2019年1月20日日曜日

探査機の平面アンテナ

 [第2話 平面アンテナが金星と地球を結ぶ: 届け、あかつきの星へ: NECの宇宙開発利用への取り組み「宙への挑戦」 | NEC](https://jpn.nec.com/ad/cosmos/akatsuki/02/index.html)

 あかつきの平面アンテナの話。

 火星探査機"のぞみ"のハイゲインアンテナ(HGA)から炭素繊維を使用したパラボラアンテナが使用され、"はやぶさ"や"かぐや"でも使われたそう。

 ただ、パラボラは電波だけでなく光波も集光してしまうから、太陽に近い軌道に乗ろうとすると、給電部の温度が上昇してしまう。また、軽量化に限界があったり、スラスタ等の自由度にも影響があるらしい。

 平面アンテナの構造としては、スロットアレイアンテナを螺旋状に巻き付けたような感じなのかな。
 パラボラアンテナは給電部への配線で損失があるが、平面アンテナはその分が必要ないから、トータルでは平面アンテナのほうが効率がよく、その分アンテナを小型化・軽量化ができる。はやぶさのHGAは直径1.6mだが、あかつきでは90cmとなり、重量は1kgまで軽量化できたらしい。
 一方で、平面アンテナは特定の周波数に最適化されているから、アップリンクとダウンリンクで別の周波数を使う場合は、それぞれのアンテナが必要になる。実際、あかつきではHGAとして大型のHGA-TXと小型のHGA-RXの2枚が搭載されている。受信アンテナが小さいのは、送信側(地球)から高出力で送るのかな?

 はやぶさ2では平面アンテナが2枚乗っているが、これはテレメ(ダウンリンク)に8GHz帯と32GHz帯の2種類の周波数を使うため、それぞれの周波数のアンテナが搭載されている。

 ところで、はやぶさ2では平面アンテナは2枚しかないわけだが、コマンド(アップリンク)はどうするんだろうか? X帯で送受信できるのかな?

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