という本を読んだ。
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ビジネス書かな。NC制御器が生まれた当時の情勢とか、日米の発展の違いはどのようにして生まれたか、今後の教訓として何を学ぶべきか、みたいな。
NC制御器を発明したのは米国であるにもかかわらず、現在の日本のCNC工作機械が米国のそれに比べて優勢なのは、米国は強く、日本は弱かった、みたいな感じ。
米国は各工作機械メーカーに体力があり、それぞれがNC制御器の独自開発を行った。そのため各社間で互換性がなく、ユーザーにとっては使いづらかった。一方で日本は工作機械メーカーがエレクトロニクスに手を出せるだけの体力がなく、エレクトロニクスを本業としていた富士通がNC制御器を開発し、各社がそれを採用したために、メーカー間で互換性があり、またあるメーカーに搭載された新機能が別のメーカーでも使える、といった関係性があった。
ただ、なぜそのような体力の違いが生まれたかというと、米国は航空・自動車といった大規模な企業向けの多機能な工作機械を主に作っていた。一方で日本は町工場向けの工作機械が主であり、高性能・高収益な工作機械を作っていなかった。大企業向けの場合は低コスト化よりも高性能が優先され、町工場向けの場合は高性能よりも低コストが優先されたため、その後の発展(ソフトウェア化)に違いが出た。両国ともに工作機械メーカーは各々のユーザーの声を聞いて開発を行っていたが、ユーザーの声を聞いたからと言って将来的に発展できるとは限らない。
というような話。
読み物としては面白かった。結構サクサク読めるし。
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