地球儀の右下のキューブは概ねECEIに軸を合わせてある。
ALOS2に乗っているやつはALOSの軸に合わせてある。
QZSに乗っているやつは、QZSの軸ではなく、東西南北と上下の目安に使うキューブ。
京大防災研究所が配布してる地球のペーパークラフト。菱形三十面体の形状。震源が深さで色分けしてプロットされてる。環太平洋火山帯がクッキリ。
台座は輪っかで、球体に近似した多面体を置いてあるだけなので、好きな姿勢で置ける。斜めに置けば自転軸の傾斜も再現できる。えーっと、地球の自転傾斜角は…… ルカ姉はなんて歌ってたっけ? かなり球体に近いとはいえ、それでも結構たいらなので、光を当てても影はあんまり綺麗に出ない。そういう使い方をしたいなら普通の球体の地球儀を買ったほうがいい。
直径は8cmくらいで、およそ1.6億分の1くらいか。このスケールだと静止軌道は表面から22cmくらいの位置。そのスケールでは、人工衛星の構体の長軸が20ナノメートル程度に相当する。髪の毛の太さより3桁くらい小さい。月までの距離は2.3m弱。月、遠いなぁ。
キューブ、いろいろバリエーション豊かに作ってる。いちいち試作するのが面倒。。。
右手系3種類と左手系2種類、ENUとENT、サイコロ2種(CWとCCW)。A4用紙1枚でキューブ6個分作れる。
軸の座標、右手と左手。親指・人差し指・中指を直交させて、それぞれXYZとしたときの向きが、右手系と左手系になる。回転は、親指(X軸)を伸ばしたままで、他の指で握りこぶしを作る。そのときに指が向く方向が回転方向になる。つまり、正の方向に回転させた場合、右手系では、親指の先(X軸の正側)から原点に向かって見たときに、反時計方向になる。Xを軸に、Y軸方向をZ軸方向に倒したときの動きが、+90度の回転。
用途によって使う座標系は色々変わって、特にデジタル処理界隈(CGやCAD)は結構面倒なイメージ。2次元画像(ペイントソフト)だと右がX、下がYが多いと思うけど、Bitmapファイルや2Dゲームでは上がYだったり。3次元だと、右がX、上をYにして、奥がZか手前がZかによって右手系と左手系が生まれたり。プレイヤー側がZ+なら右手系、プレイヤーから見て向こう側(画面の奥)がZ+なら左手系。Zが上のシステムもある。
衛星の位置計算とかだと(UV平面や極座標は無視した場合)、慣性空間固定のECI、地球固定のECEF、ともに右手系で、経度0度がX、東経90度がY、北緯90度がZ、の向き(ECIも春分点を基準に同様)。ある点から別の点へのベクトルに使うENU(East, North, Up)も、右手座標。
飛行機は上から地上を見下ろすような使い方が多いので、ENUではなくEND(East, North, Down)が使われているが、これも右手座標。飛行機固定の座標は、前方がX、右翼がY、下がZ。ECEF空間の軸に合わせようとすると、経度0度、緯度0度、ヘディング0度で水平飛行している状態で90度引き起こした姿勢。あるいは、南極点から緯度0度方向へ向けて飛行している姿勢。
ロケットの場合、例えばイプシロンだと、機首方向がX、ランチャーブームの反対側がZの右手系。ランチャを真東に向けて打つ状態を考えると、上がX、南がY、東がZ。飛行機の姿勢で考えると、ランチャーブームを水平に倒してブームで吊った(RIM-7の待機姿勢みたいな)状態が、飛行機の水平飛行と同じ姿勢(イプシロンは吊れないけど)。Falconもイプシロンと同じ座標軸(運搬ビークルがZ+側)。
人工衛星の場合、打上げ時はロケットの管轄なので、ロケットと同じ座標軸を共有し、振動や衝撃や分離のデータはそれを基準に与えられる。ただし複数の衛星を同時に打ち上げる場合は、個別に定義される。例えばイプシロンは複数衛星搭載構造がロケット側で用意されて、それを使った場合の軸のとり方はイプシロンロケットユーザーズマニュアルに記載されている。概ね、放出する際にX+方向へ加速されるような軸のとり方になる。ただ、J-SSODだとZ+方向へ加速して放出したりするので、詳細は各ユーザーズマニュアル等を参照。
運用中の人工衛星の場合、地球観測衛星であれば、おそらく飛行機と同じような座標のとり方になる。つまり、進行方向がX+、地心方向がZ+の、右手系。例えばETS-7やISSがこの座標系を使っている。静止軌道とか準天頂軌道の衛星でも、おそらく同じような座標のとり方のはず(例えば、QZSはZ軸で姿勢を変えるヨーステアリング運用があるけど、飛行機のヨーイングもZ軸で回す)。地球を相手にする衛星(地球観測・通信・放送・etc)の場合、地球に対してある程度一定の姿勢で飛行し続けるから、飛行機と同じ軸のとり方をするには妥当性がある。
一方で、天体観測衛星の場合は、飛行姿勢は一定ではなく、観測対象に応じて姿勢が変化する。この場合は、独自の座標系を使ったりする。例えばASTRO-Hでは、光軸方向(目標天体方向)がZ+、太陽方向(SAP正面)がY+の右手系を使っている。「前がX」でも「横がY」でも「上下がZ」でもなく、飛行機やロケットの座標のとり方とは全く異なる座標系を使っている。
ちなみに、立方体にXYZのラベルを張ってすべての正の面が見えるように持った状態で、XYZの順に1から3の数字を書き、対面には和が7になる4から6の数字を書いた場合、右手座標は数字の並びが反時計回りに、左手座標の場合は時計回りになり、サイコロの時計回りと反時計回りはこの状態を指している。
3Dゲームプログラマーが集まってボドゲやるときは、ある人は「俺が使ってるエンジンは左手系だからCWのサイコロ以外認めん!」と言い、また別の人は「まったくこれだから最近の若いモンは。右手系のCCW以外はありえないだろう」とか言い出すんであろう。んなこたぁ無いか。そもそも右翼左翼の概念はゲームプログラマーというよりフライトシミュとか飛行機やってる人の概念だしな。
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