2020年11月25日水曜日

シュリーレン撮影

 SmarterEveryDayとか、いともたやすくシュリーレン撮影が多用されてる。調べてみると、セットアップはかなり簡単らしい。

 https://en.wikipedia.org/wiki/File:Classical_Schlieren_Imaging.jpg

 点光源とナイフエッジを並べて、凹面鏡で光を反射してナイフエッジへ照射し、ナイフエッジの後ろにカメラを置く。あとは鏡の前に撮影対象を置くだけ。

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 ということで、撮影した写真がこちら。



 1枚目は1番最初に撮影した画像。まさか1発で成功するなんて。

 1枚目は小型のライトを光源に、2枚目は光ファイバを使って点光源で撮影。ファイバを通して輝度が低い分、明るめの設定で撮影しているので、手とか炎も写り込んでる。

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 別の光学系で撮影。


 焦点距離長めのレンズなので解像度高めに撮れる。

 点光源だと切るのが大変なので絞らずに当ててる。木造建築だと歩くだけで微妙に床が歪む。三脚の高さ分増幅されて出てくるのでわずかな歪みが大きなズレになる。鏡で反射するからさらに増幅される。

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 今回使った鏡は、15年くらい(以上?)前に近所の某施設で捨てるというのでもらってきた反射式望遠鏡の主鏡。接眼レンズとか三脚とかは無かったので望遠鏡としては1回も使われず、ホコリだらけで物置の奥に忘れられてたやつ。まさか日の目を見ることになるなんて。いや、言葉の綾というか、太陽光源で撮影してるわけじゃないから日の目は見てないんだけど。

 口径は100mmくらいかな。撮影範囲もその大きさ。あまり大きな現象は撮影できない。

 日本で衝撃波を作ろうとすると、結構大変。アメリカだと銃撃ったりいろいろできそうだけど。おなじみの鞭を使うにしても、結構な広さが必要になるし、撮影範囲もある程度広い必要がある。そもそも衝撃波は早いから、面積が小さいと有意に撮影できない。

 衝撃波を撮影するには、やはりハイスピードカメラがあったほうが良さそう。普通の59.94fpsくらいのカメラだと1フレームで5.6mも伝搬する。5000fpsでも70mmくらい伝搬するので、鏡の口径は30cmくらいは欲しい。

 炎みたいな温度差による密度の差であれば、瞬間的な現象じゃないから、任意のタイミングで1枚撮影すれば済む。動画で撮ってもいいけど、動きがないのであんまりおもしろくない。

 小さい衝撃波でいいなら爆竹とかでも作れそうだけど、タイミングが難しそう。導火線のタイミング精度は悪いだろうし、破裂した瞬間を計測してシャッター切る必要がある。シャッター動かすのは遅延大きそうだから、細いワイヤが破裂で切れるようにしておいて、破裂した瞬間にLEDを点灯させて、シャッター長めで撮影する、とかかな。

 凹面鏡は、光学機器として買うと高そうだけど、メイク用品で売ってるやつが安くて良さそう。そんなルートで買えるなんて驚きだよ!! 20x28cmで1枚1600円だそう。奥様1枚いかがですか! 凹面鏡だと拡大して見えるので便利なんだそうだ。さすがに光学機器じゃないので焦点距離とか反射率みたいなスペックは書いてないけど、そんなにこだわって使うものでもないし。もしかしたら焦点距離短すぎてシュリーレンには向かないかもしれないけど。


 さて、シュリーレン撮影の方法はわかったから、あとはハイスピードカメラと実銃の確保を……(ヤメナサイ

 衝撃波が出る行為、爆轟にしろ弾体にしろ、日本では基本的に法規制されてるからなぁ。どうしたものか。1MPaの圧縮空気吹いて遷音速風洞作れるかな? さすがに家でお手軽って雰囲気じゃなくなってくるけど。


 ちなみに、シュリーレン撮影は1864年頃に開発された技法なんだけど、シュリーレン現象自体は1665年頃に観察されていたらしい。同じく凹面鏡を使うニュートン式望遠鏡が考案されたのが1668年だから、それよりも前。

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