ざっくりとスラスタ(電磁弁)の配置を考えてみた。
便宜的に、画像の左下をX+、右下をY+、上をZ+とする(SketchUpの軸)。
X軸にバルブが4個、Y軸に2個、Z軸に1個、の計7個。
内、XYの6個は小型のバルブ、Zは標準サイズで、Zは推力を出すことを目的としている。Y軸はピッチング、X軸はヨーイングとローリングを担当する。
思ったより、残容積少ないなぁ。
バルブの配置の関係で下部の空間があまり有効に使えていない。配管をうまいこと処理できれば、もう少し下に寄せられそう。
キチキチまで下げれば60mmは下げられるから、かなり空間を確保できる。
ところで、バルブは小さい方が1個45g、大きいほうが300gで、レギュレーションで許された最大1kgの内の570gが下部に集中することになる。
構造材にどれくらい重量が必要だろうか? 電装系も含めて400gで作ったとすると、推進剤は30gしか充填できない。スラスタとしての用をなさない。
570gの内、キック用のバルブが300gを占めている。つまり、このバルブを捨てれば、バルブ部は270gで収まり、推進剤350gを含めても620g、残りの350g程度を構造+アビオに割り当てることができる。
さて、キックステージがなくなると、姿勢制御しかできなくなる。
重心に近い位置にフィンをつけて、α/βで揚力を稼いで移動を行う、という方法もある。ただ、「それをやるならフィン(+サーボ)で制御しろよ」という話になってしまうんだよなぁ。
例えば、X-面のバルブを捨てて、X+面に4個という構成にすれば、ローリングとピッチングが行え、またすべてのバルブを吹けばX-方向に押すことができる。
他の方法としては、スピンアップ用(と必要ならスピンダウン用)のバルブを載せて、積極的に筐体を回転させ、他の2個のバルブをタイミングを合わせて吹けば、姿勢制御と簡単な位置制御ができるはず。SS-520-4号機のラムライン制御みたいな感じ。
SS-520-4のラムライン制御部は、ちゃんと資料を見てないが、4個のスラスタを配置し、スピンアップとスピンダウンと平行移動ができるようになっている感じかな?
定レートで回転させながらスラスタで制御するのは、ロケットだとスピン安定中に制御できるとか、ミサイルなら1次元センサアレイで2次元画像を得られるとか、いろいろ利点がある。
スペースプローブの場合でも、比較的扱いやすいフォトダイオード等を並べるだけで空間を走査できるという利点がある。ただし、常に大きなレートで姿勢が変化し続けるから、ジャイロ・加速度の積分誤差が溜まりやすい気がする。
とりあえずは、上の図からキックスラスタを除いた構成かなぁ。
姿勢制御しかできなくても、GoProとか載せて「ちゃんと姿勢制御できてるぜ!」みたいなことも言えるし。
そもそもなんでスラスタで制御するんだ? と記憶をたどってみたが、どうやら「IMUで制御したいよね」という流れらしい。
ジャイロや加速度を計測するだけで、パラシュートで回収するだけじゃ面白くないから、制御しよう、ということなのだろう。ということは、スラスタにこだわる必要はなく、フィンを開いてサーボで制御したっていい。
ただ、フィンで制御するには、フィンの展開機構とかいろいろ作る必要があるから、そのあたりが大変。スラスタだと、少なくとも可動部は作る必要がない。
さて、この判断が後々吉と出るか凶と出るか。
ジャイロで制御したいだけなら倒立振子でも作ってろ、という気もするんだよなぁ。
0 件のコメント:
コメントを投稿