2019年9月30日月曜日

超音波レコーダ

 ちょっと思いつきで、超音波を記録するレコーダを作りたいな、と思っている。

 ざっくりとした要求は

 1) 超音波を受信できること
 2) 超音波の帯域幅は十分に広いこと
 3) 位置情報を記録すること
 4) 時間情報を記録すること
 5) 位置・時間情報は超音波と同期できること

 という感じ。

 追加の要求として、6) AGC、も要求。

 1は当然として、2は最低±3kHz、おそらく5-8kHzくらあれば十分。
 3と4はGPSを使うことになるはず。それを5を満たす方法で記録する必要がある。
 AGCに関しては、ある程度のダイナミックレンジの超音波を記録する予定なので、オペアンプのゲインを調整してくれたら嬉しいな、という感じ。これに関しては完全にアナログ回路の処理なので、どうなるかは未知数。

***

 似たようなヤツだと、電離層のレーダーのレコーダーの話が出てくる。

 [EISCAT-IF受信機の製作](http://stdb2.isee.nagoya-u.ac.jp/member/hamaguti/EISCAT-IF-RX/EISCAT-IF-RX.html)

 // 最近リンク集PDFばっかりで、このページ入れてなくて、ブックマークもしてなくて、探すのに苦労したorz

 このレコーダはVHF/UHFレーダーのIFをGPSでタイミング同期しつつ記録する、というもの。周波数帯域こそ異なるが、要求は結構似ている。
 このレコーダは1Msps程度でサンプリングしているが、超音波レコーダの場合はおそらく20kSPSとか48kSPSとかになるはず。
 それと、このレコーダは3chの信号を使っているが、扱いやすさを考えると2chでなんとかしたい。超音波を8kHzあたりににシフトしてWAVとして記録すれば、おそらくPC等で再生すれば何らかの変調が聞こえてくるはずで、その意味でPCで扱いやすいファイルフォーマットを使うのは意味がある。

 例えば、ch1にI信号+GPS UART、ch2にQ信号+GPS PPS、という感じにして、IQ信号は4-12kHzの範囲、UART/PPSは14kHzあたりのOOK or FSKとして記録すれば、IQ信号から3-13kHzあたりのBPFを通せば超音波信号を取り出せて、13-15kHzあたりのBPFを通せばGPS信号が取り出せて、時間同期も高精度に行える。

 ただ、PPSはせいぜい1Hz10%のPWMなので好きなように変調して記録できるが、UARTは結構面倒な気がする。
 よくあるボーレートだと9600baudとか115200baudだけど、48kSPSで記録するとしても9.6kbaudはギリギリと言う感じがするし、115.2kbaudなんぞ記録できるわけがない。UARTは下手に変調せず、適当なボーレート(14.4kbaudあたり?)を直接加算してしまったほうがいいかもしれない。それでも心配事は残るが、3-13kHzあたりの急峻なBPFならUARTを除去できるだろうし、HPFを通せば歪んだUART信号は取り出せそうな気がする。デコードするのは大変そうだけど。

 超音波を0Hzにシフトしないなら、IQで記録する必要性は低いかもしれない。低周波側にシフトしてBPF通して記録すればいいわけで、そもそも上側シフトはナイキャスト周波数を大きく超えているから、BPFすらも不要かもしれない。
 とすると、WAVは1chで足りる計算になる。あるいは、IFとGPSを分離して2chにするとか。でも周波数的にIFとGPSを分離できるなら、1chでもいいはず。


 もうちょっと真面目に考える必要があるけど、結構簡単に作れそうな気がしてる。アナログ回路がネックだが。
 ただ、超音波はマイコンのADCで直接扱える周波数だから、IFへのシフトはフルデジタルで処理できる。GPSに関しても、マイコンのUARTではなく、ADCから入力するのが特殊な点だけど、AFへの加算とかはフルデジタルだから、回路的気にはかなりシンプルになるはず。
 STM32F3のNucleoボードとか使ったらかなり簡単に作れそうだなぁ。あんまりNucleoは好きじゃないけど、外部CRいくつか付ける程度で必要なアナログ回路が完結するのは十分に魅力的。STBee F4miniより安いし。。。ちょっと大きいのが難点。


 もうちょっと色々考えつつ、予算と気力を確保してこなきゃ。。。
 最低でも4個程度、おそらく5-6個は必要になるから、予算確保も大変。まぁ、1個作って動作確認しちまえばあとは惰性でなんとかなるだろ……

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