少の情報公開をしたりするんだろうけど、その場合は支払った人に対する対価だから、広く一般的に公開するわけじゃなく、むしろ差別化のために一般公開は絞る方向になりそう。



 ACS、いくつかの古墳で全く進めなくて糸口すら掴めない状態だったんだけど、なんのことはない、分かってしまえばめちゃくちゃシンプルだった。まさか弓が当たるだけで起爆するほど敏感な爆弾をブン投げるとはなぁ。その発想はなかったぜ。。。

 起動時に即ゲームを始めると極端に重くなる現象は、PC側のメモリ空き容量の問題っぽい。OSを再起動したら発症しなくなった。長期間起動しっぱなしだといろいろゴミデータが溜まるので仮想メモリに退避入ってパフォーマンスに影響があるらしい。終了時の挙動は相変わらずだけど。



 HackRF Pro Pre-Order: Frequency Range and RF Performance Improvements, USB-C, TCXO Added

 RTL-SDR Blog Review of the HydraSDR

 急に思い出したようにDIY向けっぽい層のSDR受信機が出てきたな。

 HydraSDRはAirspy R2の系譜ではあるけど、会社は別らしい。HydraSDRはSDR#からもR2として見える(扱える)けど、Airspy的にはこの使い方は規約違反だそうだ。



https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspe1933/42/502/42_502_979/_pdf

 1976年。NECの人が書いたパラボラアンテナの説明。

 マイクロ波回線の話がいくつか。通信とか、レーダとか、電波望遠鏡とか。

 透過型のアンテナ。メタルレンズアンテナとパスレングスアンテナ。広帯域性や整合性が良いので当初は使われていたが、コストが高いのでパラボラが実用化されてからは使われなくなった。

 リフレクタアンテナの種類。パラボラ、カセグレン、グレゴリアン、ホーン、オフセット。それぞれの違いとか、特性とか。

 見通し外のマイクロ波通信。対流圏での散乱とか、山岳等の回折とか。元々は軍用だが、一般の回線で使う例も増えてきた。損失が大きいので大きなパラボラを使う。フェージングが大きいのでそれの対策も必要。

 衛星通信用のアンテナ。必要な特性とか、給電方式の違いとか。

 直径10mのアンテナが「商用貨物機により空輸可能」として紹介されている。こんなデカいものもバラせば空輸できるのか。



 DMSP衛星、800kmを周回する米国防総省の気象衛星だけど、これの光学センサは夜間に使えば10Wの電球1個を撮影できる感度があるそうだ。10Wというと豆電球2個分くらい。PMTを積んでいるらしいから、不可能じゃないんだろうけど、とはいえ凄まじいスペックだ。軍用の気象衛星で雲の観測がメインミッションだから、月相の対応のためにゲインの調整を行っているらしい(なので定量的な光量の変化とかを見るにはゲインを推定する必要がある)。センサの解像度は0.55x0.55km²、夜間は5x5ピクセルの平均値を使って2.75x2.75km²、研究者向けに配布するときは1x1km²にリサンプリング、という感じらしい。

 ちなみに、ADEOS AVNIRの場合は1ピクセル(10x10m²)の中に10kWの光源が無いと写らないらしい。

 ADEOSの単位面積当たりの感度は100W/m²。DMSPの10Wというのはどのモードのときかがわからないけど、夜間モードなら1.32uW/m²くらい。ADOESとDMSPで感度が8桁近く違うらしい。DMSPは軍用として夜間で使えることも要求されていただろうし、ADEOSは昼間(10時30分)にしか使わない前提だから感度は控えめということなんだろうけど。



 キヤノンの小型衛星、CE-SATシリーズ、IIBでは高感度画素を積んでいるけど、SPADを積んだ衛星を作る予定はないんだろうか。CIGSとか、身内に超高感度光学衛星を欲しがりそうなところもあるし。小型衛星として商業的に利益を出さなくても、資本関係のある法人だけで画素から解析まで一貫して処理できれば他の会社(研究機関・衛星企業)では作れないソリューションが作れそう。



 GPSで2重相対測位(DDGPS)というのを見かけたけど、ググっても情報が見当たらない。干渉測位の二重差とはまた別っぽい。どういうものなんだろう?

 文脈から想像するに、相対測位(DGPS)受信機を2台使って、測位結果から2台のDGPS受信機の相対的な位置関係を求める、みたいなモノっぽい。搬送波とかコードではなく、位置情報(Lat/Lng)レベルで差分を取る感じで。

 電離圏みたいに近距離で同一と近似できる誤差を除けるのと、RTKやコードの差分を取るよりも機材や計算量のコストが少ないのが利点、みたいな感じかな? ただ、この提案がされた2014年時点ですでにS/Aは解除されているから、GPS受信機の確度はかなり高いし、精度は受信機の熱雑音がかなり大きいはずだから、DDGPSの精度はあまり良くなさそう。精度の評価方法もGPSの確度の評価方法としてはおそらく正しくないやり方をしている。

 そもそも、2点間の差を取るならDGPSを使う必要はなくて、単独測位で比較したっていいはず。それがDGPSの原理なんだし。まあ、比較的最近の時代にDGPSを切れる(完全に単独測位ができる)受信機を探すのも面倒くさそうだし、それならDGPSの差分を取ってDDGPSを、みたいなのもわからんではないけど。



 簡易的なGPS受信アプリを試作中

 簡易的と言っても、rtl_tcpサーバーに接続してIQ信号を受け取って、C/Aコードを復調して、NAVやらSBASやらをデコードして、測位演算やらメッセージ解読やらをやって、みたいな感じで、結構大変。

 測位演算の結果は時刻、位置、クロックエラー、あたりを表示している。今のところ静止受信なので速度情報の表示は無し(内部的には計算している)。

 NAVは最低限エフェメリスとアルマナックの受信に対応、電離圏はパラメータの受信と表示は対応しているけど、今のところ測位演算には使用していない。違いがわかるほどの太陽活動が無い。GPS衛星が出している電離層は全世界で共通のもので、これに追加して準天頂衛星から2種類が放送されている。地図上には3種類の電離層を重ねて表示しているけど、準天頂とGPSでは明らかに値が不連続。パラメータの精度の問題なのか、計算をミスっているのか。

 SBASはエフェメリスとアルマナック、それからQZSS DCRの一部のメッセージの受信だけ実装。台風とか震源とか、位置情報を含むメッセージもいくつかあるから、日本付近を拡大した地図を表示して、そこに重ねて表示しても良さそう。

 受信機はrtl-sdr blog v3を使っているけど、5.5ppmくらいの誤差がある。1ppmで1.6kHzずれるから、5ppmまで許容しようとすると8kHzの範囲をスキャンする必要がある。衛星由来のドップラが5.5kHzとすると、±15kHzくらいをスキャンしなきゃいけなくなるから、かなり時間がかかる。アルマナックと受信機の推定位置があればドップラをかなり正確に推定できるから、正常に動いていればほぼ一瞬で搬送波をロックできるけど、受信機の位置が正しくないときに延々ロックできなくなる懸念もある。

 そこそこ機能が多くて、マルチスレッドとかいろいろ複雑なことをやっているので、安定性が悪いのがネック。スレッドとかネットワークとかに触るとデバッグが大変。



 QZSS L1S DCR、NMEAフォーマット($QZQSM)が指定されているけど、250bitのSBASメッセージに下位2bitを追加して252bitを63文字で保存するの、ちょっと謎い気がする。上位2bitを追加(つまり何もせず)63文字で保存するほうが取り扱いが楽そうな気がする。下位に追加するのだと、8bit(uint8_t)とか64bit(uint64_t)とかの配列で保存したビット列を全部移動する必要がある。面倒そう。



 C#のstackallockをループの中で宣言するとスタックオーバーフロー警告が出るけど、do{...}while(false);の中で宣言しても同様に警告が出るんだな。Visual Studioはif(false){}の中身を到達できないと判断したりできるんだから、明らかにループしない条件なら警告を省略してほしいものだ。後でループ条件が変わったときに問題が起きるかも、みたいなことなんだろうけど。


2025年7月2日水曜日

小ネタ

 特に明確に決めてるわけじゃないんですが、最近は毎週水曜日の昼過ぎに更新することが多いです。前回は火曜日でした。ええ、曜日感覚が壊れてます。水曜日になにか用事があって早く更新したとかではないです。






 諸々想像してたのとだいぶ違うな。あれだけのボリュームを2,3時間の映画に詰め込むんだからそりゃ色々変えなきゃ収まらないんだろうけど。あとは映える見た目も作らなきゃいけないし。




 世界大会を3年連続で同一都市開催ってすごいな。



 プログラムとタイムラインの更新 - YouTube

 Hill Helicopters HX50、エンジンのフル機能テストを12月中旬、初飛行を来年6月下旬、生産開始を27年6月下旬に設定、とのこと。

 現状、エンジンのシーリング周りで手間取っているらしい。ラビリンスシールでオイルとか空気とかを分離するけど、要求精度が高くて、いろいろな部品が複雑に入り組んでいるから調整が大変なんだそうだ。

/* YouTube、最近海外のコンテンツも相当の割合が翻訳されて表示されるけど、オリジナルのタイトルとか説明ってどうやったら見れるんだろう? YouTube自体の環境設定で設定した言語以外は表示できないなんて馬鹿なことはないと思うんだけど、Googleのやることだからなぁ。。。 */



 MQ-28A Ghost Bat Milestone - YouTube

 メインランディングギアの扉の面積がかなり大きいし、比較的後ろの方に配置してあるけど、低速時にベントラルフィンとして使えるみたいなことも考えてたりするんだろうか?



 60年近く動作していなかった人工衛星から強力な電波信号、天文学者を悩ませる(1/2) - CNN.co.jp

「強力な電波信号」とは言っても、いわゆるゾンビ衛星みたいに継続的にテレメとかトランスポンダとかが起動しているわけではなくて、超短パルス信号(30ns、強い部分は3ns)。可能性としては、表面の帯電が放電して電波が出たのではないか、とか。

 軌道上の放電が地上から検出できる可能性があるのは面白いけど、とはいえ電波天文用の超高感度な望遠鏡が必要だろうから、衛星運用側から監視に使えるような手法ではなさそう。



 次世代半導体の実現に欠かせない日本、Playground Globalが目指す日本半導体業界との協業 | TECH+(テックプラス)

 xLight、露光装置の中でEUVを作るのは面倒だから、工場の隣に放射光設備を併設して分配しようぜ、みたいなやつ。すごいな。EUVは反射させるのも大変で、だからこそ装置内(最短距離)で作るのも苦労してるんだけど、外に置くなら桁違いに巨大な装置で強いEUVを作れるから、何回か反射が増えて損失が大きく増えたところで、トータルでは使いやすくなる見込みがあるんだろう。


https://www.kek.jp/wp-content/uploads/2025/05/pr202505231400euv-fel.pdf

 5月末のKEKのプレスリリース。加速器でエネルギー効率良くEUVを作るための研究開発が採択されたよ、みたいな話。原理とか課題も少し解説してある。

 極端紫外線を出すには800MeV(光速の99.99998%)まで加速する必要がある。現状、エネルギー効率の良い加速器では数十MeV(99.88%)程度で、赤外線までしか出せないので、より高速に加速する技術を研究する必要がある(あくまでもエネルギー効率を稼ぐなら、という話)。


 どうせ電子線を使うなら電子線リソグラフィとかで頑張ったほうがいいんじゃないかって気は若干。そこまでして光にこだわりたいってことはやっぱり電子ビームは色々課題があるんだろうけど。光なら鏡で反射できるから、みたいなことなのかな。



 インカメラVFXに使うLEDウォール、広色域とか色再現性って必要なんかな? RGBで出力された映像信号をカメラで撮影してRGBに戻すんだから、色再現性とかこだわるだけ無駄な気がするんだけど。どうせキャリブレーション(カメラで撮影して正しい色になるように出力する映像を調整)はやるんだから、パネル側の演色性が多少悪くたって、ねえ。



 民間の衛星コンステで光学やSARの画像は得られるようになりつつあるけど、早期警戒衛星みたいなヤツの民主化はいつになるのかな。SRBM以上を速報できるようなシステムがあると時々役に立つと思うんだけど。理想的にはPAC-2程度を見つけたいが。ただ、実際にあったものを「あった」と言うのは良いとしても、無かったものを「無かった」と言うには、かなり精度の良いシステムが必要になる。どれくらいの信頼性が得られるか。

 LEOから上層大気を透かして見るようなセンサになるだろうから、大量の衛星が必要になる。収益化が難しい情報だから、民間主導でやるのは難しそうだ。光学衛星に相乗りして、オンボードでフィルタリングして、怪しいイベントがあれば衛星間通信で隣の衛星にも同様なイベントがないかを問い合わせて、みたいなセンサを作れれば、比較的安価に速報を出すことはできそう。関心度の高い地域では直上を通過する際に目標を指向して光学観測、それ以外は地心指向で地球の縁を観測、みたいな運用モードになるのかな。

 センサのテストが難しいのが難点。米軍とかだと自国のミサイルのテストに合わせてセンサも試すみたいなことができるけど、民間だと気軽に撃つことができない。まあ、最近は軌道投入用のロケットの打上げも多いし、センサさえ軌道にいくつか置ければ、という感じもする。衛星打ち上げ用ロケットはICBMクラスだから小さい方の試験には使えないけど、とはいえでかいものが見えなきゃ小さいものも見えないし、まずは簡単な方から試していく方針で。

 光学衛星の会社だと事前に発射予定が公開されているロケットに関しては上空から撮影したりしてるんだろうか。直上を通るようなパスがあれば高解像度で撮って広報的に使えるし、遠距離からしか見えない軌道でも宇宙空間を背景に見たときに熱源がどういうふうに見えるか試したり。SARでもロケットの打上げに合わせてその周辺を観測して、どういうスペクトルが見えるのか試したりとかはしてるのかな。SARはビームが細いから早期警戒みたいな使い方は難しいのが難点。やはり強烈に光っている相手なら光学のほうが楽そう。



 一定期間で暗号化が解除される(平文に戻る)暗号化方式があったら面白そうだなー、みたいな空想。

 かつての占星術師が残した記録みたいに、その時点では海の物とも山の物ともつかないようなデータだが、とはいえコストを掛けて取得したデータを、短期的には独占したいが長期的には人類が使えるようにしたい、みたいな用途。

 主に企業みたいな営利組織が研究した内容とかを想定しているけど、営利組織が取得した実験データが数百年後に価値を持っているかというとちょっと疑問。まあ、情報保存コストが安くなれば負担できないコストではないだろうし、大量にあればいくつかは価値があるだろ、みたいな楽観的な予測。

 学術的な公開かつ長期保存を目指したアーカイブみたいなものはあるけど、短中期的には非公開だが長期的には公開を目指したアーカイブ、みたいなものってあんまり聞かない気がする。最近は情報セキュリティとかがうるさくて不要なデータは速攻で削除するだろうからなぁ。

 時限で壊れる暗号ってのが難しいよなぁ。100年後のスパコンで解析できるくらいの暗号化、とか考えても、じゃあ具体的にどういう暗号強度ならそれを満たせるんだ、という。

 非対称暗号で秘密鍵を物理的に手の届かない場所、例えば軌道周期が数十年になるような太陽周回軌道に突っ込んで、軌道をうまく調性してやれば直近100年で復号することはできない暗号みたいなものは作れる。ただ、秘密鍵を確実に地球上から破棄したことを保証するのが難しいのと、将来的に宇宙開発が進んで秘密鍵を回収する陣営が出ないとも限らないというのがネック。



 サブmオーダー(UWBの数cmとか)みたいな精度が不要な屋内測位って、やっぱりIMESがあると便利そうよなー。Bluetoothみたいに測角する必要がないからシステムがシンプル。既存のハードウェア(高周波回路)を使えるから追加コストはほとんど不要。普及しなかったのが悔やまれる。まあ、精度が不要なら低出力なBluetoothのビーコンを置いておけばいいのかもしれないけど。IMESと同じように適当な位置情報が入ったメッセージを数秒間隔でブロードキャストする感じで。

 最近だとPTPみたいな時刻同期方式もあるし、Ethernetケーブル1本でPoEで給電しつつPTPで時刻合わせして、みたいなこともできるから、GPSと同じように、時刻ベースで簡単な測位演算を行って、IMESの元々の想定よりも少ない送信機で高い精度が得られそうな気もする。PoE/PTPを使うならEthernetで常時接続が前提だから、ネットワークから分離されたら送信機能をロックするみたいな機能も作れるから、ハードウェアの管理も楽になるし(オリジナルのIMESはハードウェアは管理が厳格だった)。PTPにもNTPと同じように認証の仕組みもあるだろうから、サーバーが正しくないならRFを出さない、みたいなインターロックも作れるだろうし。

 しかし、PoE/PTPだと、施設内にLANケーブルを敷設したり色々とコストがかかるのがネック。工場みたいにノイズの多いところで使おうとすると面倒なことになりそう。そうなると、IMESオリジナルの単独で使うビーコンのほうが楽という話になって、それならBluetoothビーコンでもいいじゃん、ということになるんだろうな。


 原理的には、PTPに対応したWiFi親機と子機があれば、WiFiのToFで測位もできそう。測位精度は頑張って10mオーダーだから精密な測位には向かないけど。PTPが普及して全体的に精度が改善すれば1mくらいは出るかな? メッシュWiFiを常に5台程度の親機が見えるような密度で配置すれば、比較的高精度の測位と、ついでに超高帯域幅の通信ができる。両者を併用したい用途が思いつかないけど。



 YouTubeのURLパラメータでt=0sをつけると指定が勝手に消えるの、地味に不便な仕様。BGMに使っている動画とかで、次に開いたときに最初から再生したい動画とかで。

 t=1s以上にしておけば消えないから、1秒未満だけ特殊な処理が走ってるんだろうけど。



 ACSの最近のバージョン、リソース管理に難あり? 起動直後からゲームを遊び始めるとCPU使用率が100%になって処理落ちする。OS側や他のアプリケーションを含めて広い範囲に影響がある。起動直後の画面(時代を選ぶ画面)で数十秒くらい置いてからゲームに入れば問題ない。

 あと、終了時にもなんか変な挙動がある。ゲームのシステム画面で終了させるとめちゃくちゃ重くなる。タスクマネージャーからアプリケーションを終了させれば問題ない。

 あと、ランチャーが時々(一日に数回)ポップアップしてくるのがウザい。


 収集系のサブクエ、探索中に見かけたけどメインストーリー優先で放置していると、マップに表示されないからあとから探すのが大変なやつ、凡例を開くと未回収を一覧で表示できる機能があるのを知らなかった。こんな便利機能があったなんて。


***


 陸自のUH-1とAH-1




 APS-C、910mm、トリミングなし。

 かなり低い高度を飛んでいた。UHはバタバタというローター音に混じってキーンというタービン音も聞こえた。


 翌日や翌々日もUH-1は飛んでいた(AHは見かけなかった)。ただ、高度は初日に比べてかなり高かった。



 当該時刻のMode-C応答

 高い高度から降下している2つは旭川空港に着陸した民間機。低い高度を上下しているのがAH/UHだと思うけど、40分もずっと受信範囲にいるのはちょっと謎。耳に聞こえる範囲だともっと狭い時間しか飛んでいなかった。近く(聞こえない程度に遠く)をうろうろしていたのかも。

 デコード不良のデータが大量にあるけど、単に信号レベルが低くて、トリガはされたけどデコードはできない、みたいなMode-A/Cが大部分。あとは単にリプライが重なって不正な応答になっていたり、民間機のMode-S系だったり。

 Mode-A応答(非Mode-C応答)は、一つが日高管制区域で使っているスコーク、もう一つが1200だった。


 特に低高度を飛行しているときの拡大

 上にいるのがUH、下にいるのがAHだと思う。

 AHは0320o(FL10)、0330o(FL11)、0730o(FL14)、あたりが出ている。FL11とFL14はハミング距離が1なので、ビット誤りで誤読した可能性がある。FL14は振幅が不安定、波形が汚い、コヒーレンシーが悪い、などの特徴があるので、こちらが誤読、FL11が正しい高度だと思う。FL10もコヒーレントだから、最低高度はFL10まで下がった可能性がある。


 UHと思われる、FL20、FL23の波形

 信号強度が明らかに違うので、たまたま近い高度を飛行していた別の機体からの応答と考えられる。目撃したのはAH-1が2回、UH-1が2回だけど、2回とも同じ機体であるかどうかはわからないから、この時間帯は最小2機、最大4機が飛行していたと考えられる。

 FL20とFL23は角速度が似ているけど、他の機体も似たような角速度だから、おそらく防衛装備用の無線機として精度がキッチリ管理されていて、角速度は受信側が支配的っぽい気がする。機体ごとにトランスポンダに個体差があるとそれを使って機体を識別できるし、機体を識別できれば稼働率とか運用の詳細がわかるから、電子戦や防諜を考えると避けたい(機体のシリアルを読めば同定は可能だけど、文字を読むには高解像度の画像が必要になる。SIGINTで同定できるなら色々楽になる)。トランスポンダに限らず無線機器には同じことが言えるから、自衛隊としても周波数を安定化させるインセンティブはある。角速度に個性がないのはそれで説明できると思う。まあ、サンプル数が少ないから、偶然の可能性も排除できないけど。



 瞬時値であるFL10からQNH1012mbar(Fr24で取得した旭川空港のMETAR)を適用し、このあたりの標高を引くと、対地高度は115m程度となる。ただ、もう少し標高が低い場所をFL11で飛んでいた場合は対地高度160m程度となるから、今回のデータを元に、直ちに航空法違反の飛行を行っていたと断定することはできない。



 たまに米軍機や自衛隊機が異常な低空飛行をしていたみたいなことが話題になるので、じゃあトランスポンダのログ取っておけばよくね?ということでサンプリングして早9ヶ月ほど? ようやく怪しいデータが取得できたけど、結局これだけじゃ判断できないという当たり前の話。Mode-Cは高度情報しかないから、AGLを得るためには水平面を拘束する必要がある。Mode-Cだけじゃできない。

 MLAT受信機を作ってある程度の基線長で4箇所くらいに配置しておけば水平面も固定できるだろうけど、とはいえ運用の手間が大変そうだなぁ。受信機自体は1.09GHzを低い周波数に落として10Mspsくらいでサンプリングして、強い信号が入ってきたらGPSでタイムスタンピングしてSDカードに保存しておいて、後で複数受信機からまとめて回収して解析して、みたいな感じでやるなら、受信機1個あたりの単価はそれほどのものではないだろうけど、とはいえいかんせん数を揃えなきゃいけないのが大変。基線長を稼ごうとすると誰かの敷地に置かせてもらうみたいな交渉も必要になるし。定常運用したいなら個人の遊びの範疇からはみ出しそうだ。


 天球カメラと組み合わせれば、少なくとも方位は得られる。原理的には仰角と高度から距離も得られるけど、低高度の目標には精度が出ない。2箇所のカメラでθ-θで水平面を拘束して、Mode-Cで高度を拘束する、あたりが落としどころか。


*


 別の日

 青地に橙のストライプ、警察のヘリかな。FL50くらい。

 日没後20分くらい。このカメラは流し撮りモードは無いので、手ぶれ補正はOFFで撮影している。APS-Cでf910mmで1/15sでも、連写すれば何枚かはブレずに写る。20枚弱撮ってほぼ完全にブレ無し写ったのはこの1枚だけだから運要素も強いけど。運というか、筋肉の問題というか。あとは慣れの問題もあるだろうし。下手に支えようとせず、角運動量に任せて動かせばいいはず。

 Fr24だとAW139とMil or Govという説明があって、BaroAltとLatLngはあるけど、ICAOアドレスやGPS Altみたいな項目はない。軌跡の感じからいってもMLATっぽいけど、機種や政府所属というのはどうやって情報を得ているんだろう?


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 車載用みたいなGPSアンテナって、グランドプレーンめちゃくちゃ大事なんだな。延々衛星を見つけられなくて悩んでいたんだけど、屋根の鉄板の上に乗せたらかなりきれいに受信できるようになった。ベランダの手摺みたいな狭い金属に乗せるだけだとあまり効果がない(無いわけではない)。だいぶ時間かかったけど、とりあえず自分で書いたコードの問題じゃないとわかっただけ収穫。



 2.4Mspsでサンプリングして、ファイル系時刻(横軸)と、GPS秒数とファイル系時刻の差をプロット。最初のオフセット分とクロックエラー由来の傾斜は除去してある。不連続な場所が衛星をロストした箇所で、1回あたり40us程度のジャンプがある。

 1ブロック96サンプルで転送して2.4Mspsで40usなのか、偶然にその程度の量が落ちているのかは不明。サンプリングレートを変えて比較してみればいいんだろうけども。


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 C#の生文字列リテラルでタブ文字を使うの、いちいち\\tを入れて.Replace("\\t","\t")で変換してたんだけど、生文字列リテラルの中にタブ区切りを入れればいいんだな。まあ、そりゃそうか、という気はするけど。Visual Studioは文字列の中身でタブキーを押しても1個以上の空白文字(20h)を挿入するから、生文字列リテラルの中にタブ文字(09h)を入れるのは地味に面倒くさい。別のエディタ(メモ帳とか)でクリップボードにタブをコピーしてくるか、あるいは生文字列リテラルを作るときは一旦\\tを入れておいて、VSの置換で正規表現を使うか。

 改行コードを選べないとか、生文字列リテラルは低レベルの部分で使おうとするとちょっと不便。



 IEnumerable<int> Func()でyield returnを使うみたいに遅延評価されるメソッドを、戻り値は不要だけど処理はやってほしい、みたいに呼ぶときって、どうやって呼ぶのがいいんだろう? Func.ToArray();はちょっと冗長な感じ。foreach(var a in Func());みたいに呼ぶのも、外側には公開されないとはいえvar aの定義がちょっとあれだし。とはいえ、for (var a = Func().GetEnumerator(); a.MoveNext();) ;みたいにやるのもアホらしいし。やっぱりforeachで読み捨てるか、それが嫌ならそれをラップする拡張メソッドを作るしかないのかな?


2025年6月24日火曜日

小ネタ



 だいぶデカいけど、機能を考えればまあしょうがない大きさではあるか。量産するんだったらひと回り小さくなるんだろうけど。

 見た目とか名前が自衛隊装備品っぽいけど、自衛隊の無線通信のセキュアな情報に関わるから自衛隊が管理したいのか、あるいは他の組織(警察や消防)には配備/教育する余裕がないから、ある程度特殊な通信機器でも組織的に扱えるという理由で自衛隊が持つことになったのか。

 近距離高速の通信だけでなくて、山を回り込めるような長距離通信機能もあると便利そうよなー。端末を運んで大容量通信を行うだけでなくて、どういう情報を誰が持っているか、どこに行けば入手できるかを把握できるような機能。HAPSが普及すればそういう機能もわりと簡単に作れそうだけど、現状はHFとかで飛ばすしかないから厳しそう。



 次の選挙で投票を呼びかける某政党のパンフレット等が入ってたけど、「内部資料」と書いてあるのがアレだな。普通にパンフレットを配布したら多分何らかの法に引っかかるんだろうな。で、「これは有権者に配布する資料ではありませんよ、関係者しか見ちゃいけない内部資料ですよ」という扱いにしてるんだろうな。



 10年以上前に買ったJustSystemsのソフト(大昔に使用を終了)、最近になって「重要なご案内」と称してサポート終了済みである通知と新しいバージョンへの買い替えの案内が毎日届く。いくらなんでも毎日送ってくるのはやりすぎだろうよ。。。



 Amazon | TRB/TRB MIL-STD-1553B Twinaxケーブルアセンブリ、長さ2フィート、PL75-47コネクターx2。 | Remington Industries | ケーブル 通販

 amazon.co.jpってこんなものまで売ってるのか…… 価格だけ見れば、ちゃんとしたケーブルAssyっぽい値段。こんなもの売れると思えないんだけど、なんで20近い出品者が合わせて30本くらい出品してるんだろう?



 ChromeでYouTubeを再生したら「オーディオレンダラエラー」が出て、OSの再起動を要求する画面。数ヶ月に1回くらい起きる気がする。原因がよくわからない。OSを再起動しなくても勝手に治る気がする。前はどうだったか覚えてないけど、今回は再起動しなくても治った。ただ、何を契機として治るのかもわからない。

 この症状のときは、ChromeからはYouTubeだけでなく、ローカルのMP4ファイルを開いても再生できない。同じ動画をEdgeで開けば問題なく再生できる。で、また同じファイルをChromeで開くと、再生できる。その後はYouTubeとかも問題なく再生できる。謎い。



 AndroidのQuick Share、対Windowsで使おうとすると不便な気がする。

 Windows側でQuick Shareクライアントを起動しなきゃいけないけど、1回目の起動時は高確率でハングアップするから、タスクマネージャからnearby_shareを殺して蘇生させなきゃいけないし、受信するときもPC側で受信許可の操作が必要になる。1回正常に起動してしまえば問題ないから、OS再起動のたびに1回の手間と考えれば、そう大きい手間ではないとしても。

 Quick Shareがもっと使いやすいならそっちを使ってもいいんだけど、現状ではBluetoothのほうが便利。ただ、最近はAndroid側でBluetooth転送を選択すると毎回Quick Shareへリダイレクトする画面が挟まるから、操作が煩雑になっている。

 Googleって時々ユーザーエクスペリエンスを悪化させる変更を平気でやるからなぁ。最近はChromeのデザインが変わって訪問済みと未訪問のリンクの色がめちゃくちゃ似てて不便になったり(セキュリティ云々のvisitedとはまた別)。訪問済みと未訪問のリンクの色が似てるって相当不便なはずなんだけど。色分けしたら訪問済みのサイトが別のサイトにリークするから危険、とか言ったって、じゃあ以前訪問した正規のサイトと新しく出てきた偽造のサイトが同じ色(見分けがつかない状態)で表示されるのは危険じゃないのかよ、って話だし。まあ、Chromeは訪問済みと未訪問で別の色が表示されるから、「同じ色で表示されるようになった」じゃなくて「似たような色で表示されるようになった」という、単純な改悪だけなんだけど。Googleは時々本当に頭の悪いことをやる。


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 コードレスチャイムのリモコン(何年か前に買った製品)。なんか調子悪かったので、ついでにRFのサンプリング(結局、リモコン側の電池の電圧低下だったっぽい)。


 このチャイムは3chを設定できるので、切り替えながら3回送信している。1個目の振幅変調成分は見かけ上のものだと思う。


 ch Aの全体(I軸だけ、以下同じ)。


 末尾の拡大

 13個のパルスを繰り返し送っていて、その中9パルス目は立ち上がりが早い。

 繰り返しの最後はバーストを一回送っている。


 ch Bの末尾

 同様に13パルスの繰り返しと、最後にバースト。長いパルスは8パルス目。


 ch Cの末尾

 同様。長いパルスは7パルス目。


 13パルスを36ペア、その後にバースト、パルスの立ち上がり位置を替えてチャンネル番号を変調、という感じか。

 最後にバーストがあるってことは、各ペアを積分してSNRを稼いで、最後にバーストで積分を壊している感じなのかな。


 受信機側をバラしてみると、RF周りはコンデンサ・コイル・トランジスタで共振させて、それをCOBに引き込んでるっぽい。アンテナっぽいパターンとかワイヤが一切無いのが面白い。インダクタに磁場を拾わせてるんだろうか? 


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 GPSの電離圏補正情報を受信する方法を考えてるんだけど、なかなか難しい。

 DataId1, SvId56だけに限っても、更新タイミング(コンステへ伝播する速度が遅い)の関係で新しい情報と古い情報の識別を考えなきゃいけない(単に受信タイミングだけで振り変えると、コールドスターで最悪値24時間古い情報を使い続ける)。

 QZSSも含めると、DataId3, SvId56とかDataId3, SvId61も、同様に識別して、受信機位置で使い分けなきゃいけない。

 電離圏補正情報にもIODx(IODI?)が欲しかったな。SvId56には14bitの予備ビットがあるんだから、IODIを乗せても良かっただろうに。



 GPS衛星のエフェメリスの計算で位置・速度・加速度が得られるけど、衛星の加速度って何に使うんだろう? ドップラーレートと合わせて受信機の加速度が計算できるはずだけど、ドップラーレートはドップラの微分だから、速度を微分して得た加速度と大して変わらない気がするのだが。

 車でカーブを曲がったときのデータからドップラを微分してドップラレートを得て、加速度を計算してみたけど、意味の有りそうな結果は得られなかった。計算方法が間違ってるのか、車程度の加速度だとノイズに埋もれてるのか。交差点みたいに減速・加速のデータならともかく、巡航中のカーブはよほどの速度・曲率でもない限りはあんまり加速度もなさそうだしなぁ。



 前に札幌に行ったときに取ったIQファイルから測位演算

 サニャック、電離層(QZSS Japan)だけ考慮、対流圏とかは未補正。衛星9個でHDOP1.24くらい。右上から左上に向かっていて、右下側の車線を走っているけど、ちゃんと道路の片側を通っている。さすがに車線レベルの精度は出ないけど。

 高度方向はノイズが多い。若干上にバイアスがあるけど、概ね妥当な結果が得られている。アンテナは車の屋根に積んであるから、路面から車1台分上にオフセットすると考えれば、かなり良い結果とも言える。


 QZSS SLASの補正値を加えると、水平方向には若干変わるけど、ほぼ変化しない一方で、垂直方向はかなり上に(10m程度)バイアスが出る。基準点(札幌)とは30kmくらいの距離で、標高も石狩平野の中でほぼ同じ高さだから、補正値に対する補正は行っていない。

 本来は対流圏の補正を行うべきなんだろうけど、SLASの補正結果の擬似距離は 補正後擬似距離 = 擬似距離観測値 + 補正値 + ユーザー対流圏補正値 - 基準点対流圏補正値 で計算して、対流圏はユーザーと基準点の差分を加える形になる。つまりユーザーと基準点の距離が十分に近い場合は打ち消して対流圏補正値は消えるから、今回の場合は無くてもいいはず。

 電離層の計算方法はIS-GPS-200にも書いてあるけど、対流圏の計算方法ってIS-GPS-200でもIS-QZSS-PNTでも全く言及されていないのが不思議。IS-QZSS-PNTでは1箇所だけ出てくるけど、UREの説明で「電離層や対流圏も含むよ」と言及しているだけに過ぎない。



 ΔPRの残差

 単独測位とSLAS補正を、電離層と対流圏の有無で比較。全衛星のRMSで比べればどの手法も差は無い。



 空港のシュードライトの研究で「特に垂直方向」の精度が改善するみたいな話があるけど、GNSS(含シュードライト)の観測値って視線方向の距離だから、地上にシュードライトを置いても垂直方向の改善は期待できないような気がするんだけど。


***


 試しに放物面を3Dプリンタで出力

 壁の厚さは1mmに設定。下部は問題ないけど、上部はかなりペラペラ。外周を囲うような補強が必要だな。底面はベッドに張り付く+三脚固定用の穴とか色々開けてるので4mmの厚さだけど、造形時間の半分近くがここに食われた。

 焦点近くにマイクをつけて、前方で音源を動かしてみると、確かに指向性はありそう。ただ、思ったほどじゃない。大きさが大きさだから指向性はあまり無いだろうとは予想していたけど、集音性はもっと高いと思っていたのだが、かなり小さい。マイクの音を受ける部分が直径数mm程度だろうから、それより遥かに広い面積(前から見て150x100mm)から集めたらかなり高い利得が得られると思っていたんだが。さすがに波長に比べて小さすぎるか。とはいえ音響の波長って。。。



 なんか既視感あるなーと思ったら、イギリスの東海岸に置いてあるやつだ

 Acoustic mirror - Wikipedia

 試作だけしたけどChain Homeの実用化のほうが早くて結局使われなかったと言われているやつ。

 音響ミラーは放物面でなく球面で作っていたらしい。開口率は悪くなるけど、焦点の位置を選んでビームステアリングできるのが利点だそう。アレシボ300mやFAST500mが球面なのも同じ理由。



 Parabolic microphone - Wikipedia

 Parabolic microphones were used in many parts of the world as early as World War II, especially by the Japanese. (Google翻訳:パラボラマイクは第二次世界大戦初期から世界各地で使用され、特に日本では広く使用されていました)

 まあ、使ってないわけ無いだろうけど、あんまり印象ないな。



 もう少し大面積

 230x150mm、f200mm、軸外し。造形時間がかなり長い。ちなみに、短辺を上下に立ててスライスすると6時間、長辺を立ててスライスすると7時間、くらい。また、背面をグリッドでなく100%ソリッドにすると3時間くらいになる。インフィルは早送りで一気に詰め込めるから、かなり早い。レジンとかパウダーだと体積率がそのまま消耗品の使用量になるけど、FFFなら内側は中空になるから、下手に凝って肉抜きするよりもスライサーでスカスカにしたほうが圧倒的に楽。見た目にこだわりたいとかならともかくとして。


 230x230mm、f175mmの軸外し

 170gで4.5時間。

 150x100に比べれば面積比で3.5倍程度だけど、1辺では2倍弱程度だから、音響の波長(1m弱~)だとどちらも波長未満であることに違いはない。


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 C#のCursor.Show()/Cursor.Hide()ってカウントするんだな…… なんでェ。。。

 Curosr.Show/HideはWinuser.hのShowCursorを呼んでいるだけ

 ShowCursor 関数 (winuser.h) - Win32 apps | Microsoft Learn

 初期値0のカウンタがあって、Showでインクリメント、Hideでデクリメントして、0以上の場合は表示される。

 定期的に条件を判定してShow/Hideを切り替えるような処理をするときはラップしなきゃいけないのがちょっと面倒。



 C#のGraphics系の処理、いつの間にかparams ReadOnlySpan<PointF>とかに対応しててすごいな。GDI+系処理って完全に捨てられたものだと思ってた。

 Graphics.DrawLines メソッド (System.Drawing) | Microsoft Learn

 .NET 9から対応したらしい。最近はConsoleばっかりでBitmapをゴリゴリ使うような遊びをしてなかったので気が付かなかった。

 Spanの対応で、List<(float,float)>list;みたいなのを用意して、適当に座標を突っ込んで、g.DrawLines(Pens.Black, MemoryMarshal.Cast<(float, float), PointF>(CollectionsMarshal.AsSpan(list)));みたいにGraphicsに書き込めるようになった。List<PointF>で座標ごとにPointFを作らなくても済むし、list.ToArrayとかで配列に変換する必要もない。

 ソースリンクを見てみても、ちゃんとSpanをfixedで固定して得たポインタをGdipに渡しているから、ToArrayをラッパーで隠しているわけでもない。


 こうなるといよいよMarshal.CopyでSpanが使えないのが結構不便。



 C#でint配列に入ったARGBをBitmapにするやつ。

var ptr = GCHandle.Alloc(argb, GCHandleType.Pinned);
try
{
    using var bmp = new Bitmap(
        width, height, width * 4,
        PixelFormat.Format32bppArgb,
        ptr.AddrOfPinnedObject());

    bmp.Save("log.png");
}
finally
{
    ptr.Free();
}

 argbの型は何でもいい(GCHandle.Allocはobjectで受け取るので)。今回はint配列でargbを入れているけど、好きな形を使えるはず(タプルはワードアライメントがあるはずなので、24bppとかを使うならreadonly record structとかでラップする必要があるはず)。

 Bitmapはポインタを持っているだけなので、Bitmapを捨てるまではgcHandleを捨てちゃだめ。Bitmapのインスタンスを作るときにメモリコピーが発生するわけではない。逆に言えば、bmp.SetPixelとかGraphics経由で書き込めば、argbにも反映される。Bitmapを戻り値で返すとかで、与えられた配列が生きていることを保証できないなら、BitmapのコンストラクタやCloneでメモリをコピーする必要がある。

 ちなみに、bmp.LockBitsでポインタを取ってそこに書き込んだら元の配列に反映される。ただ、gcHandleとBitmapData.Scan0では別の場所を指している。論理アドレスが違うだけかもしれないけど。BitmapのインスタンスとLockBitsで同じPixelFormatを与えた場合はMarshal.WriteInt32とかで書き込んだ値が直ちにargbに反映されるけど、違う値を与えた場合はすぐには反映されず、bmp.UnlockBitsで閉じたら反映される。また、その場合、例えばBitmapのインスタンスが32BppArgbでLockBitsが24BppRgbの場合、argbがゼロクリア(完全透過画像)でも、UnlockBitsで閉じたらargbの上位8bitは0xFF埋めになる。

 一部の操作でちょっと不思議な挙動をしているような気もするけど、今回はデバッグ用に画像を保存するのが目的だったので、あまり深堀りせず、放置。


 固定したint配列を取ってきて開放したりするクラスを書いて、Bitmapのインスタンスにそれを与えてやれば、Bitmap経由でGraphicsも使えるし、Span経由で読み書きもできるから、MarshalのSpanが使えない制限は多少回避できる。内部でどういう処理が走ってるのかわからないので本当に効率が良くなっているのかはさておき。



 C#の引数でoutはf(out var result);みたいに受け取れるのに、refは先に変数を宣言しなきゃいけないのが地味に不便な気がする。f(ref var result=default)みたいな機能があれば便利そうな気がする。



 usingでDisposeを呼ぶ構文で無名変数を作りたいんだけど、C#だとそういう処理ができないっぽいんだよなー。確実にクローズをやりたいメソッドで戻り値にIDisposeを返してそのクラスでクローズを行い、実際に触るデータはoutで返す、みたいなときに、using _ = method(arg1, arg2, out var result);みたいな感じで呼びたい。_ = method();みたいに戻り値を明示的に破棄する構文はあるんだから、同様に明示的に破棄しつつusingでDisposeは呼んでもらう、みたいな構文もほしい。


 Taskの静的プロパティとかでIsCompletedにtrueを返すようなモノって無いのかな。タスクを実行しているかどうかの変数を使い回すときに、ひとまずnull以外の状態を入れておきたいような場合。var task=Task.Run(()=>{});みたいに空のタスクを入れてすぐ終わらせてもいいんだけど。というか空のタスクを1回走らせてそのタスクを使い回せばいいのかもしれないけど。


2025年6月18日水曜日

小ネタ






 近所で複数の会社が実験するような感じになってきて、いよいよ日本も『星のパイロット』の世界みたいになってきたか。



 VRの飛行体験で高所恐怖症を軽く 「落ちても飛べる」予測を獲得、NICT | TECH+(テックプラス)

『空の境界』みたいなことにならなきゃいいけど。



“ラピダス効果”北海道千歳市に2店舗目のドンキがオープン 工場の作業向け商品やプロテイン自販機で試飲も - YouTube

 先端半導体コーナーはないんでつか?

 ミニマルファブの消耗品がドンキで買えるような時代が来ると楽しそうだけどなー。中学生が夏休みにドンキで買った消耗品を持って近所の会社に行って、設備を借りて半導体を試作するような世界。



 大阪・関西万博 会場への自動運転シャトルバスの事故 システム設定ミスが原因 大阪メトロ | NHK | 大阪・関西万博

 舞洲万博P&R駐車場の待機場における自動運転バス車両のコンクリート擁壁接触事故の原因と今後の対応について|Osaka Metro

 緊急用のECUの設定に問題があって、250kbpsで出すべきところを500kbpsで出していたため、正常に通信が行えず、アンサーバックが無いために再送を繰り返して正常な通信を阻害し、パーキングブレーキのインヒビットが解除されず、ドライバーがパーキングブレーキをセットしたにも関わらず実際にはセットされなかった。で、傾斜面で動き出した、みたいな事象らしい。

 250kbpsとか500kbpsの設定だとCANバスっぽいけど、CANは通信エラーが多発すると自身をネットワークから切り離す仕組みあるんだけど、そういう動作はしてなかったっぽいな。ボーレートが違う場合、通常系の通信を受信している段階で受信エラーが多発して自身を切り離しているはずだし、そうでなくても再送を繰り返すと一定回数で送信エラーで切り離すはず。CANならそういう挙動をしなかった原因を探さなきゃいけないし、CANでないならそういう挙動(再送でバスを圧迫しないような機能)を追加するべきだし。そもそもなんで250kbpsで通信するべき場所を500kbpsで通信していたんだ(そういうソフトウェアになっていたんだ)というところも探らなきゃいけないし。

 車のソフトウェアに起因する事故やリコールは以前からあったけど、これからSDV(ソフトウェア定義車両)の開発を加速するうえで、こういうトラブル(ソフトウェアのバグ)は間違いなく増加するだろうし、人命に関わるような事故だって絶対に発生するから、ソフトウェア開発段階からそういうことを防ぐような努力も色々必要になるんだろう。航空機業界にはDO-178みたいにソフトウェア開発で従うべきルール等を決めているから、そういうのも取り入れていかないと。

「飛行機は車に乗るより安全」と言われているのは、航空機業界が事故を繰り返さないように努力してきた結果でもあるけど、単純に車の数と飛行機の数の差もあるはず。飛行機の安全基準を自動車に適用しても、数が圧倒的に違うから、車での事故は多発するはず。まず航空機業界で作られた安全管理のルールを車に輸入して、飛行機では問題ないような低い確率で起こる不具合みたいなものを減らす対策を飛行機に輸出して、双方がより安全になればいいのだけど。「空飛ぶクルマ」みたいに飛行モビリティを増やそうって話もあるし、車も飛行機もどんどん安全性を高めていかないと、普及すればするだけ事故が増えてしまう。

 今回は怪我人も出なかったけど、変数1個書き直してテストしてOKでした、と収束させるだけではなく、せっかく低コストで対応できる事故に遭遇したんだから、もっと大きな事故が起こる前に色々対策しておかないともったいない。


「車両側が認識できるデータ通信速度(250kbps)を超える通信速度(500kbps)で送信していたこと」という記述も謎いな。データバスって設定が250kbpsだからそれを超えたらNG、それ以下(例えば125kbps)ならOK、というものでもないだろうに(CAN FDみたいにネゴシエーションして動的に変調速度を変えるならともかく、数百kbpsオーダーならCAN FDでもないだろうし)。



 科学系の古い資料を読んでると、頻繁にというほどでもないけど、たまに学術会議の名前が出てくるのよな。学術会議が、この分野は重点的に研究するべきだ、と提案して、そのように政策が決定される。昔は実際に政府に対して提案を行って、それが採用されていたんだろうけど、最近はどうなんだ、という話。

 あと、実際に(昔の話とはいえ)政府に提案を行って採用されていた実績があるのに、最近になって、会員(or候補)が肩からプラカードを下げて市民と一緒に座り込みをするみたいなのをやると、最近は政府への提案能力が下がっているのを自分で証明してるじゃねーか、と思ってしまう。その座り込みで従来の学術会議の形を維持できたとして、なら学術会議いらないじゃん、政府に提案したいならその都度座り込みすればいいじゃん、という話になるし。

 そもそも、科学者の代表機関になんで政治専門の(科学がわからない)人間がいるんだって話だし。科学技術を推進するのが目的の組織のはずなのに、技術の発展を阻止したい人が大きな発言権を持っている印象。よくこんな組織が1950年代とかに日本でも宇宙開発を行うべきみたいな提言をできたよな。あるいは、こういう組織だからこそ手足を縛られたような宇宙開発しかできなかったのかもしれないけど。



 世間で広く信じられている相対性理論の誤解を解く、みたいな文章で、特殊相対論でも等価原理を使えば重力(加速度)を取り扱うことができる(一般相対性理論を使わないと重力を扱えないというのは誤り)みたいな話が書いてあるけど、なんというか、それを言っちゃ終わりじゃね?という気がするのだが。

 特殊論の時に等価原理は存在せず、一般論を出すときに等価原理が出てきた以上、等価原理を遡って特殊論に適用したうえで一般論が不要(重力を扱う上で)と言うのは、ちょっと違う気がする。それが許されるならニュートンの理論(ニュートン力学)に特殊論の考え方や等価原理を適用すればアインシュタインの理論(相対性理論)は不要である、みたいな話になる。特殊論と等価原理は考案者が同じだから、としても、遡って適用していい理由にはならんだろうし。



 光学衛星とSAR衛星の同時観測みたいなミッションってあるんだろうか?

 ALOS(初号機)には光学とSARが乗っていたけど、あくまでも光学は直下を、SARは斜め下を観測する機器であって、仮に同時に運用したとしても同じ場所を同時に観測することはできない。

 ほぼ同じ軌道を飛び、昇交点赤経を少しずらしたような軌道に光学衛星とSAR衛星を入れて、光(赤外-可視光)と電波(L帯やX帯)を同時に観測したら、今までは無かった解析手段が得られたりしないだろうか。あるいは、単に光/電波データセットを作っておくだけでも役に立ちそうだが。

 単に赤経を変えるだけだと緯度によって観測エリアが変化する欠点がある。これはどうしようもないから、同時観測するエリアはある程度の緯度範囲に制限しなきゃいけない。低緯度地域は同時パスで同一エリアを観測、高緯度地域は1周毎(約1.5時間毎)に同一エリアを観測、みたいな軌道設定ができれば、移動物体の同定は難しいにしても、数時間程度でほとんど変化しない現象はほぼ同時観測が満たせる。ただ、それを言うと10時LSTの光学と12時LSTの電波で個別に観測してもいいじゃん、という話にはなる。

 同時(せいぜい数十秒差程度)で観測するなら、それを活かせるような対象を探さないとなー。例えば港湾を同時観測して、光学で同定してSARの反射パターンのカタログを作る、みたいなことはできるけど、そういう用途ならALOS-2/4のSPAISEでもある程度はできるだろうし。

 非友好的な目標(例えば仮想敵国の軍事車両とか)のデータを集めるには光学とRFの同時観測は便利だろうけど、そんなものは表に出るはずもなく。



 またスズメバチが入ってきた。今度は窓を閉めていたとき。いよいよ侵入経路がわからなくなってきた。

 胴体の径で侵入経路が制限されると思ってたんだけど、もっと狭い場所でも入れるんだろうか? だとすると1箇所怪しいところはあるが。とはいえ、スズメバチが通れるほど広くもないと思うんだけどなぁ。


***


https://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/1984/pdf/19840205.pdf

 1984年。日本と欧米の時刻をGPSで比較する。

 それまで、アジアと欧米の時刻は原子時計の運搬等で比較していた(長距離の電波航法での結合は伝搬特性の影響を受けるので精度が出ない)。GPSを使うことで精度良く頻繁に比較できるようになり、それまでは欧米の原子時計だけで作っていた国際原子時に、アジアの時計が参加できるようになった。


 日本で秒の定義が天文から量子へ変わったのは1972年だそうだけど、それから10年以上、日本の時刻は天文で決めていたんだな(決めていたというか、比較していたというのが正しいんだろうけど)。GPSが出現してようやく天体現象と時間・時刻が切り離せた。


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https://www.jstage.jst.go.jp/article/ieejjournal1888/94/11/94_11_1008/_pdf

 1974年。GMS(77年打上げ予定)の説明。

 DPC(データ処理中枢、Data Processing Centerとか?)とDCP(Data Collection Platform)が出てくるのがややこしいな。


 静止衛星の欠点として、気球やブイなどの測位を行う際に、1機の静止衛星では困難である、みたいな説明が出てくる。ということは、当時の周回衛星ですでにブイ等の測位を提供していたのか。ARGOSみたいなシステムはTIROS-N/NOAA(80年代から打上げ)から実施したものだと思ってたけど、それより前からやってたのか。1機の静止衛星では困難、ということは、複数の静止衛星で測位を行う計画はあったんだろうか? 3機の静止衛星があれば信号の到達時間差である程度の位置決定はできそうではあるけど、コストが高そう(70年代当時に3機も静止衛星を打つのは大変そう)。

 撮影した画像は高解像度と低解像度の2種類を衛星経由で放送するけど、低解像度についてはAPT(136MHz帯)とある程度の互換性を持たせたい、みたいな話も出てくる(周波数はLバンドの予定)。ということは、TIROS-N/NOAAのAPTもそれ以前の衛星から引き継いだものだったのか。じゃあDCSも同様と考えてもいい?



https://www.jstage.jst.go.jp/article/rssj1981/9/1/9_1_69/_pdf

 MOS-1のDCST(Data Collection System Transponder)を使った時の位置精度に関する話。

 基本的にはArgosと同様。ただしMOSはベントパイプオンリーなので、サービス範囲は比較的狭い。データは32bit/Wを最大8ワード(最大256バイト)まで、最小30秒間隔で送信できる。

 Argosの場合、8bit/W、最大32ワード(最大32バイト)まで、測位を行う場合は55-60秒周期、データ転送のみの場合は180秒周期まで(周期は緯度による。この値は日本近海)。MOS-1はArgosに比べてデータ転送量が1桁高い。ただしArgosは複数の衛星を使えるのに対して、MOSは1機のみ(MOS-1bの打上で数年間は2機を運用していたが、同一軌道面で運用)。

 地上処理設備とかアルゴリズムとか色々書いてある。

 測位精度は軌道直下と両側2500km以上は精度が悪く、準拠楕円体上に静止したDCPが軌道から左右200-2000kmの範囲にあれば500mの精度で測位できる。移動DCPは計算上2.0m/sで2000mに劣化。



https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsass1969/36/408/36_408_2/_pdf/-char/en

 1988年。地球観測システムの知能化。

 10年位先を見据えて、どういうシステムがほしいか(作れるか)、みたいな話。1995年前後には12トンの、その後には55トンの観測システムを軌道投入して、様々なデータを取得したい。およそ650GB/day程度のデータレートになると予想(ちなみに、ひまわり8/9号の観測データが650GB/day程度のはず)。

 膨大な観測データに対して、ユーザ側はどうやってそれを使うかとか、あるいはデータ量を下げる工夫とか。例えば雲を自動的に認識してオンボードで観測結果を破棄する、とか。これに関しては、地上に興味がある研究者からすれば雲は無駄なデータだから不要だろうけど、気象に興味がある研究者からすれば「宝物を捨てるなんてもったいない!」みたいに言われそうだな。

 対象の自動識別に関する話がいくつか。例えば裸地、小麦、泥水、きれいな水、植物の、0.4-0.9umでの輝度のグラフとか、赤/赤外の比で水・裸地・植物・雲を見分けるとか。



https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsprs1975/29/1/29_1_33/_pdf

 Topex/Poseidon計画の概要。ミッション機器の解説とか。

 どういうデータが得られるかとか、そのデータを得るためにはどういう条件があって、どういう軌道を使う必要があるか、とか。

 故障などによってミッションが達成できないと見込まれた場合には315kmまで軌道を落としてシャトルで回収し修理・最打上げができるんだそうだ。時代だなぁ。

 仏側のDorisはあくまでも海面高度計の電離層誤差を補正するために2周波で電子数を推定するために使うものであって、軌道決定は米側(Defence Mapping Agencyが運用)の機材を使って行うという雰囲気。ただし米側のTranetビーコンはSeasatと同様の150/400MHzであるのに対して、Dorisは401/2036MHzを使うので、高い精度を期待している。GPSも2周波受信機を搭載。とはいえ、DorisもGPSもこの時点では飛行実績がないので、あくまでも実験的に乗せる、という扱い。



https://dl.ndl.go.jp/view/prepareDownload?itemId=info%3Andljp%2Fpid%2F8792275&contentNo=1

 2001年。アルゴフロート(Argosで伝送)の伝送エラーの解析。

 日本近海ではそれ以外のエリア(遠洋)に比べてエラー率が高く、特に昼間はエラー率が高くなる。おそらく人間の活動に由来する電磁波がノイズとなっている。

 1回の浮上で400byte程度を伝送するが、ARGOSでは1パケットあたり最大32バイトしか転送できないから、分割して伝送する(おそらくフレーム番号1バイト+データ30バイト+CRC1バイトのパケット)。フロートは1回あたり8時間浮上し、その間パケットを順番に繰り返し送信する。

 塩分濃度は電気抵抗と水温から推定するが、電気抵抗は生物由来のコンタミでドリフトしやすい。表層の滞在時間を減らせば生物が付着する可能性を減らせる。送信するパケット数を低減できれば消費電力も削減できる。フロートが浮上する時間帯を人間活動が少ない時間帯に設定すれば色々メリットがありそう。等々。アルゴフロートは10日に1回の観測だから転送時間は時間分解能のネックにはならないけど、消費電力が減らせればより長い期間の運用ができるようになる。



https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmst/27/1/27_p01/_pdf/-char/ja

 アルゴフロートよりも深いところへ潜ることができるDeep NINJAの説明。

 海の熱交換は海面で行われるし、深層への輸送はほとんど行われないから、アルゴフロートでは2000mまでの潜航能力を持っている。ところが、観測船などによって深海への理解が進むにつれて、深層にも変化が出ていることがわかってきたので、4000mまで潜ることができるDeep NINJAを開発した。これによって体積比で88%の海を観測できる。

 浮力の調整は体積の変化で行う。いくつかの手法の説明。それぞれの利点や欠点など。

 測位はGPSで行い、Iridium SBDで転送する。SBDにも簡易的な測位機能があって、GPSで測位が行えない場合でも10km程度の精度で位置を把握できるんだそうだ。Deep NINJAは耐圧性優先で作っているのでRF周りは若干不安定な傾向があるらしい。GPSの測位率が低い物があったり、時々SBDのエラー率が高くなったり。

 その他、観測内容の説明とか、耐圧容器の強度の説明とか、いろいろ。



 SBDの測位を軽くググってみたけど、それらしい話はほとんど見当たらない。Argosが開発された時代ならともかく、SBDを使うようなアプリケーションならGPS受信機のコスト(金額・容量や質量・消費電力)は大抵の場合許容できるだろうから、SBDの測位(GPSより精度が3桁悪い)を使うようなアプリケーションはなさそう。このくらいの精度だと洋上で大雑把な場所が知りたい、程度でしか使えないだろうし。


 とある情報(20年以上前のPDF。斜め読みした感じでは大したことが書いてある資料ではないけど、おそらくIridium本社と契約しないと読んじゃいけない資料)によると、SBDが送られてくるメールには、本文には受信時刻や転送ステータスのほか、Lat/LngやCEPRadius(整数、km)も書かれているらしい。SBDのデータ自体は付属ファイルにBase64で入っているんだそうだ。


 SBDってどういう変調方式なんだろうか。ドップラで位置推定するならある程度長めの送信時間なんだろうけど、とはいえたかだか数百バイト程度だしなぁ。複数のSBDパケットのドップラから測位精度を改善するみたいなアルゴリズムは作れそうだけど、kmオーダーの精度ならそういう仕組は使ってなさそう。



https://www.teledynemarine.com/brands/webb-research/apex-standard

 Teledyne Marine社のAPEX Standardフロート。アルゴスフロートのうちの50%を占める製品だそう。Teledyneグループって色々作ってるんだなぁ(en.wikipediaによると22年時点で100社以上が傘下)。

 観測機器で色々追加オプションがあったり、深度6000mまで潜れる機材もあるらしい。

 標準はIridium Circuit Switched(アナログ音声回線経由のデータ通信)もしくはRUDICSで通信を行い、オプションでSBDにも対応、とのこと。SBDは伝送容量が小さいからRUDICSを使いたいんだろうけど、オプションでSBDを残しているのはなんでだろう? 通信コストとか? あるいは古いSBD用の観測(データ処理)システムとの互換性の問題なのか。

 オプションでAir Deployableで、カタログには4発ターボプロップ機からパラシュートで落とすイラストがついてる。NOAAはP-3を持っていたり、去年はC-130を注文したりしてるからな。アメリカの研究者はスケールがでけーや(日本でもドロップゾンデみたいな小型な観測機器を落としたりはしてるけども)。まあ、トランプ政権でこのあたりの予算もガッツリ切られてそうだけど。。。



https://www1.kaiho.mlit.go.jp/kenkyu/report/rhr46/rhr46-tr11.pdf

 2010年頃? 海難事故で捜索救難に使うためのGPSブイの開発。

 2008年の漁船事故では海流の推定値と実際の漂流物の流れが大幅に異なった。僚船が投入した漁業用のブイは漂流物と一致する結果があったため、海流を実測できるブイの重要性が認識された。前年に配備したブイは携帯電話回線?を使用していて、沿岸部以外では使えないことから、オーブコムを使用したブイを開発した。

 2004年に松下電器が発売したオーブコムの送信機は製造中止になったので、米国のメーカーが発売している製品(販売されている唯一の製品)を採用した。

 航空機側の要求から、放出後にパラシュートを開くまでにある程度の遅延が必要となった。市販の玩具に内蔵されたゼンマイ機構を使ったらしい。

 既存の市販ブイは1台60万円くらいで、老朽化による故障も多く、継続的な使用(海流のモニタリング等の用途)は難しい。一方で今回開発したものは電源容量が少なく、長期間の運用には向かない。


 最近だとシーガーディアンのレーダがあるけど、あれって海流の解析みたいな機能ってあるんだろうか。ビデオ信号をフーリエ解析すれば視線方向の風や海流の速度を求める位はできそうだけど、接線方向の情報がないから、せめて10度とか30度とか離れた2視点のデータがないと海流ベクトルを計算するのは難しそう。あと、この手の無人機は足が遅いから遠洋でのSARミッションは使いづらそう。



https://www.jstage.jst.go.jp/article/nictkenkyuhoukoku/31/159/31_47/_pdf

 1985年。EPIRB/ELTの測位に関するシミュレーションとか。軌道精度と測位精度の関係とか、それを改善する方法とか。軌道精度(高度・アロングトラック・クロストラックの誤差)がわかれば測位精度もある程度決まるから、それに応じて捜索範囲を設定したり、あるいは推定位置に近い場所に位置が既知のビーコン(他のシステムで位置を決定した船舶等)を設置して、それを基準点として衛星の推定位置を改善してから測位を行ったり。


 最新の改正性能基準に対応した406 MHz衛星非常用位置指示無線標識装置Tron 60AISを発売|JRC 日本無線株式会社

 2024年から従来のEPIRB送信機の販売はできなくなって、新方式の送信機のみ販売が可能になったらしい(既存の設備は引き続き使用可能)。

 変調方式を追加してGNSSに対応したのと、AISにも対応したのが大きな違い。あと、この製品だと、夜間のNV向けに赤外線LEDビーコンを内蔵したり、Galileoのリターンリンクに対応したり(日本では使用できない)。



 MOS-1とMOS-1b、ほぼ同じ仕様の衛星で、運用期間が5年ほど重なっている(軌道位相差180度で運用)。日本の衛星で、同じ仕様で同時に運用した衛星って珍しい気がする。HTVは数は多いけど運用期間は違うし、ALOS2/ALOS4はだいぶ違う衛星のはずだし、ETS-7は親子というにはあまりにも似てなさすぎるし。実用衛星(放送衛星、気象衛星、測位衛星)はさすがに同じような衛星を同時運用しているけど、気象衛星を除いた観測衛星はあまりない気がする(最近のGRUSやQPSは別として)。


***


 いくつかのSBAS衛星(特にPRN142)から特定のCRC値が出ると騒いでいた件、原因が判明した。当たり前だけど、復調側の問題でした。そりゃそう。

「固定値」というのは、0x864CFBだったんだけど、これはCRCの生成多項式の最上位ビットをクリアした値に相当する。で、この値を簡単に作ろうとした場合、最後の1bitを反転すると出てくる。畳み込み符号の特性上、テールビットが無い場合は、最後のビットが正しく復調できなくなる。今回はそれを踏み抜いていた。

 こういう実装にしていた理由としては、SBASメッセージの最後のシンボルを受信した段階で復調を行えば、SBASの正秒にほぼ同期したタイミングで復調結果が返せるという狙いがあった。そのために、メッセージ1000code(実際はオクテット区切り用に1024code)分のシンボルを受信した段階でビタビ復号を行っていた。

 これを、1056code(追加で1オクテット)分のシンボルを受信してから復調するようにしたところ、以前は正しく読めなかったビット列を、正しく復調できるようになった。


 今回は結果的に最後の1bitがエラーになるパターンで、それはCRC計算結果を見れ推測できるんだけど、これとは別に、テスト用に書いたCRCチェッカーにもバグがあって、CRCが正しいときは0になるが、CRCが正しくないときは本来得られるビット列とは違うビット列が表示されていた。なので生成多項式が得られるという特殊な状況に気が付かなかった。

 それと、メッセージの復調部の不具合であればすべての衛星に均一に発生するはずで、特定の衛星に集中して発生することはないはずだ、という思い込みもあって、原因が判明するまでに時間がかかってしまった。



 約24時間で受信したLNAV/SBAS系メッセージの件数

 LNAVは24時間あたり14400件、SBASは24時間あたり86400件のメッセージが放送されている。SBASの半数は8.5万件以上が受信できている。残りの半数は3万件から7万件弱と、受信数が少ない。

 LNAVはQZSで1万件弱、GPSで2千件前後、といったところ。GPSは1番から32番まで全衛星が見えている。

 PRN129, 137, 189が受信できているから(特に189は受信率98.8%)、QZS-3は間違いなく視野に入っているが、PRN199は受信できていない。


 パリティ(LNAV)/CRC(SBAS系)エラーのメッセージ数

 PRN185だけ突出してCRCエラーが多い。といってもエラー率は0.16%程度だけど。CRC演算結果は大半が3種類に固まっている一方で、1回しか出ないCRC値も7個ある。ランダムエラーっぽい気もするけど、詳細は不明。

 それ以外だと、LNAVは7個の衛星で1回ずつ、SBASは2回から10回程度、エラーが発生している。RTL2832Uはたまにデータを取りこぼすので、その時はキャリアのPLLのロックが外れて、正しく復調ができなくなる。たいていはロックオフを検知してメッセージのデコーダを停止するけど、検出が間に合わずに1メッセージ分の信号を受信し切ると、末尾はビットエラーを含むから、確率的に文字化けしたメッセージを受信することになる。LNAVとSBASのエラー率の差はメッセージ長の違い(LNAV6秒、SBAS1秒)に起因する確率の差、SBAS内でのエラー率の違いは受信したメッセージ数の違いの影響だと思う。

 正常なメッセージの受信数が少ない137はエラー率も少ないという結果。これは受信強度が低くて文字化けが多く発生しているわけではなく、そもそもの受信件数が少ないということを意味している。もっとも、受信強度が低くてキャリアをロックできず、一旦キャリアをロックできてしまえばメッセージは誤りなく受信できる、ということなのかもしれないけど。


 メッセージを受信したタイムライン(JST)

 GPS衛星は、いくつかの衛星は1日に2回受信できるものがあるし、それ以外は1回受信している。あまりきれいに受信していないのはアンテナの視野角の問題だと思う。

 SBAS衛星の中、間欠的に受信している衛星は、あまり規則性はなさそう。PRN184,194は14時ちょうどに途切れて19.5時ちょうどに再開しているけど、単純にLoS/AoSが偶然そのタイミングになっているだけの可能性もある。PRN185/195や186/196はあまりきれいなタイミングじゃないし。

 185と195では、若干とはいえ、185のほうが消えるのが遅く、現れるのが早い(186/196も同様)。また、195や196では途切れている(信号強度が低そうな)タイミングでも185/196は受信できていることがある。LNAVとSBASのノイズ耐性の差かな? そう考えると、SBASはLNAVに比べてビットレートが5倍早いけど、信頼性は変わらないどころか若干高い。誤り訂正つよい。


 適当な部分の拡大

 データのドロップですべての衛星を一斉にロストする。



 試しに、搬送波位相をグラフ化(縦軸rad、ただし1機ごとに5ずつバイアス)

 下4個がGPS、上2個がQZO。サンプリングレートが8Hzで、ドップラーシフトが8Hzの整数倍に近づくと位相角速度が低くなる。QZOはドップラーシフトレートが低いのでこの図ではほとんど一定の角速度に見える。

 搬送波位相を取ったところで何に使えるかもわからないけど。まだ測位演算ですらまともに実装できていないのでな…… 搬送波位相はPLLさえ実装しておけば簡単に得られるので、ついでにグラフ化してみただけ。

 適当に測位演算してそれを初期位置にして、山の数と衛星との相対距離変化を差っ引けば、初期位置からの移動距離はある程度正確に得られないかな、とか考えてみたり。電離層の変動の影響とかはありそうだけど、この図を見る感じ(少なくとも30秒程度のオーダーなら)あまり気にならなそう。コード追尾のループフィルタがかなり手抜きな(良く言えばロバストな)実装で、擬似距離ベースの測位演算はあまり精度が出ない(径数十m程度に分布する)から、簡易的な干渉である程度細かい動きが見えれば面白そうだな、とは思いつつ。


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 ワッセナー・アレンジメント - GNUプロジェクト - フリーソフトウェアファウンデーション

以下はわたしたちが知る限り最新のワッセナー・アレンジメントのわたしたちの解釈です。これはまだ弁護士によるチェックを受けていません。

一般ソフトウェア覚書第2項によると、この協定は「パブリックドメイン」なソフトウェアには適用されません。

 既知の情報は秘密ではない、みたいな考え方なのかな?


 オープンソースのGPS受信機って法的にはどんな扱いなんだろ、と気になってるんだけど、ググっても出てこないんだよな。

 この考え方を適用するのであれば、パブリックドメイン、あるいはそれに準ずるようなライセンスのOSSであれば問題ないのかな? 拡大解釈すると「秘密の情報も広く一般に知らせてしまえば保護されない」みたいな頭の悪い解釈ができそうだけど。


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 L1帯の軸モードヘリカルアンテナの空想

 主に静止衛星(QZS-3とか)狙いなので、広視野とかは気にしない。

 コイルはWikipediaの指示通りに作って、グランドプレーンも伸ばしてみた。5ターンで高さが220mmくらいだから、ウチの3Dプリンタでもかろうじてフレームを一体で作れる。GPはもう少し小さくてもいいと思うけど、どうせ導体の強度で伸ばすから、造形エリアには関係ない(後で適当な長さに設定する)。送信用としても使うなら(アマチュア無線等のヘリカルアンテナなら)マッチング回路(構造)を作る必要があるけど、受信用だし、GPにDCで短絡して、1/4λで給電すればいいはず。ただ、GPがシンプルな導体の平面ならそこに接した点を節にして1/4λ離れた場所を腹と考えればいいけど、GPをワイヤで作る場合はどこが節になるのかわからないんだよな。HFならワニ口クリップで動かすという手もあるけど、L帯でそれをやるのはちょっと怖い。まあ、大電力を扱うものでもないので、マッチングもさほど気にする必要はなかろう……


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 Ubisoft+Premiumに加入。先月末にACSのアプデや追加シナリオが来てたし、ロードマップによればもうすぐ別の追加シナリオも来るはずだし。これから暑い季節が来ると熱い(物理)ゲームを遊ぶのは厳しいかな、ということで、その前にちょっと遊んでおこう、とい言い訳。

 以前は1ヶ月遊んだ時点でプレイ時間131時間とかいうアホみたいな遊び方をしていたので、今回はもう少し抑えめで遊びたい所存。

 最初の2時間位は操作方法ほとんど完璧に忘れてた。最初10分くらい軽く戦闘してなんとなく思い出したしいけるやろと思ってDbDコラボ行ってみたら鬼が鬼強くてめちゃくちゃ時間かかった。敵ボスがハメ技使うなよ。。。レーションも最大6個持てるのに3個しか持たずに行って謎の縛りプレイしてたし。

 ACSはミッションの再プレイができないから、コラボミッションも1回遊んだら終わりってのがちょっとなー。ストーリーミッションも再プレイできないから、一通り最後まで遊んだら遊び続けるインセンティブが無いし。

 ストーリーを進めつつマップを開放していくと、その場所でしか拾えないサブクエアイテムが出てくるけど、ストーリー優先で拾わずにいると、そのアイテムがどこで拾えるのかがわからなくなる。で、サブクエが進まずに積む。いくつかのサブクエがこんな状態で放置されている。

 メインのストーリーをまっすぐ読むだけなら面白いんだけど、メインストーリーが終わったあとはちょっとイマイチ。最初から遊び直すにはストーリーが長すぎるし。


2025年6月11日水曜日

小ネタ


 Wolfspeed社が破産準備、半導体を急激にコモディティー化する中国の戦略 - 吉川明日論の半導体放談(339) | TECH+(テックプラス)

 旧Cree系のパワエレ企業。

 Cree自身はLEDから手を引いて社名も変えてパワエレ系に中力していたけど、CreeはCreeで別の会社にブランド名売って残ってるのよな。


 アメリカ(というかトランプ)が一部の企業(大昔からある鉄鋼とか自動車みたいな企業)の保護に力を入れてR&Dみたいな方向の支援を絞る一方で、中国は様々な分野に幅広く補助金等を与えて、アメリカのEVみたいな企業は環境保護系の補助金の打ち切りで窮地に立たされるし、その間に様々な分野の中国企業は政府からの補助金で力をつけるし。どんどんアメリカと中国の差が縮まる(or開いている)感じがするな。



 マスク氏、トランプ氏の弾劾求める スペースXの宇宙船退役も宣言 - CNN.co.jp

 別の投稿で同氏は「大統領が私との政府契約を打ち切ると表明したことを受け、スペースXは宇宙船ドラゴンの退役を直ちに開始する」と述べた。

 その後撤回したし、イーロンはそういう人間なんだろうけど、とはいえもうちょっと考えて話せよ、とは思うよなぁ。トランプからすればドラゴンがISS補給任務から離脱したらスターライナーにテコ入れするだけのような気もするけど。第一次大戦中から米国の軍事力を支え続けてきたボーイングだから、トランプも喜んで金を突っ込みそうだし。



 燃料を使わずトラクターミリ波ビームでロケットに推進... | プレスリリース・研究成果 | 東北大学 -TOHOKU UNIVERSITY-

 燃料を使わずトラクターミリ波ビームでロケットに推進力を与える実証実験に成功 ─ 地球と地球外惑星からのロケット打ち上げに期待 ─

 どちらかといえばパルスジェットエンジンに近いイメージ。前方から吸気して、外部からミリ波でエネルギーを供給して、プラズマ化させて高圧を得て、その反作用で推力を得る。

 従来方式(ノズル側から照射)ではノズル付近に残ったプラズマにエネルギーが加わるとそこで点火してしまい、燃焼室の中の最適な位置での点火を持続することができなかった。

 新方式では吸気側から照射するから、照射ビーム内にプラズマが残留することがないため、繰り返し点火した際の特性が安定する。


 原理的に大気圏内でしか使用できないから、エアブリージングロケット程度にしか使えないはず。あるいは、大気圏外でも使いたいならLN2みたいに適当な形で推進剤を持っていくか。化学エネルギーを自分で持っていく必要がない分でエアブリージングよりはマシだろうけど。

 エネルギーは進行方向側から照射する必要があるが、人工衛星から照射することを想定しているらしい。宇宙太陽光発電システムみたいなものが必要になるから、実用化段階で打上げコストを多少下げられるとしても、最初の実証実験までのハードルがとても高そう。あるいは、先にSSPSの実用化を期待していて、それのビームを振り替えて実証しようみたいなことなのかもしれないけど。しかし、ロケット1機を純電力で軌道投入するようなエネルギーって、どれほどの規模のSSPSが必要になるんだろうか。普通の(地上へ送電する用の)SSPSとは全く別物になりそうだし(少なくともビーム径を3桁くらい絞らなきゃいけない)。いろいろハードル高そうだなぁ。

 前方から電波を突っ込みたいだけなら、上部にリフレクタを積んでビームを90度曲げて側面(地上)から照射すればいいんじゃね?って気もする。リフレクタに適当な曲率を与えるか、あるいはISARAみたいに集光させれば、リフレクタ1枚で点火用の集光も兼ねられるし。というか、そもそも、噴流とビームが同軸なのが問題なんだから、ロケット側面から照射しても良さそうな気がするが。地上から照射するにしたってヤシマ作戦みたいな様相になりそうだけど、軌道上から照射するよりは遥かにマシなはず。



 富良野 市内初のウイスキー蒸留所の建設計画 三者が協定締結|NHK 北海道のニュース

 富良野にはワインの醸造所があるけど、ウイスキーってことはワインの蒸留(ブランデー)ではなくて、別の酒(ビール)を蒸留するのか。元の酒はどこで作るんだろう。せっかく作ってるんだからワインも蒸留すりゃいいのに。

 大樹のウイスキーとか余市のワインとか、最近は北海道で新しく酒関係の話題が多い感じがするな。



https://www.jstage.jst.go.jp/article/showabungaku/24/0/24_145/_pdf

 1992年。陰陽寮の話とか。明治6年の改暦の頃の話もちょろっと。どちらかといえば近代史の方向なので、暦とかの方向の資料ではないけど。



 List of objects dropped on New Year's Eve - Wikipedia

 大晦日に落とされたものの一覧。いくつかの国で色々落としているけど、アメリカはダントツで多いな。その地域を象徴するアイテムを落としがちらしい。受験生に勉強の息抜きとして大晦日のイベントにつれていくのはNGか…… いや、少なくとも日本のイベントで物を落とすことはそう無いだろうから、それに関しては大丈夫だと思うけど。


 USNOでは現在でも毎日正午にタイムボールを落としている、みたいな記事を見かけたんだけど、本当だろうか? YouTubeで探しても動画が一個も出てこないが。世界初のタイムボールはグリニッジ、と書いてある記事なので、話半分程度かなー。いちおうタイムズスクウェア公式のWebサイトっぽいんだけども。

 USNO本部は敷地内にアメリカ合衆国副大統領の公邸があったりするので一般公開はされていないんだそうだ。ストリートビューで見てみても、本部屋上のタイムボールが見えるような隙間はなさそう(敷地内はストリートビュー無し)。近所にあるイギリス大使館の屋上からだと見えるかな? ギリギリ木が邪魔そうな気もする。

 そもそも、なんでこんな場所にタイムボールがあるんだろう? こんな内陸まで海軍の船が入ってきてたんだろうか?


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 夜中に風呂から出て、暑いから窓を開けたらスズメバチが入ってきてびっくり。しばらく格闘してようやく駆除。せっかく風呂に入った後なのに汗びっしょり。

 あいつらって明るいところに行きたいらしいのな。懐中電灯に突っ込んできたり、壁に貼ってあるコピー用紙めがけて頭くっついてるのに直進しようとしたり。昼間は窓開ければすぐ出ていくし。夜中に入ってきたときのためにLED入りの内側が白い段ボール箱とかを用意しておくべきか……

 これまでも窓の外にスズメバチが飛んでいることはあったけど、部屋に入ってくることはほとんどなかった。今年みたいに何回も部屋に入ってきているのは異常。


 スズメバチの羽音のスペクトル

 思ったより録音音量低くてSNR悪い。500Hzと1kHzに小さいピークがあって、これが羽音だと思う。ただ、ググった感じだとスズメバチの羽ばたき周波数は150-200Hzくらいそうだから、もっと下にスペクトルがあるはず。


 チャチャッと適当なプログラムを書いてフーリエ変換。無線で遊んでた経験が役に立ったな。AF用のスペクトル解析ソフトを探してダウンロードするほうが早い気がするけど

 きれいな1/f波形。/* 人間相手の1/fってここ数年のトレンドだと思ってたんだけど、結構古いんだな。1997年の資料にも1/fのCDや扇風機が販売されているというのが書いてある */

 44.1ksps、8192pts(青)と32768pts(橙)、Blackman、21回(青)と5回(橙)インコヒーレント積分。20kHz弱で綺麗にカットオフしてる。レコーダー側の仕様かな。


 140Hzあたりに鋭いピークがある。2倍弱の236Hz付近にも鋭いピークがあるけど、ちょっと低い。その上は520Hzとか、937Hzとか。あんまり綺麗な高調波って感じには見えないなー。サンプル数が少ないし、SNRも悪いし。



 別の日に入ってきたやつ。なんでそう頻繁に夜中に入ってくるんだよ……

 前回はマイクのHPFが有効だったので、フラットな特性に切り替えたらだいぶ強く録音できた。

 時間窓を短縮。積分回数が減る分でノイズは増えるけど、線幅はかなり狭くなる。適当なピーク、例えば1.31kHzを選んで、これが12倍とすると、109Hzが基本波になる。低周波部分のノイズ(PCのファンとか?)に埋もれているけど、小さいピークが見える。その上は2倍で218Hz、3倍で327Hz、というふうに、各ピークが109Hzの自然数倍で並んでいる。

 150-200Hzと考えると、109Hzはだいぶ低い。夜行性のスズメバチにはモンスズメバチという種類がいて、こいつはスズメバチの中でも大型な種類らしい。大きくて周波数が低いと考えれば、110Hzあたりは妥当なのかな?


 設定を変えてFFT

 44.1ksps、4096pts、10回インコヒーレント積分(約1秒間)。ちょーっとSNR悪いかなーって感じ。積分期間を長くしようとすると線幅が広がったりするし、そもそも蜂が通過してしまう。かといって短い時間だとSNRが悪いし。アルゴリズムで蜂の羽音を検出するのはちょっと難しそうだなー。



 2^16pts、1.48s

 だいぶガタガタになるな。


 10Hzから1kHzの範囲を、15倍波の範囲までインコヒーレント積分

 110Hzの基本波付近は周辺ノイズが強すぎて埋もれている。2倍の220Hzには明確なピークが見える。3倍以降はピークは見えない。線幅が広がってエネルギーが分散しているんだと思う。

 橙の点線は対数近似したもので、いい精度で一致する。線幅が十分に狭く(または弱く)、対数近似に与える影響が少ないと仮定すると、対数近似に対して一定以上の差(例えば3dB)があれば信号として検知する、みたいなアルゴリズムは作れそう。

 今回取った波形では、ノイズや羽音は1/fで減少しているから、10倍波は10分の1しか寄与しない。積分してノイズ除去したい場合、あまり良くない。とはいえ、n倍波を単純にn倍して加算するとノイズも大幅に増える。n倍波の寄与をn^(1/2)とかn^(1/3)とかにすれば高調波の寄与を増やせるけど、グラフをぱっと見た感じではSNRが改善している感じはない。



 時間方向に積分してから、周波数方向に積分

 (16x4096)/44.1kspsで約1.5秒くらいの区間。周波数分解能が高いほうが明らかにピークが綺麗に出る。しかし、この波形だと200Hzあたりを直接見るほうが良くね?って気がするな。

 そもそも、周波数方向に積分した波形と元の波形のピークの高さが同じだから、積分効果が全く出ていないんだよな。単にノイズを加算しているだけという感じ。うまいことモデル化すれば音声ベースで蜂検出できるのかもしれないけど、いい方法が思いつかない。


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 12 point nutみたいな形を簡単にデザインして3Dプリンタで出力



 M12、二面幅17mm、くらいで、普通の六角ナットと同じ寸法。ただし高さを増やしてフランジを付けたり上に伸ばしたりしている。

 この形は高張力が要求される場所で使うことが多いみたい。高さがある分で噛み合う部分が長くなるので、ネジ山が負けなくて済む。通常の六角ナットは6点で接触するが、12角ナットは12点で接触するから、高トルクで締め付けたときに角が負けずに済む。

 P&Wの航空機用ジェットエンジンとかでセクションを結合するのに使うことが多そう。

 File:F-35A Lightning II Joint Strike Fighter Powerplant on display at Centenary of Military Aviation 2014.jpg - Wikimedia Commons

 F-35用のP&W F135エンジンのモックアップ。ケースのボルトは実物とほぼ同じ配置。めちゃくちゃ大量のボルトが並んでる。P&W以外にも、いろいろなメーカーで同様に採用している。

 今回はスレッド部は普通のナットとしてデザインしたけど、本物はおそらく先端が楕円形にカシメてあるはず。それでボルトに食い込んでセルフロックナットとして使える。12角が上部まで無いのは、セルフロック用の変形を見込んだ分もあるのかも。

 とりあえず、12角ナットで使用する工具の疑問は解けた。市販の普通の12角レンチやソケットが使える。それだけ。12角レンチ/ソケットは12角ナットと6角ナットの両方に使えるけど、6角レンチ/ソケットは12角ナットには使えない。


 12角ナット、手で回すのにすごく手触りが良い形状。セルフロックナットだと最初の方しかねじ込めないけど、それでもhand-tightで締めるのに便利そう。


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 PRN36が320週目576996秒(Sat 16:16:36Z、6月1日)から出ていたっぽい。数フレームに1回(SF4/5のタイミング?)で不正なメッセージが放送されている。金曜17:48:36Zのサブフレームが最後かな?


 正常なサブフレームは、ざっと見た感じは内容も正しそう。ただし当初はURAが大きくてSV HEALTHが全ビット1埋め。最後の方に受信したサブフレームは、SV HELATHこそ全ビット1埋めは変わらないけど、URAは6まで下がっていた。

 不正なサブフレームは、ワード1とワード2は正しそう。少なくとも、正常と考えられる衛星と同じビット列が放送されている。ワード3からワード10までは全ビット(パリティ含)が1と0の繰り返し(0x2AAAAAAA)で埋められている。ただしワード10の最後の2bitは航法メッセージの構造上、ゼロクリアされている。


 PRN36のエフェメリスから求めた適当な時刻の位置と、同じ時刻(18秒前)をTLEで計算すると、NAVSTAR 63 (USA 203)が4.1kmくらいの差になる。TLEの精度を考えれば非常に高い精度で位置が一致しているから、PRN36は34661U 2009-014A USA-203で間違いないはず。

 WikipediaのList of GPS satellitesによると、この衛星はL5のデモ機として打上げられたが、信号品質が悪かったために正式に運用される前に退役して、予備として置いておきつつ時々運用している衛星らしい。

 USCGのWebサイトで、NANU 2025017として、PRN35, 36, 37を使うと通知が出ている。35,37は今のところ見かけていない。



 あと、PRN142のエラーフレームも復調してみたけど、MT2,3,4(高速補正)、25(長周期補正)、MT26(電離層補正)が出ていて、しかもCRC値が必ず同じ値になる。ランダムエラーの場合CRCはランダムな値になるはずだから、毎回同じCRC値が出るということは、意図的な不正メッセージだと思う。ただ、なんでそんな物を出しているのかが理解できない。

 不正なメッセージ(SBASの仕様で定められたアルゴリズムから逸脱したメッセージ)を実験的に放送する手段として、CRCが固定値になるように改変したメッセージを放送して、通常の受信機ではCRCエラーで棄却、実験用の受信機では予め設定したCRCが得られたら実験用メッセージとして読み込み、みたいなことをやっている可能性は皆無ではないにしても、そんなことやるかなぁ。

 あるいは受信側(復調処理)の問題かもしれないけど、142からも正常なメッセージが受信できているし、142以外のSBAS衛星(QZSS L1S含む)では全く問題なく受信できているから、少なくとも142固有の相性問題だと思う。でも、SBASメッセージに衛星固有のメッセージは無いからなぁ。



 LNAVは航法メッセージにTOWがあるので、衛星時刻を直接時刻を観測できるけど、SBAS衛星にはそういうメッセージは無いので、LNAVから時刻情報をコピーして、SBAS衛星の時刻を観測。LNAV/SBASのエフェメリスから観測点との距離を求めて、グラフ化。

 青がLNAV放送衛星、橙がSBAS放送衛星。

 LNAV衛星にフィッティングした直線にSBAS衛星も乗っているので、正しく測定できていそう。


 LNAVだけでも8機いるから、SBASを使う旨味っていまいちないのよな。あと、PRN142みたいに明らかに不正なSBAS衛星(エフェメリスが正しくない)もいるから、それを除外するアルゴリズムも必要だし(現状の142のエフェメリスだと、Z軸の位置と速度が0なら除外する程度で良さそうだけど)。

 SBASを含めると13機まで増えるからDOPは多少下がるけど、静止衛星は天球上の一部に偏って分布しているから、大幅な改善にはならないかな。


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 C#のDateTime/DateTimeOffsetのParse、文字列の後ろにZが入っていると特殊な処理が走るけど(UTCとして取り扱って、DateTimeならローカル時刻のオフセットを加算、DateTimeOffsetならタイムゾーンゼロで保持)、ToStringのformatオプションにZを入れてもUTC処理が走らないのが地味に不便。フォーマットにZを指定したらUTCに換算して表示してくれたら便利だったのにな。C#の互換性のポリシー的に今更変えることもできないし。


 C#、byte[]arrayに対してif(array is "hoge"u8)とかif(array is [0,1,2,3,.."hoge"u8])みたいな書き方できないのが不便なんだよなー。


 VS CodeでJavaScript書いてて、三項演算子をネストすると1段ごとにインデントが1段増えるの、地味にキモいからやめてほしいんだよなー。