2016年12月30日金曜日

長征2号

先日打ち上げられた長征2号のTLEです。
JS Orbit

4個の物体が軌道投入されており、A-DまでそれぞれSUPERVIEW-1 01, SUPERVIEW-1 02, BY70-1, CZ-2D R/Bです。

前2個は高景一号01星, 高景一号02星と中国語表記されるようですが、新華社日本語版の紹介によると「リモートセンシング商業衛星」とのことです。

またBY70(八一・少年行)は「中高生40名余りが研究と製作の全過程に参加し」とのことで、教育的な意味合いの強い衛星だそうです。写真を見る限り2Uか3Uくらいのキューブサットだと思います。「八一」は参加した生徒が所属する学校に由来するようです。

リモートセンシング商業衛星「高景1号」が成功裏に打ち上げられ 中国初の中高生の科学普及活動を目的とした小衛星を搭載して打ち上げ_新華網日本語

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ところで、中国語版wikipediaには長征2号Dの打ち上げリストがあり、今回の打ち上げ(F32)もすでに記載されています。それによると、SUPERVIEWは失敗、BY70は成功とされています。ちなみにそのリストによると今回の打ち上げ以外はすべて成功しており、今回が初めての失敗となるようです。
前述の記事では「成功裏に打ち上げられ」とのことで、SUPERVIEWも成功しているような書き方ですが、続報が待たれるところです。


中国の宇宙開発は日本からも注目されており、またSUPERVIEWは初号機ということもあり、たぶん詳しい誰かがちゃんとしたニュースサイトにまとめてくれると思うので、それを待ちましょう。

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URLにTLEを入れるのは、手軽という意味では良いと思うんですが、鮮度という意味ではあまり良くないなぁと思い始めてます。とはいえ何か良い方法が思いつくわけでもないんですが。このあたりはもう少し考えてみようと思っています。

2016年12月29日木曜日

JS Orbitの更新

JS Orbitを少し更新しておきました。
JS Orbit

eventsの下にOrbit Statusという項目を追加し、近地点, 遠地点, 軌道長半径, 焦点, 可視範囲を表示するようにしました。


Apogeeが遠地点、Perigeeが近地点でそれぞれ地心からと地表からの距離を表示しています。ただし地表からの距離は地球直径を6378kmとした場合の近似です。そもそもJS Orbitの精度がそれほど高くないのでこれくらいは誤差の範囲ですねッ!
semi-major axisは軌道長半径で、Focalは焦点の位置です。軌道長半径+焦点が遠地点、軌道長半径-焦点が近地点です。
Field of Viewは衛星からどれくらいの範囲が見えるかを示す値です。

緑の円が地球、赤の十字の部分に衛星がいると考えて下さい。1本の水色は衛星と地球の中心を繋ぐ線で、もう1本は衛星の中心と地球の表面を通る線です。Field of Viewは上の図のなかでθと書かれている部分の角度でです。衛星がどんなに離れても90°を超えることはありません。衛星は無限遠よりはるかに近い位置にいますから、さらに狭くなります。例えば静止衛星であれば80°程度、地表400km程度(ISSのあたり)では20°程度です。

今回の更新はこんなところです。

2016年12月27日火曜日

ネタ:チャフ

コンサートのクライマックスでリボンが吹き出すような演出が有りますよね。メタルギアソリッドをプレイしたことが有る人ならわかると思いますが。あれは「チャフ」と呼ばれる装置の1つです。これは戦闘機や大統領専用機にも搭載されている装置で、その性能は折り紙付きです。
用途にはいくつか有りますが、コンサートで用いられているチャフは電波の妨害を目的としており、ワイヤレスマイク等を盗聴している電波に対して妨害を行うことにより、不正な手段で作成されたコンサート音源の流通を防止することに有ります。

というネタを思いついたので家族と紅白歌合戦を見ているときにでも披露してみて下さい。


アルミ蒸着でキラキラしてるやつとか意外とちゃんと使える気がする。
Ω「敵がレーダー誘導爆弾を使おうとしているらしい」
ΩΩΩ「ナッ ナンダッテー」
「任せろ!俺は舞台装置作ってるやつにコネが有るんだ!絶対に阻止してみせる!」
ΩΩΩ「おぉっ!!」
some hours later...
ΩΩΩ「レッツ・ショータイム!!」
みたいなネタでどうぞ。敵の占領下に有る街でコンサートにかこつけてレジスタンスがチャフを打ち上げて防空レーダーを無効化した後に生き残りの軍がヘリで突入するとか。
まぁ、ラストシップではアーレイバークを偽装するのにアルミホイルを使ってましたから、フィクションにアルミ箔ネタは鉄板だと思います。

そういえばレーザープロジェクターを演出で使うときってすっげー面倒な安全管理が必用だけど、チャフの反射波とかはどう扱ってるんだろう。せいぜい一瞬だから悪影響はないってことにしてるのかな。


今更書く必要もないと思うけど、コンサートでチャフ云々はもちろん嘘なのであしからず。
ミクさんマジ天使(マジカルミライBD見てた)。

2016年12月25日日曜日

ふらいとでーたれこーだーっぽい何か


最近、久しぶりにMS FSXをやっています。空母に着艦してみたり、ヘリの練習をしてみたり。半年ぶりくらいかな。しばらくやっていなかったのですっごいヘタになってます。着艦はアタフタしてるしスリングは全然できなくなってるし。

ただ飛行機を飛ばす練習とかしていても、あんまりモチベーションが維持できないので、とりあえずSimConnectで位置や速度をNMEAで吐き出せるアプリを作ってみました。
上の画像は新千歳空港でF/A-18を飛ばしたときの経路です。最後に変な方向に行ってるのは滑走路上に別の機体がいたためです。シミュだからってサボらないでちゃんとATCの許可取らないとダメですね。

NMEAは電子工作でお世話になっていますし、デファクトスタンダードなのでいろいろな用途に使えます。もちろんGoogle Earthにドラッグ・アンド・ドロップで読み込ませることもできます。
電動雲台とか作って自動追尾をやるときのサンプルデータとかにも良いかも。FSXの旅客機なり戦闘機なりヘリなりを追尾できればだいたいの物理法則に則った移動物体は追尾できると思います。RasPiとかでADS-Bの位置情報をNMEAで吐き出せばそのまま実世界のトラッキングにも使えますしね。

とか色々妄想を深めつつ、ちゃんと練習もしなければ。。

2016年12月24日土曜日

アリアン5

スカパーの衛星等を載せたアリアン5の打ち上げがありました。



JS Orbit

wikipediaのアリアン5打ち上げリストによると今回の打ち上げはStar One D1という衛星とJSCAT-15の2機を打ち上げたようです。前者はブラジルの通信衛星、後者は日本の通信衛星です。

打ち上げ時に固体ブースターからパネルがペリペリと剥がれているのが面白いですね。低温燃料が入ってるというわけではないと思うので、霜の付着とかは無いはずなんですが、何のためのパネルなんだろう。
あと管制チームがお揃いでキラキラしてるのも面白いです。


この打ち上げは今年82回目の打ち上げですが、このグループでは4個の物体が打ち上げられています。衛星2機とR/Bが2機だと思われます。

アリアン5は極めて大きなロケットなので、1回の打ち上げで2機の衛星を軌道に投入できるわけですが、ロケット最上段に1個目の衛星を包み込むような構造体(Sylda、シェルダ?)が有り、その上に2個目の衛星が乗っています。フェアリングはシェルダを含めたすべてを包み込む大きさになっています(詳しくは下にある動画リンクで確認して下さい)。

同時2機打ち上げでは、昨年初めに打ち上げられた「オール電化衛星」とも表現されるボーイング702SPバスがあります。この衛星は上下2機を組み合わせて打ち上げられるように設計されており、実際にそのように2機同時打ち上げが行われています。

All-electric Propulsion Satellites

この方法ではシェルダという、ロケット側からすれば「余分なお荷物」を載せる必要はありませんが、下の衛星から見れば打ち上げ時は上に数千kgの重りが乗っていることに耐える必要があり、しかもその強度を確保するための構造材は軌道上で運用する時には余分な重りとして最後までくっついてきますから、軌道変更等では衛星に搭載された限り有る燃料をより大量に使用してしまいます。

それぞれ一長一短が有るわけですが、アリアン5はロケット側で「棚」を用意する選択をし、1回の打ち上げでR/Bが2個発生するのはそういった理由によります。



フェアリングの分離が18分頃、44分頃にStar One D1が分離、46分頃にシェルダを分離し、58分頃にJCSAT-15を分離しています。


JCSATは近地点250kmあたり、遠地点35700kmあたり楕円軌道を回っています。これは典型的な静止トランスファ軌道です。現在のところ軌道傾斜角が6度ほどありますが、これは射場が北緯5度付近に有るためです。

***

最近は打ち上げのたびにJS Orbitのリンクを張ってるだけになってますね。TLEコピペするだけなので楽。そろそろ他のネタを探してこないと。。えーっと、あけおめことよろ?まだ早いか。


追記:2016-12-25
TLEが更新されてR/B等も確定しました。
JS Orbit
1つは"ARIANE 5 R/B"でもう1つが"AREANE 5 DEB [SYLDA]"となっています。前者が最上段、後者がシェルダです。ロケットボディではなくデブリの扱いになるんですね。
それからJCSATの方も静止化が進んでいるようです。前回紹介したときは離心率0.73で平均運動2.3ほどでしたが、今では離心率0.30で平均運動1.5ほどです。それに伴い近地点は16000km、遠地点は36000kmほどになっています。

2016年12月21日水曜日

ERG

ジオスペース探査衛星、ERG(あらせ)のTLEが出ていました。
2016-080A               
1 41896U 16080A   16355.92717683 -.00731813  00000-0 -10074+0 0  9992
2 41896  31.3930 290.1072 7076016 115.6541  66.7571  2.55779060    14
2016-080B               
1 41897U 16080B   16355.84371275  .02432781  00000-0  34047+0 0  9995
2 41897  31.4065 290.1891 7046970 115.4976 353.6704  2.59500923    10
JS Orbit

おそらくAが衛星、BがR/B(イプシロンの3段)だと思います。


離心率0.7という楕円軌道のため、逆行するような動きになっています。


追記:2016/12/22
TLEが更新されました。
SPRINT-B (ERG)          
1 41896U 16080A   16356.60587898  .00530202  00000-0  69308-1 0  9994
2 41896  31.4624 289.8921 7072393 115.9622 332.7906  2.56375098    34
EPSILON R/B             
1 41897U 16080B   16356.20480958  .00001000  00000-0  19929-3 0  9995
2 41897  31.4058 290.0684 7051235 115.6768 330.3194  2.58962011    27
JS Orbit

イプシロン初号機で打ち上げられたひさき(SPRINT-A)の続きの名前で、カッコ内にERGとされています。ちなみにひさきは現在のところ"HISAKI (SPRINT-A)"という名前で登録されています。探せばSPRINT-Bという名前の(あるいはSPRINTシリーズであるとされている)記述はありますが、あんまり一般的には使われていない気もします。TLEの名前が変更されることって有るのかな。まだ衛星の分類もされていませんから、そのあたりの情報更新が楽しみです。

2016年12月20日火曜日

妄想:はいふり

ハイスクールフリートネタバレ等々

キューブサット

昨日放出されたキューブサットと思われるTLEが出ていました。

1998-067KR              
1 41895U 98067KR  16354.71778486  .00074048  00000-0  11035-2 0  9999
2 41895  51.6395 212.9464 0004321  14.8409 109.9371 15.54415999    15
JS Orbit

TLEは基本的に「打上年(下2桁)」と「その年の何回目の打ち上げか」と「その打ち上げの何個目の放出か」という情報が書かれています。上のTLEでは98067KRの部分で、1998年の67回目の打ち上げ、304個目の放出、ということになります。
この衛星が宇宙に行ったのは今年ですが、ISSからのキューブサット放出はこのようにちょっと直感的ではない状態になってしまっています。


すでにSTARS-Cのビーコンは取れているようですね。ウチにもUHFのアンテナやワンセグチューナーはあるので、受信しようと思えば取れると思いますが、クソ寒い真冬の北海道なのでこの時期はあんまり気乗りしないです。ここ最近ずーっと天気悪いですし。アマチュアUHF帯は違法無線多いから嫌なんだよなぁ。。


追記:2016/12/21
衛星名がSTARS-Cに更新されました。
STARS-C                 
1 41895U 98067KR  16355.14554096  .00089933  00000-0  13320-2 0  9994
2 41895  51.6402 210.8150 0004357  15.2016 344.9096 15.54497736    82
JS Orbit

それと近いうちに昨日打ち上げられたERGも追加されるはずです。

2016年12月16日金曜日

JSorbitのアップデートとか

【やじうまPC Watch】「旅客機から切り離すロケット」衛星の投入に成功する  - PC Watch

エアロンチのロケットから衛星8機を軌道投入だそうです。衛星名はCYGNSSで、画像検索するとロケットと結合してる写真とか出てきますが、衛星らしくなくて面白いですね。感じとしてはキューブサットに近い搭載方法です。規模としてもそんなもんですが。

TLEデータもすでに出ています。NORAD Two-Line Element Sets
Current Dataの"Last 30 Days' Launches"というテキストファイルです。たぶん16年78回目の打ち上げがこれだと思います。なんかロケットってバンバン打ち上げられてるイメージでしたけど、今年ももう12月半ばでまだ80機未満なんですね。平均すればだいたい4日に1回打たれててると考えるとそれなりに多いのかな?
16-78はA-Jの9セットで、衛星8機+ロケットだと思います。数日中に詳しく更新されると思います。


さて、本題、JS Orbitの件。URLオプションでTLEデータを渡しても表示されない問題を修正しておきました。上記9機のURLはこちら。めっちゃ長いので全文字表示にはしませんでした。また2000飛んで数百文字あるので、Microsoft系のブラウザでは見れないと思います。Chrome等をご利用下さい。


計画性もなくテストもせず一人でチマチマ作ってると思わぬところにバグが有るね。URLでTLE渡すのって前にも別のバグで動かなかったし。

追記:2016/12/17
今朝1時過ぎ(JST)の更新で打ち上げロケット(ペガサス)だけ出てました。
JS Orbit

ロケットと衛星は明らかにRCSが違うだろうから簡単に見分けられるのかな。キューブサットの複数投入だと似た形状がほぼ同じ軌道で放出されるから、見分けるのは大変そう。キューブサットってどうやって判別してるんだろうか。ロケット側から放出したタイミングとか情報もらって、それと軌道を遡って計算して「どうやらこれらしい」とかやってるのかな?

追記:2016/12/18
今日の更新で衛星側の確認もできたようです。
JS Orbit

それとHTVで運ばれたキューブサットの放出もいよいよ1機目が明日に迫っています。それ以降は少し間が開くようですが。
明日放出のキューブサットは2U型で、テザーで2つに分離した後、双方がUHF1chずつ計2chでビーコンを出すようです。10kHz間隔で2chですから、ワンセグチューナー等を使えば双方を同時に受信できますね。

2016年12月12日月曜日

角度の正規化

数ある角度の表現方法の中で、-180度から+180度、もしくは-PIから+PIの範囲への正規化。

public static double DegreesNormalize(double Degrees)
{
    return (RadiansNormalize(Degrees * Math.PI / 180) * 180 / Math.PI);
}

public static double RadiansNormalize(double Radians)
{
    return (Math.Atan2(Math.Sin(Radians), Math.Cos(Radians)));
}

たぶんこれで動くはず。whileやforで回してるわけではないので処理速度は常に一定となる(はず)。おそらく処理系依存ではないと思うけど、ExcelみたいなXとYが逆ってこともあるのでちゃんと確認してから使うように。

2016年12月9日金曜日

Arma3のサプによる弾速への影響

最近Arma3を買ってちょっとハマってます。ウチのArma3めっちゃ落ちやすくて数分ごとに落ちるのでストレスフルですけど。

それはさておき。

Arma3のプレイ動画はyoutubeとかにかなりありますね。特にマルチプレイ。そして「サプを付けてると威力が落ちるから敵にバレたらはずせ」というのが定説なようです。ほんとに?あのArmaが?ということで計測してみました。


レンジ1000mでM18ABRを使用して伏せ撃ち、バイポ使用、通常弾です。ターゲットは1000m先に置いた棚で、射撃は残弾カウンタが変化したフレーム、弾着は棚に当たった破片(煙)が出たフレームです。撃ってる時をGeForce Experienceでキャプチャして後でフレーム数を数えています。
平均速度は銃口初速や弾着の速度ではなく、全体の平均です。本来7.62x51NATOの銃口初速は800m/sほどですから、平均でこの速度ということは弾着時は音速を下回っているはずです。

最初に弾速が変動していますが、たぶん僕の読み取りミスだと思います。それ以外はすべて488m/sで安定していますし。


サプなし1000zはゼロイン1000mでサプレッサーなし、サプなし800zはゼロイン800mでサプレッサーなし、サプあり800zはゼロイン800mでサプレッサーありで射撃しています。すべてレンジは1000mです。

弾速が変化すれば少なからず弾道にも影響があり、弾道が変わればゼロインがズレている場所への弾着にはより大きな影響があります。しかしサプあり・なし共に弾道への影響は気が付きませんでした。弾速が安定していることからも、サプの有無によって弾速への影響は確認できません。
弾丸の威力、すなわち運動エネルギーは弾頭重量と速度にのみ影響を受けますから、弾頭が変化していないと仮定すれば威力への影響も発生していないことになります。

そもそも弾薬が同じであればサプレッサーの有無による運動エネルギーの変化というのは殆どありません。残弾を弾倉1本毎に管理しているArmaが、弾倉の交換も無くサプの着脱だけで装薬量が変わるとは思えません。


話は変わりますが、最近米軍で大規模にサプレッサーを配備しようという動きがあるようです。理由としては心身への影響を含めて様々なものがあり、その中に「過剰な効果があると誤解することを防ぐ」というものがあります。実際にArmaでサプの有無を変えて撃ち比べてみるとわかると思いまますが、サプが付いた静かな銃で撃ってもあまり効果がある射撃をしているとは思えないでしょう。逆に、サプのない騒音を撒き散らす銃であればセミで軽く撃つだけでも効果的な射撃を行っているという実感が有るはずです。Armaでサプの有無による影響が有ると言われているのは、このような精神的な影響が大きいように思います。
あるいは、サプをつけると弾丸の安定性に何らかの影響を与えているかもしれません。その場合、ある程度離れれば散布界も大きくなりますから、通常弾では当たっているはずでもサプ付きでは相手に当たっていないかもしれません。そうなれば当然ダメージもありませんから、サプの威力減に説明がつきます。

もちろんArmaがどのようにダメージを計算しているかはわかりませんから、実際はサプがついていると何らかの影響があるとか、ダメージの計算に運動エネルギーは考慮されていなくて弾速の計測なんて何の意味もないという可能性もあるわけですが。

2016年12月5日月曜日

Three.jsの軌道表示

とりあえず暫定的にThree.jsで軌道を表示するやつをJS Orbitの下に置いときました。
http://www13.plala.or.jp/rian/jsOrbit/three/?autosize

軸とかラベルとか前部表示だとかなり見づらいです。とは言え不要な情報というのはあまりないので、せいぜいECEFのラベルを消すくらいでしょうか。

フォントの関係でラベルはすべて英語です。間違ってても文句言わないで下さい。そもそも軌道の表示自体が間違ってるかもしれませんが(そのためのページタイトル「ThreeJSの練習」です?)。

黒いところでマウスを動かすと視点を動かすことができるので、見やすい視点を探してみて下さい。画面をクリックすればその位置で視点を固定し、もう一度クリックすれば固定を解除します。

視線固定を解除していて、カーソルがブラウザの外にあるときは自動的に視線を回転させます。フルスクリーンで勝手に回しておけばちょっとした癒やし効果がありそうです(個人の感想です)。


軽く見方を説明しておきます。

まず赤、緑、青の軸はそれぞれX, Y, Zの向きを示しています。

ECIはX+が春分点を向き、ECEIはX+が経度0度を向いています。ECI, ECEFはZ+が北極方向、Yはそれらに直行する軸です。

OrbSという軸はOrbit Surfaceの略で、軌道面になります。

中くらいの白い円・楕円は衛星軌道を示しています。

外側の大きなオレンジの円弧は軌道面に至る回転を示しています。Ω Right Ascensionは昇交点を、i Inclinationは軌道傾斜角を、ω Argument of Perigeeは近点角を示しています。



Three.jsをダウンロードしてきたのがおよそ3日前ですから、初めて触ってからたった3日くらいでこれくらいのモノが作れるようになります。なれてれば半日もかからないと思います。Webブラウザでマルチプラットフォームで動くものがこんなに簡単に作れるんですからすごい時代ですね(ウチのモバイル端末はWebGLに未対応なのでマルチプラットフォームの動作確認はしてないですけども)。

Three.jsはObject3Dで入れ子にできますが、JavaScriptでこれを書くのはかなり面倒です。僕はあんまりGUIツールは好きじゃないのですが、このあたりは木構造で簡単にThree.jsのコードを生成できるようなソフトウェアがあればすごい便利だと思います。そういうのがあれば今回のようなテクスチャのないモノなら10分や20分で作れるだろうなぁ。


とりあえず、後は緯度経度の矢印を作ったりとか、そのあたりでしょうか。
本当は昇交点だったり傾斜角だったりを少しずつ増やしていくアニメーションとかも作ってみたいんですが、リアルタイムに書き換えるのをどうすれば良いのかわからないのでもうちょっとThree.jsを調べてからになると思います。メモリリーク怖い。

2016年12月4日日曜日

軌道面



Three.jsで作ってる衛星軌道の概要を表示するやつ、とりあえずECI, ECEF, Orbit Surfaceの情報を表示できるようになってきました。ということで経過報告。といってもECIとECEFはジャマなので消してますが。

青の矢印が地球の中心(ECI, ECEF, 軌道面すべての原点)です。その周りの円と、長半径が同じ楕円は地球の大きさを示しています。
その外側に有る円と楕円は軌道の大きさです。楕円が実際の衛星軌道、外側の円は衛星軌道に外接する真円です。

赤が衛星軌道に外接する真円の原点で、緑の矢印は衛星の位置によって移動しますが、緑の矢印の部分にあるオレンジと赤の線は常に直角です。
水色の矢印で示した、オレンジの線と楕円の交点に衛星がいます(ラベルの位置が不適切なので真円のところに衛星がいるように見えてしまいますが)。


他の言語で直接3Dを作るよりはThree.jsを使ったほうが簡単なんでしょうけども、それでも結構面倒です。特にpositionやquaternionが思い通りに設定できないのが面倒。いちいちObject3Dで入れ子にしたりとかしてて、なんかもうちょっとうまくできないものかなぁと。

メモ:離心率から短半径と超半径の比率を計算

楕円のパラメータには超半径a, 短半径b, 焦点c, 離心率e, 扁平率f等がある(らしい)。abからcやeやfを計算する式はちょっと探せばいくらでも出て来るが、eから計算する方法はあんまり見つからなかった。そういう計算を必要とする人がいないからどこにも書いてないのかもしれないけど、せっかく苦労して調べたのでメモしておく。


たったこれだけの計算式を調べるのにだいぶ時間を使ってしまった。こういうところで色々不足してるのが思い知らされる。

2行軌道要素だと離心率が与えられるし、長半径を計算するのも簡単だけど、短半径がないと楕円を作れない、というところでこういう計算が必要になる。

/*
ぜんぜん関係ないけど、いまディスカバリーの怪しい伝説でテレビゲームを扱ってる。フルーツニンジャとかDOOMとか。このDOOMみたいなのやったら楽しいだろうなぁ。夏休みとか人集まるような時期にお化け屋敷みたいなふうにやってみたい。「超人的な狙撃手」でやってた、紙で作った部屋でやるサバゲも楽しそうだよね。ちゃんとした壁は邪魔者でしかないから、どっかのだだっ広いところに垂木とかでフレームを作って、模造紙で壁を作る、そんな感じでやるならエアガンを撃てる部屋を探す必要もないし、広いことについては定評のある北海道だから、壁の有る部屋を作るのは簡単だろう。ただ天井もないから、雨とか降ったら最悪なことになる。そうでなくても前日に雨が降るだけでも問題。ほんとは単管とかで2階フロアとか作って、ラペリングとかもやってみたいけど、安全確保が大変だからお化け屋敷みたいな人を集めるイベントでは無理だろうなぁ。まぁこのあたりは準備中にスタッフだけで遊ぶとかもできるだろうし。やるにしたって7月か8月になるだろうから、もうちょっとじっくり考えてみよう。
*/

2016年12月3日土曜日

衛星の軌道面とか軸の話

文字だけで軌道の座標とか説明するのはかなりつらいので、試しにCADで書いてみた。


まだ無理があるかな、という感じ。そもそも3次元を2次元画像に押し込むのが無理がある。
マウスで視点をグリグリ動かすとなんとなく3次元形状を把握できるようになるので、試しにThree.jsで表示してみた。


「5分でできるThree.js入門」とか言っておきながらThree.js本体をダウンロードするのに30分かかるじゃねぇか!!とか毒づきながらも、丸1日でここまでできるんだから楽なもんだなぁとも思ったり。


今回は離心率が約0.49、平均運動が7.4くらい、軌道傾斜角が63くらいの衛星を表示してみた。
勝手な思い込みでQZSは結構離心率が大きい印象だったけど、実際には0.075くらいしかない。これくらい小さい離心率でもあんな動きになるんだねぇ。


最終的にはTLEを渡したら表示できるような感じになると面白いかなーとか考えながらも。もうちょっと色々表示を追加したい。いくらライブラリにまとまって簡単とはいえ、やはりそのままだと文字の表示とかが大変なのでこのあたりはうまくラッパー関数を作ってやる必要があるのかな。